第11回:チーズ製造 Flashcards

1
Q

チーズとは:

A

乳や脱脂乳をレンネットやその他の凝固剤によって凝固し、ホエイを分離したものです。

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2
Q

CODEXは:

A

国際食品規格

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3
Q

CODEXでは、チーズは:

A
チーズ中のホエイたんぱく質濃度
/カゼイン濃度
<
乳中のホエイたんぱく質濃度
/カゼイン濃度
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4
Q

原料の牛乳で三大栄養素:

A

たんぱく質
脂質
炭水化物
(ただし、一番は水分)

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5
Q

牛乳で主な炭水化物は:

A

乳糖

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6
Q

牛乳の栄養で、何の栄養はチーズ製造で排出されるか:

A

水分

炭水化物

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7
Q

ホルスティン vs ジャージー

A

ホルスティン:水分、パントテン酸

ジャージー:エネルギ、たんぱく質、脂質、カルシウム

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8
Q

パントテン酸

A

pantothenic acid

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9
Q

カリウム

A

potassium (Vit K)

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10
Q

乳に含まれる2種類のたんぱく質:

A

非水溶性のたんぱく質: カゼイン、80%

水溶性のたんぱく質: ホエイたんぱく質、20%

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11
Q

牛乳に含まれるたんぱく質の約80%を占める、4種のカゼイン:

A

αs1 カゼイン(アルファ エス ワン)
αs2 カゼイン(アルファ エス ツー)
β カゼイン(ベータ)
κ カゼイン(カッパ)

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12
Q

通常の乳の状態はカゼインミセルは:

A

マイナスの電荷の方が多く

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13
Q

電荷

A

でんか

charge (negative, positive electron, etc.)

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14
Q

何のためにカゼインミセルは乳中で分散している。

A

互いに反発しあっているの為

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15
Q

分散する

A

ぶんさんする

to disperse, scatter

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16
Q

カゼインミセル

A

casein micelle

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17
Q

なぜ乳は白いのか?

A

乳中では水に溶けない4種のカゼインが集合体となって浮遊している。

このコロイド粒子に光が当たることと散乱し、白く濁って見える。

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18
Q

集合体

A

しゅうごうたい

assembly, aggregation

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19
Q

浮遊する

A

ふゆうする

to float, be suspended (in water, etc)

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20
Q

コロイド粒子

A

コロイドりゅうし

colloid particle

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21
Q

散乱する

A

さんらんする

to disperse, scatter, diffuse

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22
Q

濁る

A

にごる

to become cloudy, muddy

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23
Q

ホエイ

乳清とは:

A

乳が凝固した凝乳(カード)から分離した淡緑黄色の液体です。

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24
Q

淡緑黄色

A

たんりょくきいろ

light green, yellow

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25
乳清中なんのものに関係するたんぱく質が含まれるか:
骨強化 感染防御 免疫調節
26
感染防御
かんせんぼうぎょ | ward off/ defense against infection/ contagions
27
免疫調節
めんえきちょうせつ | immunity regulation/ control
28
乳清中のタンパク質に最も多い、次に多い:
最も多い:Bラクトグロブリン、約50%、筋肉合成 | 次に多い:aラクトアルブミン、乳糖合成
29
乳酸菌などの微生物によってヨーグルトやチーズに:
特有な香りをもたらすが、酸化すると好ましくない風味の原因にもある
30
クリームラインは:
静置すると脂肪球同士が集合して表面に浮いてくる。
31
通常の飲用乳は何を通じる?
均質機 | ホモジナイザー
32
均質機
きんしつき ホモジナイザー homogenizer machine
33
均質機(ホモジナイザー)は何のために?
脂肪球を小さくし、集合しにくくする
34
ノンホモ牛乳は:
均質機に通していない乳、静置するとクリームラインができる。
35
ホモ牛乳は:
脂肪(球)を細かく砕く均質化した乳。通常の飲用乳。
36
乳糖(ラクトース)は:
グルコースとラクトースが結合した2糖類の一種で、乳にのみ存在する特殊な糖質。
37
砂糖の甘さの:
1/5程度
38
乳糖は離乳前の動物の子供に何のため:
動物の子供のエネルギー源として最も重要、腸の活動を活発にし、カルシウムの吸収を高める働きもある。
39
離乳
りにゅう | weaning
40
乳糖はチーズ製造では:
スターターの餌となる
41
乳の成分で、水分以外に最も多いのが:
炭水化物であり、その主なものは乳糖である。
42
カルシウムは乳中に: | チーズ製造で:
0.1%程度しか含まれないが、 | チーズ製造では乳の凝固に大きくあります。
43
乳量や成分は何の原因で変化しますか?
泌乳の時期 季節 飼料 環境
44
泌乳
ひつにゅう | milk secretion
45
飼料
しりょう | feed, fodder (of animals)
46
牛乳の搾乳期間:
出産後約300日
47
初乳は:
仔牛を出産した直後に分泌される乳 | 仔牛に免疫を与える成分
48
乳等省令において、初乳は:
分べん後5日以内のものは出荷禁止
49
チーズ造りにおいても製造に適さないの理由:
抗菌成分の濃度が高いので、低温殺菌しても抗菌活性が部分的に残り、乳酸菌の生育も遅くなるため
50
抗菌
こうきん | antibacterial, antimicrobial
51
搾乳期間の後、何ヶ月牛を休ませるか?
約2〜3ヶ月
52
たんぱく質や脂肪が多い乳は何の特性?
チーズの収量が高く、チーズ造りに向いている
53
カゼインミセルの大きさは何の特性?
カードの性質に影響する 大きい:柔らかいカード 小さい:硬いカード
54
牛 カロテン、色、特性
カロテンあり 黄色 ヨロッパではそれぞれの風土に適した牛がいる。 日本に多いホルスタインは、歩留まりは良くないが参入料が多い。ブラウンスイスは乳固形分含量が多く、日本の酪農家が徐々に導入している。
55
風土
ふうど | natural features, typography, climate
56
日本に多い牛は:
ホルスティン
57
歩留まり
ぶどまり | yield, output (of milk from a cow, etc)
58
導入する
どうにゅうする to bring in, introduce ブラウンスイス牛を導入する
59
山羊 カロテン、色、特性
カロテンなし 白色 もろい組織、特有の臭い、栄養健康効果など。 たんぱく質や脂肪球が小さいため消化吸収が良い
60
羊 カロテン、色、特性
カロテンなし 白色 羊乳は脂肪やたんぱく質含量が高いのでチーズ造りに適した乳。 牛乳と比べると少量のレンネットでカードが生成。
61
水牛 カロテン、色、特性
カロテンなし 白色 脂肪やたんぱく質含量が高いのでチーズ造りに適したにゅう。
62
ラクダ乳の特性:
チーズに利用
63
馬乳の特性:
たんぱく質含量低く、乳糖が多いので馬乳酒に | モンゴルやかザクスタン
64
ヤク乳の特性:
チベットやブータンで利用される
65
山羊乳が消化吸収が良いので、フランスの表現は:
「シェーブルに始まり、シェーブルに終わる」
66
反芻動物は:
いったん胃に送った食物を口に戻して噛むことを繰り返して消化する動物です。
67
咀嚼する
そしゃくする to masticate, chew 食物を口に戻して咀嚼する
68
餌の品質の違い:
``` 5つ 若草 夏草 乾し草 サイレージ 濃厚飼料 ```
69
乳に若草の影響:
春から夏にかけての時期、若草や花の咲いた野草が餌=チーズに豊かな風味をもたらす。 | 脂肪の素になる繊維質は少なく、若草の酵素が第一胃の発酵を活発にすることもある。
70
もと origin, source;base, foundation, root 脂肪の素になる繊維質
71
繊維質
せんいしつ dietary fiber 繊維質は少ない
72
夏草
繊維質が豊富になる。安定したチーズ製造ができる。 | カロテン含量が多いので、牛乳生のチーズは黄色味を帯びる。
73
乾し草
夏から秋にかけて造っておく服の餌。 | 不完全な乾燥状態では異常発酵やカビのリスクがあり、チーズへも悪影響をもたらす。
74
不完全な
ふかんぜんな | imperfect, incomplete
75
異常
いじょう | strange, abnormal
76
サイレージ
空気が遮断された条件で、乳酸発酵が通行した草の漬物。 | 酪酸菌の汚染のリスクもあり、フランスやスイスのハード系チーズなど、長期熟成タイプには禁止しているものも多い。
77
条件
じょうけん | condition, requirement
78
酪酸菌
らくさんきん butyric acid producing bacillus Clostridium butyricum
79
濃厚飼料
草や藁など繊維質を多く含んだ「粗飼料」に対し、穀類やぬか植物性油粕など栄養価の高いものをいう。 | 補助的に与えることで、健康維持や泌乳量、乳質の向上が期待できる。
80
わら | straw
81
粗飼料
そしりょう | roughage, coarse feed (for animals)
82
穀類
こくるい | grains (feed for animals)
83
ぬか
rice bran (feed for animals)
84
油粕
``` あぶらかす oil cake (fertilizer made of oily vegetable dregs) ```
85
向上
elevation, improvement, progress 乳質の向上
86
飼育環境による影響 | ヨーロッパのアルプス山岳地方:
初夏〜初秋に高地放牧し、寒い時期は山麓で飼うという古くからの牧畜のスタイルが残る アルパージュ 高草の香り高い野草としたことによる独特の風味があり、高品質な原料乳からのチーズ、他とは区別される。
87
飼育環境による影響 | 平野部:
大様な飼育形態が可能だが、乳の品質面の問題もある。 同じ平野でもテロワールにより味に違いが出る。 内陸部:ブリは優しい風味 海に近いエリア:ノルマンディー地方のカマンベールの風味は個性的
88
乳から得られるものは:
乳製品
89
乳製品の2つの分けるものは:
飲用乳 | 身近な乳製品
90
飲用乳を分けると:
``` 生乳 牛乳 特別牛乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 成分調整牛乳 加工乳 乳飲料 ```
91
身近な乳製品を分けると:
``` ヨーグルト(発酵乳) クリーム バター 脱脂粉乳 (アイスクリーム、練乳、乳殺菌飲料、など) ```
92
生乳とは:
せいにゅう raw milk 全ての乳製品の原料となるもの、搾ったままの牛乳のこと。
93
牛乳とは:
ぎゅうにゅう cow milk 生乳を加熱殺菌したもの。飲むために作られている。
94
特別牛乳とは:
とくべつぎゅうにゅう special cow milk 特別牛乳さく取処理業の許可を受けた施設で搾った生乳を処理して製造したもの。
95
低脂肪牛乳とは:
ていしぼうぎゅうにゅう low fat milk 生乳から脂肪分の一部を減らしたもの。
96
無脂肪牛乳とは:
むしぼうぎゅうにゅう no fat milk 生乳から脂肪分を0.5%未満に減らしたもの。
97
成分調整牛乳とは:
せいぶんちょうせいぎゅうにゅう homogenized milk 生乳から脂肪分、固形分、水分など成分の一部を除法したもの。
98
加工乳とは:
かこうにゅう processed milk, manufactured milk 生乳にバターや脱脂粉乳など他の乳製品を加え、成分を調整したもの。原料は生乳、乳製品、水に限定。
99
乳飲料とは:
``` にゅういんりょう milk beverage (maybe with added vitamins or flavor) ``` 生乳や乳製品と水以外の原料を加えることができるもの。
100
ヨーグルトとは:
牛乳などに乳殺菌や酵母を加えて発酵されたもので、主な成分は水分、乳脂肪、たんぱく質、乳糖、乳酸。
101
クリームとは:
遠心分離機を使ったり、長期間静置などの方法で生乳中の乳脂肪を集めたもの。18%以上の乳脂肪と水分で構成されています。 通常、「生クリーム」という名で販売されている。 コーヒー用:乳脂肪は20〜40% ホイップ用:乳脂肪は30〜50%
102
バターとは:
``` 牛乳から得たクリームを攪拌し、脂肪粒を集めて固めたもの。 成分中の乳脂肪分は80%以上で、他は水分です。 「食塩不使用バター」 「有塩バター」 「発酵バター」 ```
103
脱脂粉乳とは:
``` だっしふんにゅう powered skim (nonfat) milk ``` 遠心分離機などを使って、生乳から乳脂肪分を取り除いてできた脱脂乳を乾燥させ、粉状にしたもの。
104
バターミルクとは:
クリームからバターを分離した後に残る液体がバターミルクです。
105
仔牛では第4胃が胃全体の重量は:
50%以上 *成牛は第1胃は80%ほど
106
チーズ製造工程は何段階に分けているか?
3つ
107
チーズ製造工程は何段階に分けているか?
3つ 第1段階:乳、乳脂肪の調整、殺菌、乳酸菌やレンネット添加、凝固 第2段階:凝乳、カット、ホエイ分離、カード、加塩、カビなどの接種 第3段階:グリーンチーズ、熟成、加熱溶融など(プロセスチーズ)
108
チーズ製造工程は何段階に分けているか?
3つ 第1段階:原料乳の調整から凝固まで 第2段階:乳より水分(ホエイ)を分離し型詰めするまで 第3段階:型から取り出して熟成させるまで
109
第1段階 個性をつくる原因
乳> 乳を搾る家畜:牛、山羊、羊、水牛 動物飼育環境など:餌、季節、泌乳時期、地勢 乳成分など:生乳、脱脂乳、クリーム添加乳、クリーム、殺菌方法 凝固> 微生物、凝乳酵素など:乳酸菌の種類、レンネット(凝乳酵素)の種類
110
第2段階 個性をつくる原因
カットする> | 処理条件と処理の方法:カットしたカードの大きさ、各藩/離水の程度、加熱の程度と保持期間
111
第3段階 個性をつくる原因
熟成> 熟成条件:微生物の種類、加塩の方法と程度、熟成温度/湿度/通気と期間、手入れの方法と程度 プロセスチーズ> 加熱溶融乳化の条件:融かす原料チーズの種類や熟成度、乳化剤の種類と量、乳化条件(温度や時間)、付加食材の風味や添加量
112
ダブルクリーム vs | トリプルクリーム
ダブルクリーム:60%脂肪分、原料乳相当量を加える | トリプルクリーム:80%脂肪分、2倍量のクリームを加える
113
無殺菌乳のチーズ vs | 殺菌乳のチーズ
無殺菌乳:理想的な状態であれば、地域性や季節を反映した風味豊かなチーズに。 殺菌乳:〜と比べると風味はやや穏やかなものになる、
114
理想的な
りそうてきな | ideal
115
反映する
はんえいする to reflect (image, light, situation) to influence
116
加熱殺菌とは:
食品の有害微生物を殺す加熱処理方法。 | たんぱく質を熱化性を起こすことなく病原性のある菌群を死滅。ただし有用菌も死滅する。
117
低温保持殺菌とは:
LTLT | 63*C、30分
118
高温短時間殺菌とは:
HTST | 72*C、15秒程度
119
病原性
びょうげんせい | pathogenicity, virulence
120
殺菌乳でなぜ乳殺菌を加えるように、何を加えるか?
殺菌乳ではチーズ造りで欠かせない乳酸菌はほとんど死滅しているので、スターターを加えてチーズ造りを始めなければならない。
121
超高温殺菌とは:
UHT 120〜150*C 1−3秒 日本の飲用牛乳のほとんど採用、チーズは造れない。
122
チーズ造りでUHT乳が使えない理由:
ホエイたんぱく質が熱化性したり、カルシウムが不溶化して乳の凝固できない。
123
低温加熱処理
Thermization/ Thermisation | 63〜65*C 15秒 (EUの場合)
124
低温加熱処理の理由:
搾乳後の乳の冷蔵保存が2−3日に及ぶ場合、低温を好む細菌の繁殖を防ぐために。 | 有用微生物の生き残りが見る。
125
無殺菌乳の議論:
原料乳中にある土地固有の環境微生物の力を借りて、その地方からではの個性的で付加価値の高いチーズを造ることができる。
126
土地固有
とちこゆう | native to region, local characteristics,
127
スターターの目的:
乳酸菌が生成する乳酸により乳が酸性になることで雑菌が抑えられ、またレンネットの働きを助ける
128
雑菌
ざっきん | microorganisms
129
スターターを入れる後、いつレンネットを加えるか?
適切な酸度になったらレンネットを加える。
130
乳のpHは:
ほぼ中性、7
131
チーズ造りでどうして酸度が上がりますか? | (pHは下がります)
乳酸菌が活動し、乳糖を分解して乳酸を分泌し続けると次第に酸っぱくなってきます。
132
酸凝固とは:
乳酸が生成されることによってpHが下がってカゼインが固まる現象。
133
酸凝固の過程:
乳の乳酸発酵うにより、カゼインミセルの表面のマイナス電荷が減少する。 | 等電点のpH4.6になるとカゼインミセルが止まってカードを形成する。
134
等電点とは:
表面のマイナス電荷数とプラス電荷数が同じになっている状態のpH値。
135
酸凝固で、pHを下げていく過程で:
リン酸カルシウムがカゼインミセルから遊離するため、カードないのカルシウム量は少なく、柔らかいカードが形成され、カットしてもホエイが出しにくい。
136
酸凝固での製造が向いているタイプ:
水分の多いソフトなフレッシュチーズ
137
レンネット凝固の過程:
加えるとk -カゼインの105番と106番の間のアミノ酸の結合部分が切断される。 | 106番以降のCMPがカゼインミセルから、カゼインミセルが凝集し、カードを形成する。
138
結合
けつごう | binding, union, coupling
139
レンネット凝固でどうして硬いカードになるか?
等電点pH6.4よりも高いpHで凝固するのでカルシウムの多くが残っている。
140
レンネット凝固での製造が向いているタイプ:
低水分で長期熟成タイプ
141
熱凝固の過程:
ホエイたんぱく質を加熱するたんぱく質のストラクチャーが変化して凝固する。
142
熱凝固のチーズ:
リコッタ | ホエイを再加熱して造る
143
レンネット凝固で、硬いか柔らかいカードが造りたい時に、pHは:
硬いカード:pHをあまり落とさずレンネットを効かせる。 | 柔らかいカード:pHを低くしレンネット量を小さくする。
144
レンネットの種類:
``` 4つ 動物レンネット:主成分はキモシン 植物レンネット:チョウセンアザミのおしべ、イチジク、パパイヤ 微生物レンネット:チーズの大量生産向き 遺伝子組み換え(GMO) レンネット:20世紀終頃、微生物菌体内にキモシンを生産させる ```
145
レンネット主に 世界では: 日本では:
世界:動物レンネット、遺伝子組み換えレンネット | 日本:動物レンネット、微生物レンネット
146
ホエイを分離のタイミングが… 何違いある?
チーズの性質を決める ``` 4つ カードの大きさ 温度 各藩の程度 pH ```
147
どうしてカードのカットした大きさが大事:
大:ホエイは抜けにくく、柔らかいカード | 小:ホエイは早く抜け、乳糖もホエイと一緒に抜けて行く。
148
乳糖がカード内に過度に残り:
苦みなど風味を損なう原因になる
149
損なう
そこなう to fail in doing 損なう原因
150
柔らかいチーズを造るように、カードは:
カードのpHが高いとカゼインミセル中のカルシウム含量が高い。 カードの粒の大きさ:大きい カードの温度:低い カード中のホエイ残留量:多い カードのpH:低い
151
硬いチーズを造るように、カードは:
カードのpHが低いとカゼインミセル中のカルシウム含量が低い。 カードの粒の大きさ:小さい カードの温度:高い カード中のホエイ残留量:少ない カードのpH:高い
152
残留量
ざんりゅうりょう | remaining/ residual quantity
153
含量
がんりょう | content (amount)
154
モルド(型)の目的は:
チーズの形を成形、ホエイを除法する役割。
155
ソフトタイプの成形:
カードとホエイを一緒に、簀子に並べた円筒状のモールドに流し込む。 | 自重、反転により成形される。
156
非加熱圧搾タイプの成形:
ホエイを排出し、堆積しているカードをモールドに合わせてカットし、型に入れる。 | 圧搾する
157
加熱圧搾タイプの成形:
モールドの大きさに会うだけのカード粒をチーズバットの中から麻布ですくい取って、布ごとモールドに入れる。
158
圧搾とは: 圧搾の目的:
モールドの上から圧搾きで圧力をかける。 カード粒同士のホエイを排出して形を整えるため。 ホエイを絞り出して水分の少ないチーズを造るためではない。
159
堆積する
たいせきする to be piled (on top) 堆積しているカード
160
麻布
あさぬの | hemp cloth
161
麻布
あさぬの | hemp cloth
162
加塩で、フレッシュタイプ vs 熟成タイプ
フレッシュ:あまりしない | 熟成タイプ:必ずする
163
加塩の目的:
``` 5つ 熟成中の雑菌繁殖による腐敗を防ぐ 有用微生物の繁殖に好ましい環境をつくる 適度な塩分を加えることで、美味しくする 浸透圧の作用でグリーンチーズ表面の水分を引き出してホエイ分離の仕上げをする。 表皮をつくる ```
164
加塩の目的:
5つ 熟成中の雑菌繁殖による腐敗を防ぐ 有用微生物の繁殖に好ましい環境をつくる 適度な塩分を加えることで、美味しくする 浸透圧の作用でグリーンチーズ表面の水分を引き出してホエイ分離の仕上げをする。 表皮をつくる
165
腐敗
ふはい putrefaction, decomposition 腐敗を防ぐ
166
加塩方法は:
2つ 乾塩法:塩をそのまま振りかけたり、刷り込んだり、直接カードに混ぜたりする。 ブライン法:飽和食塩水に浸す。
167
擦り込む
すりこむ to rub in 塩を擦り込む
168
グリーンチーズとは:
脱水成形され熟成に入る前のチーズのこと。 | 加塩、カビ付けの直前
169
熟成とは: | 目的:
グリーンチーズを温度8〜15*C, 湿度85〜95%の環境で1〜2週間以上。 目的:グリーンチーズ中のタンパク質や脂肪などが様々な微生物や酵素の働きで新たな風味を生み出させる行程。
170
熟成でタンパク質と脂肪の変更は:
タンパク質、各種アミノ酸 脂肪、脂肪酸 消化器官が吸収しやすい形にすると同時に様々な分解過程を経てチーズ特有のフレーバーや風味を造っていく。
171
熟成中、温度が高ければ:
熟成は早い
172
熟成の微生物は:
3つ 細菌 カビ 酵母
173
熟成用の細菌は:
3つ 乳酸菌(二度目の働き) プロピオン酸菌 リネンス酸
174
乳酸菌(二度目の働き)の働きとは:
菌が出す酵素によってたんぱく質を分解し、ペプチド生成、さらにアミノ酸まで分解してチーズの味を造る。 炭酸ガスを発生して、チーズアイを造ることもある。
175
プロピオン酸菌の働きとは:
プロピオン酸や酢酸を生成してチーズの風味を造る。 炭酸ガスを出して大きなチーズアイを形成。
176
リネンス酸の働きとは:
たんぱく質を分解。 | チーズの表面に橙色の色素を出すとともに、粘着性のある表皮を造る。
177
橙色
だいだいいろ | orange color
178
色素
しきそ | dye, coloring
179
カビの種類は:
2つ 青カビ 白カビ
180
チーズで青カビの働き:
内部に繁殖した青カビの出す酵素が脂肪を分解する。 | 各種の脂肪酸を遊離し、それが分解されて青カビチーズの特有の風味が造られる。
181
青カビの性質やチーズへの影響:
好気性:もろく、くずれやすい 好塩性:塩味強い 脂肪分解酵素を分泌:独特な芳香
182
遊離する
ゆうりする to separate 各種の脂肪酸を遊離する
183
好気性
こうきせい aerobic 好気性細菌 aerobic bacteria
184
好塩性
こうえんせい halophilic 好塩菌 halo bacteria
185
チーズで白カビの働き:
表皮にある白カビが出す酵素(たんぱく質分解酵素)でたんぱく質を分解、チーズの外側から柔らかくする。 たんぱく質が分解することで生成されるアンモニアの影響で、特有の風味が作り出される。
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チーズで酵母の働き:
チーズの表面によく見られる白い粉を吹いたようなもの。 白カビと違って毛足がないジオトリカム。 熟成中に活動し始め、風味と表皮の形成に役立つ
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チーズ熟成中に働く酵素の由来:
原料乳(無殺菌乳) 製造時に加える微生物(スターター、カビなど) レンネット(二度目の働き) 熟成環境中の微生物(コンテのモルジュ液の中の微生物とか)
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数ヶ月以上熟成したチーズの微生物や酵素は:
乳酸菌などほとんどの微生物は死滅するが、酵素の働きはずっと続いているので、各種酵素の働きで複雑な風味に形成される。
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酵素とは:
Enzyme 生物ではない。 たんぱく質の一種で、生物の内部にある。
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普通熟成庫の空気:
温度:8〜15*C 湿度:85〜95% チーズのタイプによって違う。
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ジオトリカムを働かせる_*Cは:
18*Cまであげることもある
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温度を高めに設定:
微生物や酵素の働きが活発になり熟成が促進する。
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温度を低めに設定:
じっくりと熟成させてしっかりとした味に
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促進する
そくしんする to promote, accelerate, facilitate 酵素の働きを促進する
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湿度の調整:
熟成庫の広さとチーズの量を適正な割合にすること。
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カビの健全な生育のために:
自然な空気を取り入れるのが重要。
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反転の意義は:
反転し健全な状態を保つ。通気をよくする。 チーズの形を保特するため チーズの均一な熟成を図るため
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熟成中の反転の意義は:
棚板などに密着している面は通気性が悪く、好ましくない微生物が繁殖することもある。 | 水分の偏りやメカニカルホールの偏りを防ぐ
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偏りを防ぐ
かたよりをふせぐ to prevent/ guard against offset/ deviation 水分の偏り、メカニカルホールの偏りを防ぐ
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チーズの表皮の働き:
チーズの内部を保護したり、風味を形成する働きがある。
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シェーブルの表皮の働き:
多くは酵母、自然な表皮がある 酵母の働き: 水分の多い若い時期、表面の乾燥を促す 引き締まった時期、形成された表皮が乾燥しすぎを促す
202
白カビの表皮の働き:
白カビがマット状の表皮を形成する
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ウォッシュの表皮の働き:
モルジュ液で表面を手入れする | 環境に適応できるリネンス菌
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非加熱/加熱圧搾の表皮の働き:
ウォッシング=モルジュ液:表皮を形成し、内部を守る風味形成の役目は少ない。 | 定期的にブラシで表面を磨きながら熟成:表皮を乾燥し刺激を与えると脂肪分がにじみ出て表皮が固くなる。
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引き締まった
ひきしまった | compact, compressed
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モルジュ液とは:
塩水、塩水にアルコール類を混ぜたもの
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リネンス菌の働き:
チーズ中のたんぱく質や脂肪を分解する酵素を出す | 強い清物臭、チーズに風味を与え、チーズ内部を守る。