4. ヒトの時間生物学 Flashcards
受精現象
- 生殖腺の発生
- 卵(子)と精子の形成・成熟
- 卵と精子の接着,細胞膜の癒合
- 精子核の卵細胞質内への取り込み
- 雌雄前核の形成・癒合
生殖腺の発生のタイミングとどのように生じるか
胎生4週
一対の隆起(生殖隆起 gonadal ridge)
生殖隆起はなにで構成されるか
未分化体細胞 と 原始(始原)生殖細胞
原始生殖細胞の移動(いつ、生殖隆起の場所)
胎生3~5週
卵黄嚢から原腎の内側へ
遺伝的多様性を上昇させる現象
相同染色体の娘細胞へのランダムな配分
染色体の交差
思春期まで減数分裂の何で止まっているか
減数分裂の第一分裂前期
受精まで減数分裂の何で止まっているか
減数分裂の第二分裂中期
排卵ー子宮への到達の時間
96-120時間
多受精阻止機構
- 卵細胞膜の急速な脱分極
- 卵の表層反応(cortical reaction)
細胞質 Ca++ イオンの増加 → 表層顆粒(酵素)の放出 - 透明帯反応
精子結合能の消失,透明帯構成タンパクの構造変化
胎芽と胎児の違い
胎芽 embyo :胎齢8週(妊娠 10 週)まで
胎児 fetus :胎齢9週(妊娠 11 週)以降
分娩予定日
40週0日
流産の期間
妊娠22週未満(妊娠21週6日まで)
早期産の期間
妊娠22週0日~妊娠37週未満(妊娠36週6日まで)
正期産の期間
妊娠37週0日~妊娠42週未満(妊娠41週6日まで)
過期産の期間
妊娠42週0日以降
三次絨毛ー絨毛間質の中に毛細血管の形成はいつ
19-21日目
胎盤の構造
重量:児体重のおおよそ1/7 (350-500gで平均430gである) 直径:17-20cm 厚み: ・娩出前→中央で2-3cm ・娩出後→中央で4-5cm
母児間の物質交換
脂溶性は通過しやすい
イオン化傾向が強いものは通過しにくい
胎盤を通過する免疫グロブリン
IgGのみ
Rh不適合妊娠
- 妊娠中もしくは分娩時に児の赤血球が母体内に侵入
- Rh因子(D抗原)に対する抗体を産生する。はじめは主にIgM(感作)
- 2回目以降の妊娠では抗D抗体(IgG)が胎盤から胎児に移行し、胎児赤血球上のD抗原と抗原抗体反応を起こす
- 赤血球が破壊され、胎児が貧血となる
胎児副腎でのエストロゲンの産生過程
DHEA-Sを産生
胎盤でエストリオールとエストラジオールになる
羊水の機能
- 胎児保護作用(物理的・機械的防御作用)
- 体温調節作用(胎児体温の維持。母体より0.5℃高い)
- 胎児発育に関する作用
- 感染防御作用
羊水中の発育に関する因子
HGF:hepatocyte GF(肺や消化管の成熟)
IL-1:肺成熟に関与
EGF:epidermal GF(肺成熟に関与)
IGF-1:insulin-like GF(胎児発育促進因子)
羊水過多症の定義
羊水量800m以上
羊水過多の原因
母体側:糖尿病
胎児側:中枢神経系(無脳症など)、消化器系(食道閉鎖)、胸部疾患、胎児水腫、筋骨格系、染色体異常、双児
特発性
羊水過少の定義
100ml以下
羊水過少の原因
・破水 ・胎盤機能不全 妊娠高血圧症候群、過期妊娠 ・胎児泌尿器の異常 腎無形成(Potter症候群)、多嚢胞腎、尿路閉鎖 ・TTTSの供血児 ・その他 薬剤性、特発性
低出生体重児の定義
出生時の体重が 2,500g 未満の児
胎児発育不全の病型分類と特徴
1 型 Symmetrical FGR / hypoplasia type(発育不全型、均衡型)
2 型 Asymmetrical FGR / malnutrition type(栄養障害型、不均衡型)
1 + 2 型 Combined type(中間型)
正常新⽣児とは(基準も)
適齢で健康な正常妊娠の⺟体から在胎37週から41週の間で正常分娩で頭位により出⽣した児
・1分以内に啼泣
・Apgar scoreが7点以上
・⽣後10〜15分に観察した時、呼吸や神経系に明らかな異常のない児
偽腺様期とは
妊娠17週頃までに気管・気管⽀の分岐はほぼ完成しているが、呼吸するために必要な管腔性の構造がなく、実質様の構造を⽰しているとき
管腔期
妊娠17週から24週にかけて気管⽀に内腔が⽣じ気管⽀終末に換気に必要な1型肺胞上⽪が出現することで肺胞管が形成され、換気が可能となる
Ⅱ型肺胞上皮細胞は界面活性物質(サーファクタント)の合成と分泌を行う
第⼀呼吸
・分娩経過の中で、胎児は狭い産道を通過する際に胸郭が圧迫され、肺や軌道中に存在した液体を⼝や⿐から流出
・圧迫されていた胸郭が拡張すると空気が入り呼吸開始
・肺の毛細血管やリンパ管も拡張し、肺水の吸収促進
・肺への血流増加
新生児呼吸窮迫症候群
肺サーファクタントの分泌が少ないもしくはない早産児で肺胞虚脱病変を生じる
胎児循環から新⽣児循環への移⾏
・左⼼系の圧が上昇し、肺⾎流が増加するため、動脈管を介した左右の圧は胎児期と逆転し左側優位となる
・右房と左房の圧差がなくなり、卵円孔は閉鎖
新⽣児仮死
出⽣直後の重篤な呼吸循環不全、主に出⽣直前の胎内における低酸素・虚⾎が原因
胎児・新生児の体温と成⼈の体温の比較
胎児:1〜1.5度⾼く
新⽣児:成⼈より0.5度程度⾼い
体温調節可能温度域が狭いため、環境温度の影響を受けやすい
新⽣児の熱産⽣
ふるえによらない熱産生→褐⾊脂肪組織
寒冷刺激→ノルアドレナリン分泌→褐⾊脂肪の⾎管を開く→⾎流を増加→脂肪分解→熱産⽣
中性温度環境
余分なエネルギーを使⽤しなくとも体温を保つことができる温度環境
⾄適温度環境
その児に最もふさわしい温度環境を意味するもので、通常は中性温度環境がそれに当たる
出生児の水分の割合
体重の80%
在胎期間が短いほど細胞外液の占める割合が高くなる
⽣理的体重減少
細胞外液は⽣後速やかに不感蒸泄や腎臓からの排泄で体外へと排泄される
起きないと呼吸や循環に負担がかかる
生後2~3日で、5~10%
新⽣児の医療3原則
栄養、保温、感染予防
新生児の栄養の特徴7つ
・流動栄養である→頻回・多量の栄養摂取 ・生理的な呑気症をともなう→嘔吐・腹部膨満 ・消化管の機能が未熟→腹部膨満・イレウス ・急速な発育に応じる栄養を必要とする→栄養不足 ・脂肪・グリコーゲンの貯蔵量が少ない→飢餓に耐えられない ・消化・吸収能が不十分→有効利用能力が低い ・栄養代謝に関する酵素系が未熟→高アミノ酸結晶になりやすい
新⽣児の⽣理的⻩疸の時期
⽣まれて3~4⽇したころ
⺟乳性⻩疸
⺟乳中に含まれるプレグナンジオールによってグルクロン酸抱合の機能が低下するために⻩疸が2週間以上遷延する
ビリルビン脳症(核⻩疸)
間接ビリルビンの上昇により⽣じた、遊離型ビリルビンは⾎液脳関⾨を通過し、⼤脳基底核などに沈着し、黄染し、脳細胞が傷害される疾患
核⻩疸のプラハの分類(2期と4期の症状)
2期(1期後1〜2週間):四肢強直、後弓反張、落陽現象
4期(生後2ヶ月以後):アテトーゼ、痙攣、凝視麻痺、聴力障害など永続的後障害
⻩疸の治療
光線療法
中枢神経系の発達の順番
脊髄・脳幹・間脳・⼤脳
神経細胞や髄鞘形成はいつ
妊娠後期(神経線維の髄鞘化は⽣後も進む)
在胎20週台で出⽣した超低出⽣体重児や極低出⽣体重児の中枢性障害
脳室内出⾎や虚⾎によりしょうじる脳室周囲⽩質軟化症などを⽣じて永続的な神経障害をのこす場合がある
新⽣児期の反射いつ、なぜ消失するのか
⽣後2から4ヶ⽉頃まで
中枢神経系の成熟のため次第に抑制
胎児の見方
・超音波
・MRI(たまに、動きがあると向かない)
・ヘリカルCT(まれに)
週数ごとの平均体重
24w = 600g 27w =1000g 30w =1500g 33w =2000g 36w =2500g
胎児発育不全(Fetal growth restriction):
-1.5SD以下
胎盤機能不全・胎児尿減少による羊水過少をきたす
終末嚢期
妊娠27週~出生
肺胞形成が進み、肺が成熟
肺機能に影響する因子
サーファクタント
糖質コルチコイド
糖質コルチコイドの肺機能における役割
胎児肺成熟促進
先天性横隔膜ヘルニア
①左横隔膜欠損による腹腔内臓器(胃/小腸)の胸腔内占拠
②心臓の右方偏移
③両側肺の圧迫/虚脱
胎児の内分泌
インスリン様成長因子
コルチゾール(糖質コルチコイド)
テストステロン
羊水の産生と吸収
・妊娠初期には羊膜上皮からの分泌が主であるが, 後期には胎児腎の成長により胎児尿の占める割合が増加
・胎児は羊水を嚥下し消化管より吸収し, 肺や皮膚から分泌
・妊娠末期には1時間に約半分の羊水が入れ替わる
双胎間輸血症候群の治療
胎児鏡下吻合血管レーザー凝固術