①DNAの複製、組換え、修復 Flashcards
真核生物のリボソーム上で起こる翻訳反応に 関して誤つているのはどれか。 A:アミノ酸の伸長には ATPの エネルギーが必要である。 B:ペ プチ ド結 合 の形成 はリボザイムによる。 C:mRNAはまずリボソームの小サブユニットに結合する。 D:mRNA上の翻訳開始のコドンはAUGである。 E:AUGにはメチオニンを結合した特殊な開始tRNAが結合する。
×A:ATPのエネルギーはアミノアシル tRNAを作る時点で投入されている。リボソームでの 反応には専らGTPが使用される。
*E:開始コドンとしてのAUGには開始tRNAが使われる。これは、伸長tRNAとは異なる。
tRNAの 説明として誤つているのはどれか。 A:ア ミノ酸を運ぶ。 B:分 子 中にアンチコドンと呼ぶ部分を含 む。 C:分子中に相補的な塩基間の水素結合を含む。 D:アミノアシル tRNA合成酵素の基質となる。 E:アミノ酸の数 20に対応した数のtRNAが翻訳に使われる。
E
真核生物 mRNAのスプライシングで正しいのはどれか。 A:イントロンが除かれる。 B:エクソンが除かれる。 C:遺 伝子のシャッフルが起こる。 D:キ ャップ構 造 ができる。 E:遺伝子の修復が起こる。
A
DNA分子の伸長に要するエネルギーは次のどれによって得られるか。 A:ATP B:DNAポリメラーゼ C:岡崎フラグメント D:デ オキシリボヌクレオチド三リン酸かピロリン酸の解離 E:ピロリン酸のATPへの結合
D
真核生物で、転写は次の時点まで起こらない: A:DNAの二本鎖が完全に分離してプロモーター部が露出するまで B:転写因子がプロモーター部に結合し終わるまで C:5'キャップ構造が mRNAか ら切り離されるまで D:イントロンが切り出されるまで E:poly Aテ ールが決まった長さに短くなるまで
B
真核生物の機能的なrRNAとmRNAについて誤っているのはどれか。
A:どちらも核で作られるが、mRNAだけがサイトゾールヘ出る。
B:それぞれの rRNAに対応する遺伝子コピーはたくさんあるが、それぞれの mRNAに対応する遺伝子はたくさん存在しない。
C:rRNAは転写されるが翻訳されない。mRNAは転写され翻訳される。
D:mRNAはキャップ構造やテイル構造が付加されるが、rRNAではそのようなことは起こらない。 E:rRNAよりもmRNAの方が多様である。
A
正しいのはどれか。全て選べ。
A:高等真核生物では RNAのほとんどは tRNAではなくmRNAである。
B:高等真核生物では遺伝子の転写制御はcodng regionで行なわれることが多い。
C:DNAとRNAのヘテロダイマーは高等真核生物には存在しない。
D:高等真核生物のDNAは単鎖で存在することが多い。
E:コドンは 3つのヌクレオチドの配列で構成される。
E
転写の説明として誤っているのはどれか。 A:転写は開始コドンから開始する。 B:RNAポリメラーゼがDNAの遺伝情報を転写する。 C:真核生物では転写産物はプロセッシングを受ける。 D:RNAポリメラーゼは鋳型 DNAのプロモーターに結合する。 E:2本鎖 DNAのうちmRNAの鋳型となるのは原則として一方だけである。
A
1塩基置換によリアミノ酸を指定していたコドンが終止コドンに変化した場合、このような変異を何と呼ぶか。 A:インフレーム変異 B:サイレント変異 C:ナンセンス変異 D:フレームシフト変異 E:ミスセンス変異
C
生物でmRNA合成に関わるDNA依存性RNAポリメラーゼはどれか。 A:RNAポ リメラーゼ I B:RNAポリメラーゼII C:RNAポリメラーゼIII D:RNAポリメラーゼIVa E:RNAポリメラーゼIVb
B
RNAポリメラーゼにより鋳型DNAからRNAが合成されることは何と呼ばれるか。
転写
遺伝子の翻訳について誤っているのはどれか。
A:ペプチドの延長反応にはGTPの加水分解が必要である。
B:各アミノ酸に対し1種類のtRNAが 存在する。
C:タ ンパク質合成の開始コドンAUGはメチオニンのコドンでもある。
D:ポリペプチド鎖のリボソームからの解離には GTPの加水分解が必要である。
E:リボソームに結合し細菌等のタンパク質合成 を特異的に阻止する抗菌薬 がある。
B
ある2本鎖DNAを解析したところアデノシンの含量(モル比)は30%であった。このDNAのシチジン含量は何%か。
20%
ヒトの細胞核の遺伝コードにおいて、コドンの種類が最も多いアミノ酸はどれか。 A:バリン B:セリン C:グリシン D:アラニン
B
ヒトのミトコンドリアゲノムに関して誤っているのはどれか。 A:環状である。 B:イントロンがある。 C:30個以上の遺伝子をコードしている。 D:母性遺伝する。
B
*B:もともと原核生物なのでスプライシングなしで、イントロンはない。
*C:ヒトの場合、37個のコード領域があり、過半数はrRNAとtRNAをコードしている。
遺伝子発現においてトランス作用性に機能するのはどれか。 A:プロモーター B:リプ レッサー C:サイレンサー D:エンハンサー
B
*「トランス作用する」とは、自分のコード領域以外の染色体に作用できるという意味。
リプレッサーはタンパク質だからトランスに作用する。
オペレーターはプロモーターに対して( )に作用する。
シス
*「シスに作用する」とは、自分と同じDNA上の塩基配列に作用するという意味。
イントロンと呼ばれる塩基配列を含むのはどれか。 A:DNA B :rRNA C:tRNA D:成熟mRNA E:スプライソソーム
A
*エキソン、イントロンというのは本来はDNAの部分を指す用語であることに注意。
PCRについて。 95°Cに上げると、( 2 )のDNAが( 3 )になる。 その後 55°Cに下げると、小さなDNA断片(プライマー)が( 3 )のDNAに結合する。 さらに、72°Cに上げると耐熱性( 4 )が働き、 プライマーが結合した部位から複製を開始する。
2:2本鎖
3:1本鎖
4:DNAポリメラーゼ
*この過程を繰り返すことで、 プライマーに挟まれたDNA領域が増幅される。
PCRについて。
DNA領域を増幅させた後、
特定のDNAの塩基配列部分を切断する働きがある( 5 )を用い、上記のDNA断片とプラスミドベクターを切断する。
その後、DNA鎖の末端を連結させる酵素である( 6 ) を用い、プラスミドベクターにDNA断片を連結し、プラスミドを作製する。
これを( 7 )に導 入し、増殖させる。
5:制限酵素
6:DNAリガーゼ
7:大腸菌
極微量のDNAを試験管内で増幅する方法で、
目的のDNAを短時間でクローニングすることのできる革命的な技術を何という?
PCR法
ポリメラーゼ連鎖反応法
染色体構造に重要な3要素について。
①DNA複製が始まる特定塩基配列である( )配列
②細胞分裂する際にDNAを1コピーずつ正確に分配する( )配列
③染色体末端にあって末端を保護 •安定化することによって末端からの崩壊を防いだり、染色体同士の結合を防いだりしている( )配列
①DNA複製起点
②セントロメア
③テロメア
*テロメアはTTAGGGという配列を繰り返す。
DNA複製の際、( )鎖を形成する側ではテロメア末端のプライマーが合成されないため、
細胞分裂のたびにテロメアが短くなる現象が生じる。
テロメアがある程度短くなると細胞は分裂しなくなるために、
細胞の老化に関与するといわれている。
これを防ぐために、テロメアを長くする( )という酵素が働いて、テロメアの短小化を防いでいる。
ラギング
テロメラーゼ
*特にがん細胞などでは、テロメラーゼが強く活性化されていることが知られている。
DNAの複製は、( )に特異的な蛋白が結合して2本鎖DNAを 局所的に解離させることから始まる。
複製開始点
DNAの複製において、
2本鎖DNAは( )によってらせん構造がほどかれ 1本鎖になる。
ヘリカーゼ
ほどかれたDNAは、
1つがリーディング鎖、
もう1つがラギング鎖としてDNA複製の鋳型となって、
( )によって新たな2本鎖DNAが合成されていく。
DNAポリメラーゼ
1つの2本鎖DNAから2つの2本鎖DNAが合成されていくY字型をした活動領域のことを( )と呼ぶ。
複製フォーク
間違った塩基を付加してしまった場合、
その塩基は鋳型DNAと正しい塩基対を形成しな いため、その先のDNA合成が出来なくなる。
このような場合、DNAポリメラーゼには間違って付加された塩基を認識して除去する酵素活性があり、これを( )活性という。
エクソヌクレアーゼ
*これにより、改めて正しい塩基を付加してDNA合成を進めていくことが出来る。
ヒトのゲノムは( )塩基対ある。
30億
3x10^9
DNA合成反応では、ミスインコーポレーションは( )程度の確 率で起こる。
1/10万
10^5-
DNAポリメラーゼはそれ 自身が校正prooteading機能を持っている。
鋳型鎖の塩基と不適合 (mismatch)なdNTPが入ってきた時には(misincorporation)、
DNA合成反応が事実上停止してしまうが、
さらにDNAポリメラーゼは、このミスマッチ塩基 を削って除去する。
核酸を端から除去する酵素を( )という。
エキソヌクレアーゼ
*DNAポリメラーゼは校正エキソヌクレアー ゼ活 性も持っているということになる。
DNAポリメラーゼのうち、
細胞分裂に際してDNAを複製するのは主たる仕事ではなく、
本来は塩基を切り出し、結果的にDNA修復に貢献している酵素を何という?
DNAポリメラーゼI
DNAポ リメラーゼのうち、
ヌクレアーゼ活性もあるが、
DNA合成酵素活性の方が圧倒的に高いので、
DNA複製の主役となっている酵素を何という?
DNAポリメラーゼIII
*真核生物の場合、DNA複製はDNAポリメラーゼ αが開始するが、この酵素は反応速度が遅いで、途中で DNAポリメラーゼ δ、εに取って代わられて反 応が続行する。
元の2本鎖DNAがらせん構造をしているため、 新たに出来た2つの2本鎖DNAもらせん状に絡み合ってしまうことになる。 ( )は2本鎖DNAの一方、 または両方を切断して回転できるようにすることにより、 新たに出来た 2つのDNA鎖の間のねじれを解消し、分離させる働きを担っている。
DNAトポイソメラーゼ(I/II)
*阻害剤は抗がん剤としても用いられている。
別名:DNAジャイレース(gyrase)