⑪神経生物学 Flashcards
心筋細胞の膜電位(活動電位)について。
第 0相:電気的刺激に対して、
電位依存性( )チャネルが開く。
Na+
Na+は細胞外の濃度が高いので、
Na+は細胞内に流入する。
その結果 、膜電位は上昇する。
これを( )という。
脱分極
心筋細胞の膜電位(活動電位)について。
第 1相 :脱分極が完了するころにNa+チャネルは閉鎖し、急激な( )が起こる。
再分極
心筋細胞の膜電位(活動電位)について。
第 2相:この時相のはじめに、
( )チャネルが開放し、
これが続くことによリプラトー(平坦)相が形成される。
Ca2+
心筋細胞の膜電位(活動電位)について。
第3相:( )チャネルが閉鎖し再分極が急激に進む。
Ca2+
心筋細胞の膜電位(活動電位)について。
第4相:再び( )にもどる。
静止膜電位
運動ニューロンから放出された神経伝達物質に反応して筋細胞膜は( )する。
脱分極
生理的な範囲では、
収縮開始時の心筋の長さが大きいほど収縮力が増大する。
これを( )の法則という。
Starlingの法則
( )筋の収縮にトロポニンは関与していない。
平滑筋
*骨格筋や心筋との大きな違いである。
平滑筋の収縮に関して。
細胞膜を通してCaイオンが流入し、
( )が活性化され、
その反応がさらに( )を活性化する。
カルモジュリン
ミオシン軽鎖
平滑筋を支配する神経の、
副交感神経末端からは( )、
交感神経末端からは( )が放出される。
副交感神経:アセチルコリン
交感神経末端:ノルアドレナリン
抑制性神経伝達物質を2つ。
γ―アミノ酪酸(GABA)
グリシン
骨格筋の収縮に直接関連している大脳の部位はどれか。 ①後頭葉 ②側頭葉 ③海馬 ④頭頂葉 ⑤前頭葉
⑤前頭葉
脊髄において随意運動に直接関連する神経線維や細胞が存在する部位はどれか。(2 つ) ①側索 ②脊髄神経節 ③前根 ④後索 ⑤後 根
①側索
③前根
運動野から出たニューロンの軸索は脊髄側索を走り、
( )と( )をつくる。
前角細胞
シナプス
前角細胞から出た軸索は、
( )から出て骨格筋に到達する。
前根
末梢からの感覚は、( )を通って脊髄に入る。
このニューロンの細胞体は( )を構成する。
後根
脊髄神経節
*後索は触角と関節位置覚を伝える軸索が上行する。
桿体や錐体に光が当たって活性化されると( )が起こる。
過分極
*桿体の活性化でNaイオンの流入が止まり、過分極が起こる。
(桿体/錐体)の方が活性化に多量の光量を要する。
錐体
*桿体を活性化できる光量でも、錐体を活性化できるとは限らない。
ロドプシンは(明/暗)所で退色する。
明
皮膚の機能を4つ。
体温調節
吸収
分泌
知覚
自律神経系の中枢は何?
視床下部
交感神経では節前線維は( ) 、
節後線維は( )を神経伝達物質として使用する。
節前線維:アセチルコリン
節後線維:ノルエピネフリン
迷走神経は副交感神経の( )である。
節前線維
交感神経節前線維は( )から出る。
胸腰髄
活動電位の発生を阻害する毒性物質とは?
テトロドトキシン
細 胞を過分極させるイオンの動きを1つ。
Cl^–イオンが細胞外から細胞内に流入する。
運動性言語中枢を行うのは?
運動性言語中枢
言語の了解を行い、即問うように存在するのは?
感覚性言語中枢
それぞれ脳の何とよばれるところに存在する?
視覚野:( )
聴覚野:( )
味覚野:( )
視覚野:(後頭葉)
聴覚野:(側頭葉)
味覚野:(頭頂葉)
視覚について。
ヒトの耳小骨とは?(3つ)
ツチ骨
キヌタ骨
アブミ骨
咽頭-中耳間にある普段から開いている管を何という?
耳管
右耳に入った音は( )に伝えられる。
左の大脳皮質聴覚野
神経系について。
灰白質は( )の集団である。
細胞体
ヒト大脳皮質の領域のうち何が関与する?
一次運動野
前頭葉
ヒト大脳皮質の領域のうち何が関与する?
一次感覚野
頭頂葉
ヒト大脳皮質の領域のうち何が関与する?
一次視覚野
後頭葉
ヒト大脳皮質の領域のうち何が関与する?
一次聴覚野
側頭葉
ヒト大脳皮質の領域のうち何が関与する?
運動性言語野
前頭葉
ヒトにアセチルコリン分解酵素阻害薬を過量に投与したとき、
心筋細胞の収縮回数が(増加/低下)する。
低下
*コリン作用が増強されれば徐脈になる。
ヒトにアセチルコリン分解酵素阻害薬を過量に投与したとき、
骨格筋細胞の収縮が(増強/減弱)する。
増強
ヒトにアセチルコリン分解酵素阻害薬を過量に投与したとき、
消化管の嬬動が(抑制/充進)する。
亢進
ヒトにアセチルコリン分解酵素阻害薬を過量に投与したとき、
唾液腺の分泌が(抑制/克進)する。
亢進
ヒトにアセチルコリン分解酵素阻害薬を過量に投与したとき、
(散大/縮瞳)する。
縮瞳
AとBがともに興奮性ニューロンであるが、
Cに活動電位が発生しない場合の仮説を2つ。
①発生するEPSPが小さいために加算しても閾値に達しない。
②A、Bによる入力に時間差があり、EPSPの有効な加算が起こらない。
光を検出する細胞は?
桿体細胞
桿体細胞•錐体細胞は
光が当たっていない時に( )し、
光があたっているときに( )する。
光(ー):脱分極
光(+):過分極
横のニューロンの抑制をすることを何という?
側方抑制(lateral inhibition)
*発生過程で細胞の運命決定が行われる際,
細胞間シグナル伝達経路を介して隣接する細胞が特定の運命を辿ることを抑制する現象。
側方抑制の例として、
ハエの感覚毛の基となる細胞は( )シグナルを介して周囲の細胞が同じ運命を辿ることを抑制することにより,感覚毛と表皮の細胞の運命決定が微調整されている.
Notch
光受容体において、
側方抑制を担うニューロンをもつ利点とは?
隣接する光受容器からの入力ではニューロンが興奮しないので、
異なる2点からの光刺激を分別して空間的なコントラストを明確にできる。
認知、学習、記憶、行動などをまとめて( )機能という。
高次機能
神経系は中枢神経系と末梢神経から成る。
中枢神経系とは( )と( )である。
脳
脊髄
中枢神経系の髄鞘は( )が作り、
末梢神経の髄鞘は( )が作る。
オリゴデンドログリア
シュワン細胞
中枢神経系にはニューロンの機能を支えるグリア細胞が存在する。
中枢神経系の内部環境の維持に重要:( )細胞
脳室壁を作る:( )細胞
脳脊髄液を産生する:( )細胞
アストロサイト(星状神経膠細胞)
上衣
脈絡叢
*オリゴデンドログリアもグリア細胞の 1つ。
中枢神経系にはマクロファージも存在するが、
特に( )という。
ミクログリア
*この細胞は本来神経系から発生したものではないので本当はグリア細胞ではないのだが、昔からの習慣でグリア細胞に含める学者もいる。
ニューロン(神経細胞)は速やかな情報伝達に特化した細胞群である。 ニューロンの細胞質は部分的に長く伸び、この伸びた細胞質は突起状に見える。 つまり、ニューロンは無数の突起を出している。 最も長い突起:( ) 短い突起:( ) 突起以外の部分:( )
最も長い突起:(軸索)
短い突起:(樹状突起)
突起以外の部分:(細胞体)
*軸索から数本の分岐が出る場合もある。
あるニューロンは他のニューロンと連結しており、連結部を( )という。
シナプス (synapse)
シナプスでは、
あるニューロンの軸索の末端と他のニューロンの樹状突起とが、( )を隔 てて接している。
シナプス間隙
*化学シナプスのこと。
*1つのニューロンは、その軸索末端のニューロンとシナプスを作る一方で、自らの樹状突起は他の多数のニューロンの軸索末端と隣接し、多数のシナプスを作っている。
シナプスを介して、ニューロンとニューロンは情報の受け渡しをしている。1つのニューロンからの情報(入力)を受け、同程度の個数のニューロンに情報(出力)を送る。
隣接するニューロンの細胞膜がギャップ結合で連結していてイオン濃度の変動が直接伝わるタイプのシナプスのことを何という?
電気的シナプス
軸索側→樹状突起への一方通行:( )
出力
ニューロンの軸索末端には、
情報を伝達する( )と呼ばれる物質が、
( )という顆粒にパックされ貯蔵されている。
1つのニューロンは1種類の神経伝達物質しか合成しないのが原則である。
神経伝達物質
シナプス小胞
*神経伝達物質は、その種類によってシナプスを形成している相手方のニューロンに与える影響が異なる。
多数のニューロンはその機能に基づき2つに分かれる。
内外環境に関する情報を受容器→中枢神経系:( )系
情報→効果器の作動性を調整する:( )系
求心系
遠心系
神経系の効果器とは?(2つ)
筋肉(骨格筋、心筋、平滑筋)
腺
脳では表面と深部に、
脊髄では内部に神経細胞体の集団があるがそれを何という?
灰白質
脳表面の灰白質は、特に皮質という。
それ以外の部分は軸索が走っている部分であり、
( )と呼ばれる。
白質
大脳の深部にある神経細胞体の集団は何という?
大脳基底核
*灰白質の一種である。
ニューロンは膜の電位を変えることのできる細胞である。
「膜電位が変わっているかどうか」ということは 1つの情報である。
そして、あるニューロンは、この電位変化を化学物質の作用で他のニューロンに伝えることができる。このようにして、神経系は情報を( )と( )にして処理している。
電気信号
化学信号
膜電位とは?
膜の内外にはイオンが分布し、
その濃度には大きな不均衡がある。
このイオンの不均衡分布によって、膜を介して生じている電位差のことを膜電位という。
静止電位とは?
K以外のイオンの膜透過性は静止時には非常に低いため、静止膜電位は主にKイオンが決めている。
*静止膜電位はおよそ-50~-100 mVである。
*静止電位は実質的にKイオンの平衡電位とみなす。
活動電位とは?
興奮が伝達され、
膜のある部分の電位がある一定値を超えて上昇する(脱分極)と、
Naチ ャネルが開口するためNaイオンに対する透過性が著しく亢進するが、その電位を活動電位という。
*+30 mV前後の正の膜電位が発生する。
*活動電位は実質的にNaイオンの平衡電位とみなす。
平行電位とは?
濃度勾配による外向きの移動と、電位差による内向きの移動は、ある電位差のときにつり合うが、そのときの電位差を平衡電位という。
閾値とは?
活動電位が発生するため必要なある一定の値のこと。
閾値未満の脱分極しか起こせない弱い刺激では活動電位は発生しない。
つまりNaチャネルは開かない。
逆に、閾値以上の脱分極を起こす強い刺激を与えた場合は活動電位が発生するわけであるが、
発生する活動電位の大きさは( )によらず一定である。
刺激の強さ
*活動電位の大きさは膜の性質とイオン組成で決まっているから当然である。
閾値を境にして、
活動電位は、発生しないか、
あるいは一定の大きさで発生するか、のいずれかの反応を示す。
これを何という?
「全か無かの法則」
law of all or nothing
活動電位は速やかに消失する効果を2つ。
①開いたNaチャネルはすぐに閉じる。
(そしてすぐには開かない)
②興奮した膜ではKチャネルが開いてK透過性が高まる。
活動電位が発生した後の一定時間以内には、
閾値以上の刺激を与えても活動電位は発生しない。
この時間を何という?
不応期
*分子細胞レベルでは、Naチャネルの立体構造の変化が一定時間は持続することが不応期の生じるメカニズムである。
( ):どんなに強い刺激を与えても活動電位が発生しない期間。
( ):非常に強い刺激を与えれば活動電位が発生する期間
絶対不応期
相対不応期
*不応期が存在するため、活動電位の発生が終了した膜には活動電位は伝導しない。ゆえに活動電位の伝導は一方向になる。
*軸索の両側から活動電位が伝導され、途中で衝突した場合には、両方の活動電位が消失する。
情報は、1つのニューロン内では軸索の活動電位 として伝導される。
つまり、ニューロンの一部 に発生した活動電位が、隣接する細胞膜を次々に( )させ、活動電位が軸索を伝わってゆく。
これを( )という。
脱分極
興奮の伝導(conduction)
*生理的には、軸索の途中から興奮電位が発生することはあり得ない。
実験では軸索の途中を電気刺激して活動電位を発生させることが多いため、両方向への伝導が観察される。
神経伝導速度を上げる絶縁体を( )といい、
主成分は( )である。
髄鞘(ミエリン)
リン脂質
髄鞘と髄鞘の間にある軸索の細胞膜を( )という。
ランビエ絞輪
有髄線維の髄鞘が崩壊すると伝導速度が遅延し、
神経機能に障害が生じる。
このような疾患の総称は?
脱髄疾患
*有髄神経においてNaチャネルはランビエ絞輪に集中して存在しているため、脱髄の直後はNaチャネル同士が遠すぎて伝導が不可能になる。
時間が経過するとNaチャネルが均一に分布するようになり、無髄神経程度の遅い伝導が可能になる。
多発性硬化症の自己免疫反応は、ある種のウイルス感染症で引き起こされる可能性が高くなっている。
末梢神経では、自己面積性に髄鞘が攻撃される( )が有名である。
ギランバレー症候群
*この疾患の一部は原因がわかっていて、キャンピロバクター•ジェジュニという細菌による腸炎である。腸炎の後、この細菌に対する抗体が産生されるが、細菌の菌体成分は髄鞘のガングリオシドと構造が似ているので、抗体が髄鞘と交叉反応してしまうのである。
神経伝達物質の放出は( )である。
これが起こるためには、軸索末端に活動電位が到達することに加えて、ニューロンに( )が流入することが必要である。
エキソサイトーシス
Caイオン
*Caイオンの流入は、活動電位が軸索末端に到達したことで起こる(電位依存性Caチャネル開口)。
放出された神経伝達物質の余計な部分は、その物質に応じた処理機構で処理される。
アセチルコリンはどのように処理される?
シナプスの膜上に存在する(アセチル)コリンエステラーゼで分解される。
放出された神経伝達物質の余計な部分は、その物質に応じた処理機構で処理される。
ドパミン、セロトニン、ノルアドレナリンなどのアミン類はどのように処理される?
軸索に速やかに取り込まれる。分解される ルートもあるが、再取り込みが主な処理機構である。
放出された神経伝達物質の余計な部分は、その物質に応じた処理機構で処理される。
グルタミン酸はどのように処理される?
主にアストロサイトに取り込まれる。
破傷風菌やボツリヌス菌などの毒素は、
神経伝達物質の( )を阻害することで神経毒性を発揮する。
エキソサイトーシス
興奮性神経伝達物質を3つ。
アセチルコリン ノルアドレナリン(ノルエピネフリン) グルタミン酸 ドパミン セロトニン
中枢神経系では、ニューロン同士は無数といってよいほど多種類の興奮性伝達物質、抑制性伝達ブッッ質を駆使して複雑な回路網を形成している。
他方、末梢神経系で使われる神経伝達物質には( )と( )くらいである。
アセチルコリン
ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)
大脳の一部に異常な活動電位が発生し、
これが伝播する疾患とは?
てんかん
*抗てんかん薬の多くは、抑制性神経伝達物質(多くはGABA)の作用を増強することで抗てんかん作用を発揮す る。
ある機能系に属する神経細胞集団が不明の原因で死滅する疾患を、神経病学の領域では変性疾患と呼んでいるがその代表とは?
パーキンソン病
*この疾患では中脳黒質を中心に、ドパミンを神経伝達物質として使用している神経細胞 (ドパミン作動性ニューロン)が集中的に死滅する。
*脳でドパミンに変換されるL―ドパを使用する。
病気によって障害されるニューロンは異なる。
( )病:尾状核のGABA作動性ニューロン
( )病:大脳皮質のアセチルコリン作動性ニューロン
ハンチントン
アルツハイマー
原因不明の精神疾患を精神医学では内因性精神病と呼んでいる。
統合失調症、うつ病が代表例である。
統合失調症では一部の( )の機能亢進、
うつ病では( )の機能低下があることが判明している。
統 合 失 調 症 で は 一 部 の ドパ ミン 作 動 性 ニ ュ ー ロ ン の 機 能 克 進 が 、うつ 病 で は ノル ア ドレ ナ リ ン や セ ロ トニ ン 作 動 性 ニ ュ ー ロ ン の 機 能 低 下 が あ る こ と が 判 明 し て い る 。
統合失調症:ドパミン作動性ニューロンの機能亢進
うつ病:ノルアドレナリンやセロトニン作動性ニューロンの機能低下
末梢神経の神経伝達物質は?
アセチルコリン
ノルアドレナリン
自律神経系では、 節前線維はすべて( )、 節後線維は交感神経系は( )、 汗腺支配の交感神経節後線維のみ( )、 副交感神経系では( )を使っている。 運動神経が筋肉と接合する神経筋接合部では( )のみが使用されている。
節前線維:アセチルコリン 節後線維は交感神経系:ノルアドレナリン 汗腺支配の交感神経節後線維:アセチルコリン 副交感神経系:アセチルコリン 神経筋接合部:アセチルコリン
神経筋接合部の筋膜は、特に( )と呼ばれている。
終板
神経筋接合部において、
筋肉はアセチルコリン受容体を持つが、
この受容体に体する抗体が産生される疾患が( )症である。
重症筋無力症
*正確に言うと、抗体を結合したアセチルコリン受容体はエンドソーム→リソソームと経由して分解され、いわばダウンレギュレーションが亢進するのがこの疾患の本態とされている。
神経伝達物質の受容体の多くはイオンチャネル型であるが、中にはGPCRもある。
アセチルコリン受容体のうち、
( )型はイオンチャネル型で、
( )型はGPCRである。
ニコチン型:イオンチャネル型
ムスカリン型:GPCR
シナプスにおける伝達効率は一定不変のものではなく、生後も変化し得る。
このことを何という?
シナプスの可塑性 (かそせい)
(plasticity)
*物体に力を加えて形を変えることすなわち歪みを作ったとき,力を取り除いても変形がそのままになる性質。
*つまり、今まで活動電位が発生しなかったのが発生するようになることがある。
シナプス前ニューロンに頻回の刺激を入力する。
その結果、シナプス後ニューロンの EPSPの振幅が大きくなることがある。
しかもこの増強効果が、シナプス前ニューロンを低頻度で刺激する場合にも持続し、かつ数時間以上持続することがある。
この現象を何という?
長期増強
LTP:Long-Term Potentiation
LTPは海馬のCA1錐体細胞で発見された。
このニューロンはCA3錐体細胞というニューロンから、
( )による興奮性の入力を受けている。 海馬は新しいことを記憶する(記銘力という)のに最も重要な部域と考えられている。
グルタミン酸
*LTPは記憶の素過程と考えられている。
グルタミン酸受容体には3種類がある。
( )型:イオンチャネル型
( )型:イオンチャネル型
( )型:Gタンパク質連結型
AMPA型:イオンチャネル型、Na透過性が高い
NMDA型:イオンチャネル型、Caも通すが、日頃は細胞外のMgによりブロックされている
代謝型:Gタンパク質連結型
高頻度刺激によりAMPA型が頻繁に開くようになると、
EPSPの振幅が大きくなり、
これによってNMDA型のMgブロックが外れる(NMDA型の立体構造が変わる)。
その結果どうなる?
NMDA型も開くようになるので、
ニューロンにCaが流入する。
*Caはカルモジュリンに結合し、カルモジュリンキナーゼII(CAMKII )を活性化する。
CAMKIIはシグナル伝達を起こし、 AMPA型を増加させand/or伝達効率のさらに良いAMPA型を発現させる。 また、受容体はシナプス後膜のスパイNという構造に配置されているが、 スパインの構造が変化して多数の受容体が配置されるようになる。 なお、スパイン構造を形成する細胞骨格は( )である。
アクチン線維
一般に、
意識に上がった事項や事象を覚えこみ( )、
その内容を脳内に保持し( )、
必要に応じて呼び出す ( )の 一連の過程を記憶という。
記銘
保持
再生、想起
感覚器で受容した情報を短時間保持する過程を何という?
1秒以内。
感覚記憶
感覚記憶から抽出した情報を数分程度ホジッする過程を何という?
短期記憶
大脳皮質に半永久的に情報を保持する過程を何という?
長期記憶
長期記憶は2つに大別されるが、その2つとは?
陳述記憶(宣言記憶)
非陳述記憶
長期記憶の陳述記憶(意識に上る記憶)は2つに大別される。
( ):いつ、どこで、誰が何をしたか、というイベントに関する記憶。
( ):一般的な知識に関する記憶。
エピソー ド記憶
意味記憶
*勉強は意味記憶
*意識に上る記憶というのを空間記憶という。
保持の部位は脳のうちどこ?
内側側頭葉
長期増強とは逆に、高頻度刺激によってある種のシナプスの伝達効率が低下する場合があるが、
この現象を何という?
長期抑圧
*長期抑圧は小脳による運動の学習の素過程と考えられている。長期抑圧によって、ある運動を遂行するのに適切なシナプス結合のみが残され、それ以外のシナプス結合が抑制されると考えられる。実際、小脳のニューロンの多くは抑制性ニューロンである。(プルキンエ線維)
シナプス後膜にあるグルタミン酸受容体について。
正常時にはNMDA型受容体はMg2+によってブロックされているが、
どのような機序でそのブロックは解除される?
シナプス前膜が高頻度に刺激されるとグルタミン酸が多量に放出され、
AMPA型受容体に結合し、
Na+チャネルとして作用するためにNa+の透過性が上がり、膜電位が浅くなって脱分極が起こる。
脱分極によってNMDA型受容体の立体構造が変化するためMg2+のブロックは解除される。
シナプス後膜にあるNMDA型受容体のMg2+ブロックが解除されて、
シグナル伝達が起きるまでの機序は?
Mg2+によるブロックが解除されたことで、 AMPA型だけではなく、NMDA型にもグルタミン酸が結合できるようになり、 それはCa2+チャネルとして作用するためCa2+の透過性が上がり、2つの経路によってシグナル伝達が起こる。 ①Ca2+→CaM→CaMKII→シグナル伝達 ②Ca2+→PKC→シグナル伝達
シナプス後膜において、
グルタミン酸によるシグナル伝達はどのようにして長期増強に関わるか?
シグナル伝達が起こることで アクチン線維の重合が促進されて、 シナプス後膜のスパインの構造変化が起こる。 それによって親和性の高いAMPA型受容体がより多く配置され、 EPSPは大きくなり、閾値を超えるようになる。
末梢神経の電気刺激について、
H波:( )神経
M波:( )神経
H波:(Ia郡感覚)神経
M波:(α-運動)神経
電気刺激の強度を上げていった時、
H波が消失する理由。
刺激の強度が高くなると、 α-運動神経が直接刺激されるようになり、M波が出現する。 さらに電気刺激を強くするとM波は増大し、α-運動ニューロンにおいて興奮と逆行性興奮(つまり両方向へ活動電位が伝わる)が起こり、 感覚神経によるH波と衝突して、 H波は減少し、やがて消失する。
二重支配とは?
二増器官の多くは、交感神経と副交感神経によって二十二支配されている。両神経系による支配を二重支配という。
一般に、器官を二重支配する自律神経系の作用は層反的であり、このことを( )という。
拮抗支配
例)心臓機能:促進 by交感神経、抑制 by副交感神経。
例)消化管の運動や分泌機能:促進 by副交感神経、抑制 by交感神経。
自律神経遠心遷移は常時自発的に活動しており、
これを( )という。
緊張性活動
*器官の機能は緊張性活動の頻度によって調節を受ける。
例)血管:支配する交感神経の緊張性活動によって軽度の収縮状態にある。交感神経の活動頻度が増加すれば血管は収縮し、減少すれば血管は拡張する。