障害 Flashcards

1
Q

DSM / Diagnostic and Statistics of Mental Disorders

A

アメリカ精神医学会が出版された操作的診断基準として精神障害の診断と統計マニュアルである。当初、統計調査のために作成された。第三版より明確な診断基準を設けることで診断の信頼性の問題に対応してきた。2013年5月、第5版が出版された。第3版や第4版で採用された「多軸診断システム」を廃止し、精神疾患、パーソナリティ障害、発達障害の重症度を判定するための「多元的診断」が導入された。DSMは精神医学の診断で「共通言語」を提供したが、一方、主観的な診断、信頼性と妥当性の不足などの問題も批判されることがある。

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2
Q

学習障害 / Learning Disorders

A

全般的な知的発達に遅れがないが、学習に必要な能力の習得や使用に著しい困難があり、学業や日常生活に支障をもたらす状態である。具体的に読字、書字表出、算数の障害に特定される。

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3
Q

神経発達症群 / Neurodevelopmental Disorders

A

発達障害は乳幼児期から思春期の発達経過の中で種々の原因で脳の機能障害により、認知、言語、社会性及ぶ運動機能の発達に遅れや偏りが生じ、そのために生活の困難が長期にわたって続けると予想される状態である。神経発達症群はほぼそれと対応する障害群である。代表的な障害は知的能力障害、自閉症スペクトラム障害、AD/HD、コミュニケーション症群である。

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4
Q

自閉症スペクトラム症 / Autistic Spectrum Disorders

A

社会的コミュニケーションと相互交流の欠如、および行動、関心、活動における限局的・反復的なパターンという二つ組の症状を特徴としている。具体的には他人へ関心が薄くて、他人に触られるのを嫌って、コミュニケーションを避ける。反復的な話しなど独特な使い方をする。ものまね、ごっこ遊びを欠けている。

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5
Q

アレキシサイミア / Alexithymia

(シフネオス / Sifneos.P.E)

A
シフネオスによって指摘された心身症患者に特徴的パーソナリティと想定される。
1、想像力や空想力が乏しい
2、自分の感情や葛藤状態に対する言語化が困難であること
3、事実関係について話をすることはできるが、それに感情の表現が伴わないこと
4、対人関係は一般に貧困である
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6
Q

PTSD/心の外傷後ストレス障害

(Post Traumatic Stress Disorder)

A

トラウマ体験後よく見られる正常な不安症状が、長期にわたって回復しない状態である。トラウマとは、危うく死にそうになったり、重症を負ったり、身体の保全に迫る危険を体験したり、目撃したりといったものである。強烈な身体的に、精神的なショックを受け、無力感を経験し、その経験によって様々な身体的・精神的な症状が現れること。症状の持続時間が1ヶ月以上がPTSDと呼ばれる。
症状
再体験:思い出したくないのに思い出してしまう。夢を見たり、現実に起こっているかのように行動したりしてしまうこと。フラッシュバックなど。
回避:心の外傷体験に関する思考や感情、場所や人物を避ける。周囲への関心が薄くなる。
過覚醒:緊張のため睡眠困難になる。警戒心が強くなる不安を抱く。

援助
• 症状や経過に対する心理教育、改善への期待を育成する。
• エクスポージャー
• EMDR(eye movement desensitization of reprocessing)
• 子どもなら遊戯療法
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7
Q

強迫性障害/Obsessive–Compulsive Disorder

A
不合理な行為や思考を自分の意に反して反復してしまう精神疾患の一種である。強迫観念とは、本人の意思と無関係に頭に浮かぶ、不快感や不安感を生じさせる観念を指す(侵入思考)。強迫行為とは、不快な存在である強迫観念を打ち消したり、振り払うための行為で、強迫観念同様に不合理なものだが、それをやめると不安や不快感が伴うためになかなか止めることができない。大半の患者は自らの強迫症状が奇異であったり、不条理であるという自覚を持っているため、人知れず思い悩んだり、恥の意識を持っている場合も多い。洗浄強迫、確認行為、加害恐怖、被害恐怖などがある。
援助
• かつて精神分析療法が主流
• 今はエクスポージャーなどの行動療法が主流
• 森田療法も有効
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8
Q

大うつ病性障害 / Major Depressive Disorders

A

気分の著しい低下である抑うつエピソード、気分の著しい高揚である躁病エピソードがある。
両方を繰り返すのは両極性障害。
抑うつエピソードのみを経験するのはうつ病

症状
1、抑うつ気分
2、興味・喜びの喪失
3、食事や体重の変化(著しく増加/減少)
4、睡眠(過眠/不眠)
5、活動状態(イライラして落ち着かない不安状態と身体的動作が鈍い状態が目立つ)
6、疲労感
7、罪悪感(無価値感)
8、集中力(考えがまとまらない)
9、自殺念慮
躁病エピソード
精神症状:過活動、観念奔走、誇大妄想、易刺激性
身体症状:睡眠障害、食欲・性欲の増加

原因
• 脆弱性ストレスモデル
• セロトニンなどの分泌異常
• 循環気質・執着気質・メランコリー親和型性格

援助
• 躁病エピソードは、薬物による鎮静が主になる
• 抑うつエピソードは、休養・薬物療法・認知療法が主になる
• 励まし・気晴らしが禁物

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9
Q

統合失調症 / Schizophrenia

A
陽性症状(妄想や幻覚が特徴、発症初期の急性期に多くみられる)
1、思考障害
•思考過程の障害(話せない、的外れな応答、集中能力の喪失、観念奔逸)
•思考内容の障害(被害妄想、心気妄想、誇大妄想など)
2、知覚障害(幻聴、幻視、体感幻覚、知覚過敏など)
3、自我意識の障害(自己と他者を区別することの障害で、自己の脳で生じる発声は外部からの発声だと知覚する)
4、行動の変化(興奮、拒絶症、無言症、常同姿態)

陰性症状(エネルギーの低下から起こる。おおよそ消耗期に生じるもの、数年以上継続しうえる)
1、感情の障害(感情鈍麻、緘黙)
2、思考の障害(常同的障害、抽象的思考の困難)
3、意志・欲望の障害(自発性の低下、無関心)

妄想型:連合障害や自閉などの基礎症状が目立たず妄想・幻覚が症状の中心である。30代以降の比較的遅い発症が特徴である。
破瓜型/解体型:思春期・青年期に好発とされる。連合弛緩などの連合障害が主要な症状で、解体した思考や行動が目立つ。
緊張型:筋肉の硬直症状が特異的で興奮、昏迷などの症状を呈する。

原因
• 遺伝要因
• 心理社会要因:ダブルバインド
• 生物学要因:ドーパミン(dopamine)の過剰分泌

援助
• 陽性症状に対する、薬物、入院などの鎮静
• 陰性症状に対する、社会復帰に向けるSST(social skill training)

統合失調症と躁うつ病との違い
大きな違いは統合失調症が「思考」の障害であるのに対して躁うつ病は「気分」の障害であることから、症状が気分に関連して変動する場合には躁うつ病として鑑別が可能です。
また、躁うつ病は躁の病期とうつの病期がはっきりと分かれ、病期と病期の間は正常な機能レベルに回復しますが、統合失調症の場合にはそのような病期があることはまれで、正常な機能レベルに回復することはありません。
20世紀初頭に、クレペリン(Kraepelin)によって「早発性痴呆」と名付けられたが、1911年スイスのブロイラー(Bleuler)は「精神分裂症」を提唱した。日本では2002年統合失調症に変更した。

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10
Q

身体表現性障害 / Somatoform Disorder

A

定義:身体の苦痛を訴えるものの、医学的に説明できない疾患の総称。
症状
• 転換性障害(知覚や神経の麻痺:視力の喪失、失声、立ったり歩いたりできなくなる)
• 身体化障害(頭痛、腰痛、腹痛、発汗、アレルギーなどの症状が長年にわたり続けている)
• 疼痛性障害(身体の激しい痛みを訴える。痛みの訴えによって周囲の心配や責任を避ける可能性が隠されている。でも意識的に病気を偽っていない)
• 心気性(心身の些細な違和感に敏感に反応し、重大な病気への不安にとらわれ、満足する診断を得られるまで医療機関を訪れる。)
• 身体醜形性障害(自分の外見に欠損があるを思い込む。抑うつになったり対人接触を避けたりすることもある。整形手術を繰り返し受けても苦痛が解消されない。)

援助
• 身体性障害と心気性が認知行動療法
• 疼痛性障害が精神分析療法

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11
Q

解離性障害 / Dissociative Disorder

A

定義:意識、思考、感情などの体験が統合されていない。まだ部分の体験が失うこともある。

症状
• 解離性健忘(心の外傷性体験によってある一定時期あるいはこれまですべての記憶を失う。でも生活を維持する能力がある。大半やがて回復できる。最も多い症状)
• 解離性遁走(仕事や家庭から逃げ出して放浪し、過去の記憶をすべて失う。新しい自分を身につけてしまう。)
• 解離性同一性障害(ひとりの人間の中に少なくとも二つ以上の人格が存在し、多重人格障害とも呼ばれる。)
• 離人症性障害(自分が自分の身体から遊離し、離れる場所から自分を眺める感覚を持つ。自分の手足や声に違和感を感じ、自分のものではなくなる感覚が生じる。)

援助
• かつてよく用いられた精神分析療法は有効性がはっきり実証されていない。今様々なアプローチが用いられている。
• 本人や家族が障害に理解していないこともある。心理教育が必要である。

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12
Q

自我と自己

(ユング / Jung)

A
心(プシケ)が多層がある
1、社会の適応のための意識的な「ペルソナ」                                         
2、個人的な無意識の並びに「影」の層
3、女性:男性の心性(アニムス)  男性:女性の心性(アニマ)
4、人類全体に共通する「普遍的な無意識の層」
ペルソナを統合するのは自我
プシケ全体を統合する中心の機能は自己
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13
Q

対象関係論 / Object Relations Theory

(クライン / Klein.M)

A

最早期の乳児が内的世界に浮かぶ母親の表象との関係を注目する理論である。そ
の表象は、部分対象と全部対象に分ける。
部分対象とは、自分に満足、例えば母乳を与える良い乳房と母乳を与えない悪い乳房のように、母親の表象が分裂されている妄想分裂ポジションである。全部対象とは、良い乳房とも悪い乳房同じ母親として統合される抑うつポジションである。
対象関係論の貢献は最早期の乳児が言語で心理状態を理解できるようになる。今は境界例と統合失調症の治療理論として大きく注目されている。また、フロイトの理論に基づき男根期の前に対象と関係を形成できるかどうかについてアンナ・フロイトと対立していた。

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14
Q

劣等・優越コンプレックス

(アドラー / Adler.A)

A

精神科医であるアドラーが自分の診療所に来訪する患者の経験および自身が声帯の病気を克服することから、人間は劣等性、すなわち弱点を努力し克服するという補償あるいは過補償の現象があると考えた。

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15
Q

行動療法 / Behavior Therapy

(スキナー&ウェルビ&アイゼンク)

A

1950年代からスキナーなどが学習理論によって体系化された心理療法の一つである。現在は、行動科学から引き出された知識を系統的に利用して、人間の問題の把握と変容に応用する技術の総称と定義されている。クライエントの問題を学習された行動として捉える。新しい行動の学習によって問題行動を解消できるようになる。主な技法はオベランド条件づけ法、系統的脱感作、問題解決療法などがある。行動療法は認知療法との統合を強調し、行動認知療法として心理療法の中心になっている。

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16
Q

一事例実験デザイン / Single-Case Design

A

対象を一人で、独立変数(介入)を系統的に操作して、従属変数(症状)の変化を検討する実験法である。観察を行った後介入を行なって、変化を起こるかどうかはABデザインという。介入を一定の時間に行なった後やめて観察期間を設ける方法はABAデザインという。

17
Q

オベランド条件づけ法 / Operant Conditioning Method

A

オベランド条件づけ理論に基づく発展された治療技術の一つである。具体的には強化法、消去法、シェイピング、トークン・エコノミーなどがある。一般的にはクライエントが望ましい行動が正、負的強化を用いて増加する。望ましくない行動が正、負的弱化を用いて減少する。

18
Q

漸進的筋弛緩法 / Progressive Muscle Relaxation

(ジェコブソン / Jacobson.E)

A

ジェコブソンに開発されたリラクセーション法である。手、顔、肩、胸、足というような順で身体を弛緩させ、だんだん身体全体のリラクセーションを得られるようにする方法である。具体的な操作は目標である筋肉群を収縮させ、次に一斉に力を抜いて弛緩を感じ、それを繰り返してより深く弛緩していくことである。

19
Q

系統的脱感作法 / Systematic Desensitization

(ウォルピ / Wolpe.L)

A

ウォルビによって考案された不安や恐怖に対する治療法である。不安や恐怖反応を引き起こしている状態において、不安や恐怖と拮抗する弛緩状態を繰り返す経験によって、段階的に消去していく方法である。
第一段階:不安階層表(SUDS)の作成
その脅威刺激によってクライエントが感じる不安や恐怖を軽度から重度まで得点化し、10−15項目の不安階層表を作る。
第二段階:リラクセーションスキルの獲得
自律訓練法や漸進的筋弛緩法など不安や恐怖を拮抗するスキルを獲得する。
第三段階:十分弛緩している状態に最も軽度の刺激からイメージの提示あるいは実際に感じさせ、不安や恐怖の消去や低減まで次の項目へ移る。

20
Q

クライエント中心療法 / Client-Centered Therapy

(ロジャーズ / Rogers.C.R)

A

人間は生得的に自己実現する傾向があり、心理的適応にふさわしい治療環境を提供するとクライエント自身が問題解決の力を持ってきたという理論に基づいてロジャーズはクライエント中心療法を考案した。また、治療的人格変化の必要な条件は三つある。
自己一致:セラピストは自身の内側の体験を気づいて、外側の行動をそれと一致すること。
無条件の肯定的配慮:セラピストの価値観や感情と一致していなくても、クライエントのすべてを無条件的に認めること。
共感的理解:クライエント個人的な世界を、あたかもセラピスト自身のもののように感じ取ること。しかし、「あたかも」という質を失うことができない。

21
Q

エンカウンターグループ / Encounter Group

(ロジャーズ / Rogers.C.R)

A

10~15人が自己成長のために数日間合宿生活を行い、お互いに人間性をぶつける課題を経験するグループセラピーの一つである。自己開示と他者受容を繰り返して人間性に対する理解を深める。T(Training for Human Relations)グループと感受性訓練などの課題がある。

22
Q

フォーカシング / Focusing

(ジェンドリン / Gendlin.E.T)

A

クライエントが自分の身体に起こるけど、うまく言葉にならない感情(フェルトセンス)に注意を向け、それをぴったり捉える言葉(ハンドル)を見つけることによって、体験の変化(フェルトシフト)を喚起することを目的とする技法である。

23
Q

ゲシュタルト療法 / Gestalt Therapy

(パールズ / Perls.F.S)

A

アメリカの精神科医パールズが創始した心理療法の一つである。クライエントは「いま、ここ」の体験により、過去に消化されていない問題を完結して、自分の全体性の回復を目指す療法である。よく用いる技法はチェア・テクニックである。具体的には、二つの椅子を用意し、自分の中で起こっている葛藤をイスに座らせ対話をする。また人間関係のトラブルの相手をイスを座らせると想像し対話する。

24
Q

コーピング / Coping

(ラザルス / Lazarus.R.S)

A

ストレスの状況の中で、ストレッサーの消去やストレス反応の低減を目的としてなされる対処である。「焦点」による分類と「方法」による分類がある。焦点による分類では、刺激状況を直接に解決することは問題焦点型対処と、刺激状況による引き起こした情緒の調整を目的とする情動焦点型対処に分ける。方法による分類では、刺激状況を意味付けることによって認知を変化する認知的対処と具体的な行動を取って状況を改善する行動的対処に分ける。また、生理的・精神的不安、過剰な賦活状態を鎮めるリラクセーション技法もよく用いられる。

25
Q

曝露法(エクスポージャー)/ Exposure

A

ある刺激を一定の時間でさらされ続けると、その刺激によって引き起こされる情緒反応の強度が低下していくという考えに基づく療法である。まず、セラピストが不安や恐怖を引き起こす刺激を明確し、その不安の強さを測定し、不安階層表を作る。比較的不安の高い項目を集中的に曝露される持続集中曝露と、低い項目から高い項目まで進む段階的曝露に分ける。いまは不安障害に対する高い治療効果があることが明らかになっている。

26
Q

ソーシャルスキルトレーニング / SST

A

対人不適応の原因をソーシャルスキルの未学習と考え、スキルの向上や不適切な行動の修正、対人不適応の解消や予防、さまざまな生活場面もうまく対処できることを目指す技法である。行動療法や認知行動療法の技法の一つである。行動リハーサル、モデリング、強化、般化、問題解決技法など応用されている。実際のトレーリングの中で、簡単にスキルを覚えることではなく、自分の認知にもたらす変化の側面と行動を実行する側面から捉える。日本では、主に統合失調症の患者の支援を中心に普及しているが、広汎性発達障害にも用いられる。

27
Q

自律訓練法 / Autogenic Training

(シュルツ / Schultz.J.H)

A
自己暗示の有効性をよりどこるにした考案された自己催眠訓練法の一つである。まず静かな場所を選んで身体を圧迫するものをはずし、基本訓練から始まる。
背景公式:気持ちが落ち着いている。
第一公式(重感練習):両腕両脚が重い
第二公式(温感練習):両腕両脚が暖かい
第三公式(心臓調整):心臓が静かに規則正しく打っている
第四公式(呼吸調整):楽に呼吸している
第五公式(腹部温感練習):お腹が暖かい
第六公式(額部涼感練習):額がこころよく冷たい
基本練習で、自分の気持ちを鎮める言葉(言語公式)を心の中で繰り返す。同時に受動的注意集中の態度を保って進める。
28
Q

ICD(International Classification of Diseases)

A

世界保健機関によって作成される国際疾病分類である。もともと国際死因分類に基づく発展した。1992年に改訂されたICD-10である。

29
Q

セルフ・モニタリング

A

行動アセスメントの一つの方法。これによって個人が自らの行動、思考、あるいは感情の側面を観察し、報告する手続き。この手続くができるようになることで、自分コントロールの能力が高まることになる。

30
Q

パーソナリティ障害/personality disorder

A

定義:属する文化から極端的に逸脱するパーソナリティによって社会生活における持続的な苦痛が生じている。
A群(奇異で普通ではない)
• 妄想性(騙され、利用される疑いが消えない。他者を信じられない)
• シゾイド(感情の平板化、他人からの評価に無関心、親密関係への願望がない)
• 失調型(非現実な信念まだは魔術的な思考、独特な言語や行動パターンがある。親密な友人がいない。)
B群(派手で突発な行為)
• 境界性(対人関係、自己像、感情の不安定が特徴。他者や自己に対する理想化やこもおろしが見られる。浪費、性行為、薬物乱用、自傷行為など激しく自己破壊な行為をする)
• 演技性(大げさで芝居がかった派手な行動、独特な服装、化粧によって他人の注意を引こうとする。自分が注目されないと不愉快になる。)
• 自己愛性(自分の重要性を誇大する。傲慢、尊大な態度をとる。周囲から過剰な賞賛を求め、他者を手段として利用する。)
• 反社会性(違反行為を繰り返す。人を騙す、攻撃性がある)
C群(不安や恐怖に基づく)
• 回避性(他人からの批判や拒絶を恐れるあまり、対人関係を回避する。親密な関係を築くことができない)
• 依存性(他人に過剰な依存がある。他人に反対できない、自分のことを決められない。他者と離れる時に極度の見捨てられ不安を感じる)
• 強迫性(完全主義者。柔軟性がない。他人にも完全主義を求めるため、人間関係が限られる。)

援助
• ほかの精神障害と併発することが多く見られる。精神障害の治療を考えながら介入する。
• 少しずつ形成されたものである。根底から変化されることは困難。

31
Q

摂食障害 / eating disorder

A

定義:ボディ・イメージの歪みから極端に食事を制限したり、逆に大食になったりして、吐き出しなどを繰り返す障害である。

原因
• 肥満に対する嫌悪感を示す社会
• 進学、就職、結婚など環境の変化によるストレス
• アイデンティティの拡散

症状
• 神経性やせ症
・やせ願望が強く標準体重の85%になっても自分がやせていると思わない。
・集中力の低下や疲れやすさ、低血圧や月経周期の異常などの現象が体重減少の原因と気づけない。
・節食、絶食などの制限型
・大食をして下剤や嘔吐で低体重を維持する排出型
・重度性はBMI(Boss Mass Index)で特定する

• 神経性過食症
・一度食べたら止まらない。
・大食後下剤や嘔吐もある。でも体重の減少を伴わない。
・コントロールできない自分に嫌悪感や抑うつなどの精神症状を起こる。

援助
• 病識のないことに対する心理教育
• ボディ・イメージの歪みに対する認知行動療法
• 自殺企図が強い場合は入院治療
• 家族療法
32
Q

パニック障害/Panic Disorder

A

突然生じる動悸、息苦しさ、震え、発汗などのパニック発作が主体。パニック発作の時激しい不安感や恐怖感が伴う。今度はいつ発作するのかに対する予期不安、外出を避ける。
援助
• パニック発作に対する薬物療法
• 予期不安に対する行動療法、認知行動療法

33
Q

恐怖症/Phobia

A

普通あまり恐る必要がないものに強い恐怖を抱いて、恐怖の対象に遭遇したとき、恐怖心や不安感の程度によって、不快感やめまい、吐き気といった症状を催すが、極端な場合にはパニック発作をきたすこともありうる。
広場恐怖(Agoraphobia):ほぼ毎回恐怖や不安を誘発するため、公共交通機関や、あるいは広い場所や閉ざされた場所を避けていることが6か月以上持続している、不安障害に含まれる精神障害である。
社会恐怖(Social Anxiety Disorder):愚かに見えないかとか、場に合っていないのではとか、他人に辱められることに強い不安を感じるために、社交状況を避けたり、耐えていることによって、相当な苦痛があるとか生活に重大な支障があるという精神障害である。
特定恐怖 (Specific Phobia):
動物型:あるいは虫
自然環境型:高所、嵐、水
血液・注射・外傷型
状況型:飛行機、エレベーター、閉所、トンネル
その他、窒息、嘔吐
援助:精神分析療法、行動療法(エクスポージャー)、認知行動療法、薬物療法

34
Q

全般性不安症/Generalized Anxiety Disorder

A

過剰な不安が主症状。不安な対象が特定されていない。診断では
1、仕事や学業、将来、天災、事故、病気などのさまざまな出来事または活動について、過剰な不安と心配がある。しかし、その原因は特定されたものではない。
2、不安や心配を感じている状態が6ヶ月以上続いており、不安や心配がない日よりある日のほうが多い
3、疲れやすい倦怠感、動悸・息切れ
めまい・ふらつき感などの症状を伴っている。
援助:対象がないため、難しい。薬物療法、認知行動療法が有効。

35
Q

アスペルガー障害/AD:Asperger’s Disorder

A

特定の分野への強いこだわりを示し、運動機能の軽度な障害が見られたりすることもある。社会的相互交流、コミュニケーション、想像力の「三つ組」において自閉症と類似の特徴がある。しかし、古典的自閉症に見られるような知的障害および言語障害はない。発生原因は不明である。効果が示されたと広く支持される治療法はない。放っておくとうつ病や強迫性障害といった二次障害になることがあるとの指摘もある。

36
Q

家族療法・システム論

A

家族療法とは、家族を対象とした心理療法の総称である。現在では一般システム理論に基づいた(システムズ・アプローチという)家族療法が主流となっている。システムズアプローチによる家族療法では、家族を、個々の成員が互いに影響を与えあうひとつのシステムとして考える。そのため、家族成員に生じた問題は、単一の原因に起因するものではなく、互いに影響を与え合う中で、問題を維持する原因と結果の悪循環を描いていると考えていく。そこで、問題を抱えた家族成員を、従来のクライエントではなく、IP(Identified Patient;患者と見なされた人)と呼ぶ。

37
Q

ジェのグラム/Genogram

A

3世代以上の情報を含む家族の歴史の図解である。異なる表記法で性別、年齢、親密関係などの情報を表す。ジェのグラムを描くことにより、家族の関係や世代間で繰り返されるパターンが見え、問題を整理したり、介入方針を立ったりすることが有効である。また、ジェのグラムを作成するためにインタビュー自体が家族と話し合いのきっかけとなり、おのおのの思いの共有に至ることもあり、治療効果を上げられることもある。

38
Q

逆制止

(ウォルピ/Wolpe.J)

A

逆制止法とは、不安や恐怖と相反する反応(拮抗反応)を同時に起こすことができれば不安や恐怖は打ち消され、感じなくなるとする説。簡単に言うと、不安を感じているときに同じだけ安心していれば不安は無くなると考えたのである。

39
Q

急性ストレス障害/ASD:Acute Stress Disorders

A

トラウマ後強烈な身体的、精神的不安によって1ヶ月以内生活を維持できない状態である。症状の内容がPTSDと似ているが、ASDでは、麻痺、ぼうっとした感じ、健忘など解離症状も重視されている。その後自然回復することが多いが、1ヶ月以上経っても症状が軽快しない場合にはPTSDに移行することになる。