学習 Flashcards

1
Q

古典的条件づけ(classical conditioning)\レスポンデント条件づけ(respondent conditioning )
(パブロフ / Pavlov)

A

特定の反応を生じさせない中性刺激と無条件刺激と時間的に接近させ、対提示を繰り返すと、中性刺激は無条件刺激の働きを獲得し、条件刺激になる過程である。

系統的な実験を行ったのはロシアの生理学者イワン・パブロフ(Ivan Pavlov)。普通イヌはベルの音に聞かせると唾液が分泌しない(中性刺激)。餌を与えると唾液を分泌する(無条件刺激)。ベルの音を聞かせつつ餌を与えることを繰り返すと、イヌがベルの音を聞いただけで唾液
を分泌するようになる。

ほかの例は眼瞼条件づけ。情動に影響する側面で、中性刺激がネガティブ感情を引き起こすようになる嫌悪条件づけがある。それを利用してアルコール依存症患者がアルコールの匂いを嗅ぐだけで吐き気を催すようになる嫌悪療法もある。

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2
Q

般化(generalization)・分化(differentiation)

A

般化・汎化(generalization):条件反射は条件刺激に対して生じるだけではなく、それに類似する刺激に対しも生じる。もとの条件刺激から遠ざかるにつれて条件反射を引き起こす力が弱くなる現象は般化勾配(generalization gradient) と呼ぶ。

分化(differentiation):二つの刺激の片方が無条件刺激を伴わせ、もう一つは無条件刺激を伴わなくて提示する。刺激が極端に類似しなければ動物が二つの刺激を区別するができる。

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3
Q

消去(extinction)・自発的回復(spontaneous recovery)

A

条件づけを形成してから、条件刺激だけを繰り返し提示して無条件刺激が提示しないと条件反射が徐々に低減する。

でもしばらく休憩をおいた後、条件反射の回復が見られること。それは自発的回復(spontaneous recovery)と呼ぶ。

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4
Q

二次条件づけ / secondary conditioning

A

獲得した条件反射を利用して新たな条件づけを行うことができる。イヌにベルの音を聞かせる。その後、イヌに白い正方形を見せる。その手続きを数回繰り返すと、正方形は唾液分泌の新しい条件刺激となる。

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5
Q

オペラント条件づけ / operant conditioning

(スキナー/Skinner)

A

環境の刺激は自律神経症の反射を引き起こすではなく、行動の手がかりとして働く。自発的行動の変容である。

ハトとスキナー箱
スキナー箱で円形のキーがある。空腹のハトが偶然にキーを押すと餌が出てくる。これが繰り返されるとハトはキーをつつくと餌を食べるという行動をとるようになる。

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6
Q

反応形成(シェーピング)

A

予備の手続きを導入して、階段的に目標になる行動を生じやすくなるようにする手続きである。

ハトが最初キーをつつかなかった。偶然にキーの方向へ近くと餌を与える。そうするとハトがキーの近くにくることが多くなる。次はキーをつつくと餌を与える。最後ハトはキーをつつくという行動を習得した。

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7
Q

学習性無力感 / Learned Hopelessness Theory

(セリグマン / Seligman)

A

どうしても避けることがない制御不能の状況に置かれると、人間や動物が抑うつ、無気力の状態に陥る可能性がある。

セリグマン(seligman,1967)は二頭のネズミを別々の箱に入れ、同時に電気ショックを与える。片方のネズミが何らかの操作をしたら電気ショックが止められる。もう一頭は何をしても電気ショックを止められない。そのあと、二頭のネズミをほかの箱の半分の部屋に入れ、電気ショックを避けるためには光を合図にもう一方の部屋へ移動するのを学習しなければならない。すると、電気ショックを止められないネズミが学習でず、座り込んでしまい、受動的に電気ショックを受け続ける。
その理論は臨床への適用は絶望感理論である。

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8
Q

引換券(トークン\token)

A

あるものを一定の量に集まると報酬を得る状況で、報酬を手に入るために人間や動物や色々ことをした。そのような強化の働きをもつものは引換券である。特にかなり手間のかかる課題に有効である。

行動療法の一つ、トークン・エコノミー(token economy)。
患者が望ましい行動を行った時引換券を与え、これが一定量に達した時に特定の品物を交換させる方法である。

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9
Q

味覚嫌悪学習

A

ネズミにサッカリン溶液を与えた後、胃の不調を引き起こすX線の照射を行う群と足に電気を受ける群に分け、結果は照射される群はサッカリン溶液を避ける傾向を示した。もう一つの群がその傾向がなかった。
結論:動物は一般的に嗅覚や味覚によって選択する。
視覚や聴覚に対する嫌悪条件は電撃のほうが有効である。

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10
Q

強化スケジュール

A

条件づけを形成した後、消去を抵抗するために、毎回強化ではなく、部分強化をどのように配分する仕方である。
連続強化に比べて少ない強化数の時、かえって消去抵抗が大きくなって現象は部分強化効果という。
定間隔強化スケジュール(fixed internal):一定の時間が経過すると強化子が提示される。強化子が提示される直後にしばらく反応が減り、直前になると反応が増える。
不定間隔(variable internal):不定の時間が経過すると強化子が提示される。休まず一定の速度で反応する。
定比率(fixed ratio):一定の反応後に好子が提示される。好子が提示されるト一時的に反応が休止する。
不定比率(variable ratio):不定の反応後に好子が提示される。休まず一定の速度で効率で反応する。

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11
Q

潜在学習

(トールマン)

A

報酬なしに潜在的に進行している学習が、報酬によって顕在化にしていることである。
トールマン(1930)は迷路で三群のネズミを行動を比較した。迷路で出発箱から目標箱まで多くの分岐点がある。毎日1試行ずつを行う。1群が目標箱で餌を与える。2群が目標箱に行っても餌がない。3群が最初の十日餌がないが、11日から餌を与える。
結果:2群と3群が十日目まであまり誤りが減少していない、でも2群が餌を与え始めた後、誤りが急速に減少する。

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12
Q

技能学習

A

様々な技能を習得していく過程で、ぎこちない行動が熟練なものに変わっていく過程である。

技能学習の階段は
認知(課題についての知識や動作を見る)
連合(練習によって部分的な動作を一連の技能にまとめられるとともに誤りが減少する)
自律(練習を重ねて動作の遂行が自律になって注意の必要がなくなる)

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13
Q

練習

A

練習の過程で、フィードバックが必要である。
まずは知識の結果という、自分で気づいて、あるいは指導者に指摘されることである。
もう一つは内的なフィードバック。ある動作をしている時中枢へのフィードバックである。
集中練習より、分散練習のほうが有効である。
練習する時、動作の遂行をイメージに描くすることも役立つである。いわゆる自分の運動動作と運動場面をイメージに浮かべて練習をすることである。
結果の知識(KR: Knowledge of Results)・遂行の知識(KP: Knowledge of Performance)
練習プログラムの実行後、適切な結果の知識が与えないと学習が進まない。選手が気がつかない欠点をコーチが指摘するのは付加的KRと呼ぶ。さらに、運動の映像など、自分全体の動きに関する情報を把握するようなフィードバックは遂行の知識と呼ぶ。

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14
Q

技能学習の転移

A

ある技能の学習を行うと、ほかの学習に促進したり(正の転移)、逆に遅らせたり(負の転移)することがある。

一方の手や足で学習した技能をもう一方の手や足に転移する両側性転移がある。例えば鏡映描写実験。

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15
Q

模倣の学習

A

条件づけの手続きによって学習される。模倣するたびに強化を受けることによって繰り返しやすくなることも模倣の強化理論という。

実験1(模倣は生まれつきのものなのか、学習されることなのか)
ミラー(1941)は迷路で行ったネズミの模倣実験
すでに迷路を学習下ネズミの後についていくと報酬を与えるという訓練をほかのネズミに行う結果は、模倣を学習しました。

実験2(模倣般化の効果)
幼児を被験者として操り人形を使って実験を行う。人形のある特定の動作をまねすると人形に褒められる。そのあと、特定の動作だけでなく、人形のほかの動作の模倣も増える。

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16
Q

観察学習・モデリング

(バンデユーラ / Bandura.A)

A
強化を受ける必要がなく、何らかの意味で他者の行動を観察することによって学習する過程である。
観察学習の段階
注意:モデルのある特定の動作を注意する。
保持:その動かし方を覚える。
運動再生:自分で再生できる
動機づけ:様々な強化が遂行の効果に影響を与える。

動機づけの種類
外的強化:条件づけ
代理強化:他者が賞や罰を受けることを観察し、自分の行動を影響する
内的強化:自分がコントロールできる報酬が自分自身に与える

実験(代理強化の効果)
バンデユーラ(1965)は3歳から6歳の幼児に大人の男性が風船人形に暴力を振るい、乱暴な言葉を浴びせる映像を見せる。そのあと3組に分けて、1組はその大人の男性が褒められて映像を見る。二組は男性が他者に腕力に懲らしめる映像を見る。三組は前半の映像だけを見る。
全ての映像を見終わった後、幼児に映像に出てきた人形と遊ばせる。
結果:一組のモデルの行動と一致する乱暴な言動が多い。三組が一組より少ない。二組が三組より少ない。o

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17
Q

記憶の過程

A

記銘:経験したことが記憶に取り込まれることである。
保持:記憶を保たれる過程である。
想起:保持される記憶が外に現れることである。

想起の分類
再生:経験を絵や言葉や動作で再生すること
再認:同じことを経験した場合に再確認すること
再構成:経験の要素を組み合わせ、再現すること

忘却の原因
干渉:互いに類似性があり、しかも組織されていない事柄が互いに記憶を妨げる。順向抑制と逆向抑制がある。
手がかりの性質:強い感情とつながっているほうが想起しやすい。
スキーマ:日常生活のいろいろな事柄がどのようなものなのかという知識をもって、後で経験したものをその知識に当てはめて認識する。その過程に失うことが多い。想起されるものと記銘されるものと変容が生じる。

18
Q

記憶の分類

A

エピソード:一回限り場所時間がはっきりしている記憶
意味記憶:事物・事象について知識や言葉の意味。いろいろの経験を重ねることによってできた。
手続き的記憶:あることのやり方
自伝的記憶
エピソード記憶の中で、特に自己に関する記憶を自伝的記憶という。視聴覚、嗅覚、体性感覚などの感覚情報、時間・空間的文脈、情動など豊かな情報を含み、典型的にはナラティブとして想起される。さらに、エピソード記憶だけでなく、自己に関する知識やスキーマも自伝的記憶の形成と繋がっている。また、自伝的記憶は必ず正確ではない。

19
Q

短期記憶

A

秒単位程度の短い時間で保持される記憶である。
感覚情報保存(sensory information storage:sis):感覚器官から外界の情報が入ってくる。でも刺激がなくなればその情報が急速に消えてしまうこと。

実験:短時間で記憶範囲の限界
スパーリング(1960)は被験者に三行四列の文字が並ぶ刺激をごく短時間でフラッシュすることによって提示し、直後になるべく多くの文字を報告させる。
全体報告法:記憶の限界は4.3字
部分報告法:フラッシュした後、異なる音で上・中・下の文字を報告させる。毎行三文字、合計平均9文字が覚えられる。
結論:映った情報がしばらく神経系に保存されている。その間パタンとして知覚される。読み取られなかったものが短時間で消えてしまう。読みられたものが記憶の制約が働く。

20
Q

短期記憶の方法

A

符号化:情報が一定の規則に基づいて符号に変わる過程。
チャンク(かたまり):無意味な文字列が意味のある一個の単位として取り扱うこと。
作動記憶:処理の途中の情報や長期記憶から取り出した情報を一時に蓄えること。

21
Q

系列位置効果/二重記憶モデル

A

無意味の単語30個を1秒一個ずつ一回だけ被験者に聞かせる。直後になるべく多くの単語を紙に書かせる。

結果:最終の単語の記憶効果が最もよく(新近効果)、次いで最初の単語の記憶効果がよい(初頭効果)。中央のが最も悪くなる。

結論:二重記憶モデルを支持する。
二重記憶モデル:短期記憶による再生と長期記憶による再生が二つの部分として同時に働いている。
単語提示に一個2秒ずつに延ばしたら、最初部分の成績が上がる。
逆にリスト提示後すぐに逆算されるなど短期記憶の再生を妨げると、最終部分の成績の上昇が消失する。

22
Q

長期記憶の方法

A

意味付ける:すでに持っている知識と関係づけること。
精緻化:理由づけをしたり、原因や結果を考えたり、関連した情報を付加する。
組織化:記憶する事柄をある順番、ある性質で分類すること。

23
Q

記憶保持曲線

(エビングハウス/Ebbinghaus.H)

A

エビングハウスが提唱した記銘後の時間経過に対して想起できる量を示したグラフである。

24
Q

強化(reinforcement)・罰(punishment)

A

オベランド条件づけでは、ある行動が後続する刺激によって起きる頻度が変わる。頻度が増える場合は強化、減る場合は罰。また、その過程である刺激が出現すると、正の強化(positive reinforcement )あるいは正の罰(positive punishment)と呼ぶ。一方、ある刺激の消去によって強化や罰が起きる場合に、負の強化(negative reinforcement )あるいは負の罰(negative punishment )と呼ぶ。l

25
Q

プレマックの原理

A

プレマックは、より生起しにくい行動の後に、より生起しやすい行動の機会を与えると、前者の行動が強化されるとした。しかし、その反例としては反応制限説である。より制限された反応がより制限が少ない反応を強化することができる。それによるとより生起しにくい行動がより制限されると、強化子にもなる。

26
Q

反応制限説 / response deprivation hypothesis

A

より制限される行動がより制限が少ない行動を強化することができる。例えば、ラットの飲水と走行の実験。プレマックの原理より正しい予測をもたらすが、複数の行動間の代替性や補完性を考慮していないため完全ではない。

27
Q

動因低減説 / drive-reduction hypothesis

(ハルHull.C.L/ミラーMiller.N.E)

A

ハルやミラーは、空腹や渇きなどによって強い刺激を弱めると、行動を強化することができると考えた。反応が起こりやすくなるのは、反応することによって動因を引き下げることができるからであるという説であり、反応が動因を満足させ、高まっている動因を低減させることによって、刺激と反応の連合がさらに強化されると考えた。

28
Q

罰使用の原則、使用方法と副作用

A

臨床場面などで行動上の問題を解決するための罰の使用は、
1、その問題が当事者に深刻な結果をもたらすので、強化による解決方法に効果がなく、問題行動の強化子を除去してその行動を消去できない場合のみに認められる。
2、罰は行動に対して与えられるものであって、ヒトや動物そのものに対して与えるものでないことを十分に理解しておく必要がある。

使用方法
1、適切に選んだ罰子を最初から十分な強度で用いる。
2、標的とする行動が起こるたびにその行動の直後に罰子を呈示する。
3、行動連続の場合は連続の最初の方で罰子を呈示する。
4、逃避や回避が不可能な事態で用いる。
5、罰の随伴性の弁別刺激を与えないようにする。
6、ある行動を罰すると同時に、他の適切な行動を強化する。
副作用
1、適切な他の行動まで抑制される可能性がある。
2、好ましくない情動行動や攻撃行動が起こりやくなる。
3、罰の随伴性が存在する事態からの逃避やその事態の回避が起こりやすくなる。
4、罰される行動が他の事態では起こりやすくなる可能性がある。
5、罰により他者の嫌な行動がやむと、それが負の強化子となって罰を使う行動が過剰に増えてしまいやすい。
6、罰する行動が模倣される。
29
Q

行動対比

A

一方の刺激の強化率を変化させる時、もう一方の刺激下の反応の強化率が変化しないにもかかわらず、反応率の増加や減少が見られる現象。一方の刺激下の反応の強化率を下げることにより他方の反応が増大することが正の行動対比。その逆は負の行動対比と呼ぶ。

30
Q

見本合わせ課題/matching-to-sample task

A

弁別訓練では、見本として示された刺激と対応した刺激を、比較刺激の中から選択することにより強化される課題である。見本と異なる刺激を選ぶと正解となる課題は非見本合わせ課題と呼ばれる。

31
Q

学習セット

(ハーロウ/Harlow.H.F )

A

ハーロウは、構成が同じか類似した課題を繰り返す時、課題ごとに異なる刺激を用いる場合でも、後の学習が促進されることを考える。それは学習セットが形成されると言われる。弁別学習場面において獲得されるものが、呈示された刺激の特徴だけではないことを示している。

32
Q

作動記憶/ワーキングメモリ

A

多くの心の活動では、処理の途中の情報や長期記憶から取り出した情報を一時に蓄えておく必要がある。そのような機能が短期記憶と似た性質が持つので、作動記憶あるいはワーキングメモリと呼ばれる。また言語の情報を処理する音声ループ、視覚的・空間的情報を処理する視空間スケッチパッド、エピソード記憶を処理するエピソード・バッファと中央実行系からなると考えられる。

33
Q

処理水準 / levels of processing

(クレイクCraik / ロックハートLockhart)

A

文字表記形態や音声のような浅い処理よりも、意味的・概念的な深い処理を行うことは記憶が強くて、再生や再認がされやすくなると考えられる。

34
Q

二重貯蔵モデル

(アトキンソンAtkinson /シフリンShiffrin)

A

ある刺激を見た直後にそこに含まれるすべて情報が感覚貯蔵庫で保存され、その中から注意される情報だけは一時的に短期貯蔵庫に保存され、その情報の一部がリハーサルや符号化によって長期貯蔵庫に転送される。短期記憶から長期記憶への変化の過程は記憶固定と呼ぶ。想起によって一時的に不安定化し、その後最固定と呼ぶ。

35
Q

メタ記憶

(カイル / Kail)

A

1、記憶を意識する側面
覚える努力が必要な場面とそうではない場面が区別できる。その側面の能力が3歳から発達すると言われる。
2、覚える内容や量などを見極めて評価し、効果的に記憶できる方略を選ぶという側面である。児童期で次第に発達してきた。
3、自分がどの程度覚えているかをモニタリングできる側面である。

36
Q

幼児期健忘

A

3歳以前の記憶が残しにくい原因は海馬の発達が不十分なためである。そして幼児の学習能力がまだ未熟で、記憶が固着しにくいという説もある。

37
Q

レミニッセンス・バンプ(reminiscence bump)

A

40歳以上の中高年を対象にして報告では多少の違いはあるが、10代後から20代初頭での出来事を回想する割合が多くなる。その後、 回想する年代が上がるにつれて低下していくが、つい最近の出来事に対してまた回想率が上昇する。

38
Q

気分状態依存効果(mood state dependent effect)

A

覚える際の気分と思い出す際の気分が同じ状態の方が再生率が高くなる。気分一致効果との違いは刺激そのものの感情価である。気分一致効果は刺激の感情価と一致するエピソード記憶が想起する可能性が高い現象である。

39
Q

フラッシュバック

A

地震などの大きな災害を経験した場合、その時の心理的苦痛が心の外傷として残ることがある。そのような場合、心の外傷のもとになっている経験に含まれる特定の場面が突然に鮮明に想起されることがある。

40
Q

自己効力感 / Self-Efficacy

(バンデューラ / Bandura.A)

A

バンデューラはオベランド条件づけに基づく行動理論に効力期待、結果期待の認知要素を導入し、社会的学習理論を提唱した。効力期待とは、その人自身が実際に「特定の行動」を起こせるだろうという信念のことである。結果期待とは「特定の行動」が「特定の結果」をもたらせるだろうかという期待である。特に効力期待の中に、自分に対する認知と密接に関係しているので、自己効力感という。