肝胆膵 Flashcards
肝は腹腔内右上部に存在する、
人体最大の内臓である。
重量は( )kg であり、8 つの区域からなる。
(Couinaud肝区域分類)
1〜1.5
※S1は尾状葉と呼ぶ。
肝動脈、門脈、胆管は肝門部で腹側からどの順で並ぶ?
胆管>冠動脈>門脈 ※GAPで覚える Gall bladder:胆嚢 hepatic Artery:肝動脈 Portal vein:門脈
腸管や脾からの静脈血を集めた門脈は
肝内で右枝と左枝とに分かれる。
肝を通過後の血流は 右・中・左・短肝静脈となり、
( )へ流入する。
下大静脈
胎生期に臍静脈であった構造を( )と呼ぶ。
肝円索を肝中枢側へたどると( )に達する。
肝円索
門脈
※胎生期に静脈管が走行していた構造を静脈索裂と呼び、尾状葉と外側区域を境界する。
肝血流は心拍出量の約( )%(1〜2L/分)。
門脈血:肝動脈血=( ):( )程度である。
30%
門脈血:肝動脈血=(7):(3)
※心拍出量:5L/分
肝は約2,500億個の肝細胞から構成される。
約50万個の肝細胞が配列をし、
( )を形成する。
肝小葉
肝小葉は( )で仕切られ、
( )を中心部とした六角柱構造をとる。
Glisson鞘
中心静脈
肝小葉は、
周囲には(小葉間)( )、( )、( )やリンパ管が存在する。
門脈
肝動脈
毛細胆管
→3つ組と呼ぶ。
3 つ組と中心静脈には( )を介した交通がある。
類洞
類洞内には、
( )細胞:肝のNK細胞に該当
( )細胞:肝のMΦに該当
類洞上皮細胞がある。
Pit細胞
Kupffer細胞
類洞周囲にはDisse腔が存在し、
ここにある星状細胞〈伊東細胞〉が( )の貯蔵や繊維形成を行う。
ビタミンA
肝臓が合成・産生するものでアルブミンがあるが、
それの半減期は?
2〜3週間
※コレステロール、胆汁酸、尿素も産生する。
肝臓が分解・解毒を担う代表的なもの2つ。
エストロゲン
アンモニア
( )から左側が外科的左葉である。
Cantlie 線
※外科機能的右葉と外科区域的左葉の間
肝臓の前区域(S5,8)と後区域(S6,7)の間に走行する血管は?
右肝静脈
外側区域(S2,3)と内側区域(S4)の間を走行する血管は?
左肝静脈
内側区域(S4)と前区域(S5,8)との間を走行する血管は?
中肝静脈
外側区域(S2,3)と内側区域(S4)の間を走行する膜は??
肝鎌状間膜
胆汁は肝で合成され、
毛細胆管から肝内胆管を経て左右の( )に集まる。
これらが合流し、総肝管となる。
肝管
総肝管は( )の合流後、
( )と名を変え、
十二指腸のVater乳頭へ注ぐ。
胆汁は腸内での脂肪吸収を担う。
胆嚢管
総胆管
合成された胆汁は内圧の差により、
胆嚢へ入り貯蔵される。
胆嚢は主に食事による( )刺激により収縮する。
コレシストキニン〈CCK〉
胆汁は( )、胆汁酸、( )接ビリルビンなどから構成される。
コレステロール
直接
※胆嚢壁は円柱上皮で構成され、粘膜筋板と粘膜下層とが存在しない。肝底部は漿膜も欠く!!
胆嚢の粘膜上皮内には( )と呼ばれる憩室が存在する。
Rokitansky-Aschoff洞
※胆嚢壁は粘膜下層と粘膜筋板は欠如している。
赤血球などに由来する( )接ビリルビン(脂溶性)は門脈を経由して肝細胞へたどり着く。
肝細胞で( )抱合を受け、
( )接ビリルビン(水溶性)となり、
胆道内へ排出される。
間接→グルクロン酸→直接
腸管へ流れ着いた直接ビリルビンは( )の働きにより( )へと変性され、便中へ排泄される。
腸内細菌
ウロビリノゲン(無色)→ステルコビリン(便色)
※ウロビリノゲンの一部は再度腸管から吸収され、
血中に入り、一 部尿中へ排泄される(腸肝循環)。
結石や癌により胆道が閉鎖されると、
血液中にビリルビンが漏出し、( ) が出現する。
黄疸〈jaundice〉
→これを閉塞性黄疸と呼ぶ。
閉塞性黄疸の所見として、 胆汁不足により 尿中( )低下 ビタミン( )低下 ( )色便がある。
尿中ウロビリノゲン低下
ビタミンDAKE(脂溶性Vit)
灰白色便
膵は特徴的な発生形態をもつ。
( )胚葉に由来する十二指腸の( )側膵芽が裏面へ回転し、( )側膵芽と癒合し( )を形成する。
内胚葉由来
腹側
背側
主膵管〈Wirsung管〉
主膵管〈Wirsung管〉は、
( )へと膵液を導出する。
十二指腸のVater乳頭〈大十二指腸乳頭〉
背側膵芽と十二指腸の接合部を( )と呼び、
後に閉鎖または( )の出口となる。
小十二指腸乳頭
副膵管〈Santorini管〉
※副:SubのSantoriniで覚える。
BT-PABA 試験〈PFD 試験〉は
膵由来の( )活性を主に調べる検査で、
試薬代謝に関与する臓器(腸管、肝、腎など)の障害でも尿中( )が低下する。
キモトリプシン
PABA排泄量
※経口摂取したBT-PABAがキモトリプシンによって、
BT(→代謝)とPABA(→尿中)になる。
東南アジア旅行などでみられ、
生牡蠣や飲料水より経口感染するウイルス性肝炎は何型?
A型肝炎
→特異的治療は存在しないため、対症療法とする。
A型肝炎は、
診断にはIg( )型HA抗体を使用する。
Ig( )型HA抗体陽性は過去の感染を示す。
診断:IgM型HA抗体
既感染:IgG型HA抗体陽性
母子感染の場合、大半は無症候性キャリアとなり、
性交感染の場合、一過性の急性肝炎症状が みられることもあるが、多くは治癒するウイルス性肝炎は何型?
B型肝炎
→唯一DNAの肝炎ウイルス
※一部症例において、急性肝炎(さらには劇症肝炎)、 慢性肝炎を呈する。
→肝萎縮により肝濁音界はしばしば縮小する。
B型肝炎では、
免疫を持たない者に針刺しなどでウイルスが体内に侵入した場合、発症を予防するには抗( )が有効。
その際、( )も併用する。
HBsヒト免疫グロブリン(受動免疫)
HBワクチン(能動免疫)
B型肝炎が慢性化した場合には、
インターフェロン〈IFN〉と核酸アナログを使用する。
核酸アナログを3つ。
- エンテカビル
- テノホビル
- ラミブジン
B型肝炎は、 抗癌化学療法や免疫抑制療法にて再活性化をきたしうるため、治療前に以下の検査が必要である。 1.( ):存在を示す 2.( ):感染力の強さを示す←既感染 3.( ):残存を示す←既感染
1.HBs抗原:存在を示す
2.HBe抗体:感染力の強さを示す←既感染
3.HBc抗体:残存を示す←既感染
※cはcore
C型肝炎は、慢性ウイルス性肝炎の原因として最多。
genotype1〜6に分けられ、
日本人ではgenotype( )が多い。
1b
※なのに、IFNはgenotype2に有用。
抑うつや間質性肺炎、出血経口などの副作用あり。
HCVの合併症として、
( )血症や膜性増殖性腎炎〈MPGN〉などがある。
クリオグロブリン
※治療薬IFNとリバビリンに加え、
近年新薬ソホスブビルやレジパスビルがある。
D型肝炎は( )型肝炎の存在下で性交・血液・母子感染する。
B
E型肝炎は( )肉・( )肉・( )肉の生食が原因となる。
ブタ
イノシシ
シカ
→特異的治療は存在しないため、対症療法とする。
急性肝炎では、
インフルエンザ様の症状(発熱、全身倦怠感、筋痛など)に加え、黄疸や肝腫大をみる。
重症度の指標として( )の測定が有用。
PT
※外因系を見る
→VII凝固因子は半減期が短い(急性)
慢性ウイルス性肝炎の約70%がHCV、
約20%がH( )V による。
血中ASTとALTが上昇し、
慢性肝炎では( )がより上昇傾向にあることが多い。
B
ALT(小葉辺 縁 性)
※特にALT値は肝炎活動性の指標として有用。
※ASTが中心まで壊された時に上昇。
慢性肝炎の腹腔鏡では
肝表面の赤色紋理が、病理では( )がみられる。
interface
劇症肝炎は、 肝炎のうち症状発現後( )週以内に ▷肝性昏睡( )度以上 かつ ▷PT≦( )%またはPT-INR≧1.5 を呈したものをいう。
症状発現後8週以内 肝性昏睡II度以上 PT≦40% ※昏睡型急性肝不全とも呼ぶ。 ※PTは活性%低下=延長(秒数)
肝炎発症から10日以内のものを急性型、
11日〜8週のものを亜急性型とする。
( )性型の方が予後が悪い。
亜急性
肝性脳症の昏睡度分類において
II度では( )、
III度では( )傾向
がみられる。
II度:羽ばたき振戦(アスレテキシス)
III度:傾眠傾向(外的刺激に対しては覚醒する)
劇症肝炎の原因のおよそ半数はウイルス性肝炎である。
最多は( )型肝炎、次は( )型肝炎。
最多:B型
2位:A型
※ほか、自己免疫性肝炎や薬剤も原因となる。
劇症肝炎の治療は、
( )療法や血液透析、( )が有効。
血漿交換
肝移植
脂肪肝は肝の生検標本において30%以上の肝細胞に主として( )からなる脂肪滴が蓄積した状態。
中性脂肪
↑コレステロールではない!!
※インスリン感受性の低下をみる。
脂肪肝の血液検査では
肝酵素上昇(非アルコール性では
A( )T優位をみる。
ALT
※エコーで白!
CTで黒(低吸収域)
アルコール摂取を誘因としない脂肪肝で
肝細胞への脂肪沈着を伴う慢性進行性壊死性肝障害とは?
非アルコール性脂肪性肝炎〈NASH〉
※メタボリックシンドロームとの関連が深い。
アルコール性肝障害は、長期にわたるアルコール摂取過剰により肝障害を呈した状態。
同一摂酒量では( )性の方が罹患しやすい。
女
※脂肪肝、肝線維症、肝炎を呈する。末期には肝硬変へと至り、癌の発生母地となる。
アルコール性肝障害の血液検査では
肝酵素の上昇をみる。→A( )T優位
γ-GTP や白血球、Ig( )の上昇もみられる。
AST
IgA
※アルコール性の肝炎は急性のもの。
※γ-GTPはアルコール関係
アルコール性肝障害の肝生検による病理画像では 好( )球浸潤、 ( )体、 肝細胞( )化、 肝細胞周囲線維化〈pericellular fibrosis〉をみる。
好中球浸潤
アルコール硝子体〈Mallory小体〉
肝細胞風船化〈ballooning〉
→禁酒を指導する。
自己免疫性肝炎〈AIH〉は、
自己免疫機序(HLA-( )陽性例が多い)により発生する肝炎。
DR4
※中年女性に好発。
→多くは無症状。
自己免疫性肝炎の血液検査では、
AST、ALT、Ig( )の上昇がみられる。
抗核抗体と抗( )抗体も陽性となる。
IgG
抗平滑筋抗体
※ALPは正常値←胆道safe!
自己免疫性肝炎の生検による病理像では
( )肝炎、形質細胞浸潤をみる。
治療には( )が有効。
interface肝炎
副腎皮質ステロイド
AIHの合併症には、
原発性胆汁性肝硬変〈PBC〉、
( )症候群、
慢性甲状腺炎〈橋本病〉、 関節リウマチなどがある。
シェーグレン症候群
※自己免疫性肝炎〈AIH〉
自己免疫機序により発生する胆管の炎症性破壊とそれにより惹起される肝硬変とは?
原発性胆汁性肝硬変〈PBC〉
※Primary Biliary Cholangitis
原発性胆汁性肝硬変〈PBC〉は( )陽性例が多い。
HLA-DR8
→中年女性に好発。
※AIHはHLA-DR4陽性
原発性胆汁性肝硬変〈PBC〉の初期症状として
( )を訴えることが多い。
皮膚掻痒感
→黄疸も出現する。
原発性胆汁性肝硬変〈PBC〉の血液検査では、
AST、ALT、Ig( )の上昇がみられる。
抗( )抗体も陽性となる。
IgM
抗ミトコンドリア抗体
※ALPは高値となる。←胆管の炎症だから!!
原発性胆汁性肝硬変〈PBC〉の生検による病理像では小葉間胆管の( )炎がみられる。
非化膿性破壊性胆管炎(主にリンパ球と形質細胞が浸潤)
原発性胆汁性肝硬変〈PBC〉の治療に有効なのは?
肝移植も行われる。
ウルソデオキシコール酸
↑肝庇護薬
PBCの合併症で特徴滴な疾患は?
骨粗鬆症
↑脂溶性のVitD低下2よる!