グループH「その他」 Flashcards
N1 は N2 と相まって
N1 と N2(と)が相まって
意味「N1とN2の両方が一緒になって、もっと」「N1とN2が結びついて〜」
ー「N1 と相まった N2」という形もある
ー「ある物や事柄がプラスされ、より一層効果が得られる」という意味
ー「Aが関係して、その傾向やある特徴が強くなっている。」といいたい時に使う
「例文」
- 彼女の持って生まれた素質は、人一倍の努力と相まって、見事に花を開いた。
- お化けがでると言われているこの屋敷は、濃い霧と相まって、不気味な雰囲気に包まれていた。
- 沖縄の海は真っ白な砂と相まってとてもきれいでした。
- ここ数年の干ばつは内戦の激化と相まって、多くの難民を生んだ。
- 緊張とプレッシャーが相まって、口から心臓が飛び出そうだ。
- 悪寒と高熱が相まって、起き上がることすらできない。
- 人気バンドの日本公演は光の演出とも相まって幻想的なムードに包まれていた。
- 休日と好天が相まって、行楽地はどこも大変な賑わいだった。
- 自然環境と歴史とが相まって国民性を形作るのだろうか。
- そのブランドは、大人っぽさと可愛らしさが相まったデザインが特徴でで、中学生に人気だ。
- そのお菓子の甘さとしょっぱさが相まった味にはまってしまい、毎日のように食べている。
- 少子高齢化と人口の東京集中化が相まって、これまで地方で守ってきた伝統文化はなくなりつつある。
- 高齢者はもともと体内水分量が少ないことと、喉の渇きを感じにくくなっていることとが相まって熱中症になりやすい。
- 地方の活性化と健康ブームとが相まって、日本の温泉が注目されています。
N+は/が+後を絶たない
意味「❌マイナスのことが次々と起こって、なくなることがない」
ー❗ 主にマナー違反や暗い事件、嫌な噂についてなど、ネガティブなことが途絶えないことについて用いられる
ー観光客が増えることや良い噂が次々と出てくることのように、ポジティブなことが続くことについても用いることができる
「例文」
- 罰則が強化されたにもかかわらず、飲酒運転は後を絶たない。
- どんなにパトロールをしても、粗大ごみの不法投棄が後を絶たない。
- 後を絶たないタバコのポイ捨てを取り締まるべく、区は条例を制定した。
- この街から出ていく若者が後を絶たないので、過疎化と高齢化が同時に急激に進んだような気がする。
- 最近、この近所で不審火が後を絶たないから、燃えやすいものを家のそばに置かないよう気を付けてください。
- イベントの予告をしてから、問い合わせの電話が後を絶たない状態で困っている。
- ここで亡くなった男性の死を悼み、献花に来る人が後を絶たないそうだ。
- 不適切な動画をネットに投稿するバイトが続々と登場したせいで、莫大な損害を被る企業は後を絶たない。
- 観光客が増えたのは嬉しいが、ごみのポイ捨てをする人が後を絶たず、周辺住民はほとほと困り果てている。
- 新人ながら、彼女の魅力にハマってしまう新規ファンは後を絶たない。
<普通形>+(な)の
+ではあるまいか
意味「~ではないだろうか・~ではなかろうか」【推量】
ー「もしかしたらAかもしれない。」という意味で、遠回しに意見を言う時に使う
「例文」
- 政治家はもっと若者の声にも耳を傾けるべきではあるまいか。
- 山へ行った夫が予定を3日過ぎても帰ってこない。もしかして、遭難したのではあるまいか。
- この小説はあまり売れないのではあるまいかと心配していたが、それは杞憂だった。
- この調子なら、今年の売り上げ目標を達成できるのではあるまいか。
- 結婚したら名前を変えなければならないのは、変なのではあるまいか。
- このくもり空じゃ、今夜の花火大会は中止なのではあるまいか。
- 親世代の教育に対する考え方はもう古いのではあるまいか。
- 私がノーベル賞をもらえるなんて、夢なのではあるまいか。
N+をいいことに
<普通形>(な・である)+をいいことに
意味「~を都合のいい口実として」
ー❌マイナスのことをする・Bには話し手が良くないと思っていることが入る
ー「Aを都合よく利用して、Bをする。」という意味
ー❗「いいことに」=「いい機会に」「いい言い訳に」という意味が含まれている
「例文」
- 母親の入院をいいことに、彼女は夜遅くまで遊びまくっている。
- 先生が優しいのをいいことに、子供達は授業中もふざけてばかりだ。
- 相手が無知なのをいいことに金をだまし取るなんて、ひどい人だ。
- 娘は大学受験をいいことに、家のことを全く手伝おうとしない。
- 要望にはできるだけ応えるようにしているが、最近それをいいことに、無茶苦茶な依頼をする人が増えた。
- あの上司は部下が親切であるのをいいことに、仕事を任せて先に帰ってしまった。
- 部長が出張でいないのをいいことに、皆仕事の手を止めておしゃべりしている。
- 彼は成績が良かったのをいいことに、僕に対して偉そうな態度をしてきた。
- 彼はお金持ちであるのをいいことに、毎日違う女の人と遊んでいる。
- 彼女は顔が可愛いのをいいことに、毎日わがままばかりだ。
V(辞書形)+に至る・至った・至らない
N+に至る・至った・至らない
意味「最終的に~という段階になる」「~になる」
ー「色々なことがあったが、最終的に結果として〜になった」と言いたい時に使う
「例文」
- 兄は3カ月1日も休まず働き続け、過労死するに至った。
- 加害者が犯行に至った経緯は次の通りです。
- 現場に残っていた指紋が有力な証拠となり、犯人逮捕に至った。
- 部長の説得も虚しく、田中さんは十年勤めた会社を退職するに至った。
- 塾にも通って一生懸命勉強したが、結局合格には至らなかった。
- 長時間議論したが、最終的に結論を出すに至らなかった。
- 一人暮らしをしようかと考えているが、考えているだけでまだ実行には至っていない。
- いまだに規制を解除する基準には至っていない。
N・な形・い形 (辞書形)+といったらない
意味「とても~だ」「〜は普通じゃなくて、言葉で表せないほどAだ」「〜は最高にAだ」 ー❗ 驚き、喜び、非難などの程度を強調 ーいい意味にも悪い意味にも使える ー「さ」をつける形容詞の名詞化もよく使う ー以下の形もある ・<普通形>+ことといったらない ・<辞書形>+ったらない【カジュアル】 ・<辞書形>(とい)ったら...【省略】
「例文」
- 息子の部屋の乱雑さといったらない。足の踏み場もないほどだ。
- その年は一人ぼっちのクリスマスだった。寂しいといったらなかった。
- 隣の部屋がうるさいといったらないよ。いつもパーティーで大きい音楽を流しているんだ。
- あの店の料理のおいしさといったらないよ。もちろん値段も高いんだけど。
- 彼の自慢話には腹が立つといったらない。
- 人からどう見られるか気にして、好きなことをあきらめるほど馬鹿馬鹿しいことといったらないよ。
- 言葉がわからなくて言いたいことが言えない時の悔しいことといったらなかった。
- 遅刻した上におごってくれなんて、彼女は図々しいったらない。
- 知っているのに教えてくれないなんて、不親切ったらない。
- 彼から結婚しようと言われた時の嬉しさといったら・・・。一生忘れらない。
- 今はこのような生活ができていますが、歌手として売れる前の苦労といったら・・・。
- 彼の驚いた顔ったら!
N+は否めない
意味「否定できない」【可能性・推量】
ー「〜である可能性がまだある(可能性)」「〜かもしれない(推量)」のニュアンスになる
ー「否めなくもない」=「否定できないこともない」で「ひょっとしたら否定できるかもしれない」という意味になる
⇒これはポジティブな内容を否定するときの婉曲表現になる
「例文」
- 彼は確かに性格は良くないかもしれないが、有能であることは否めない。
- 我が社では試験と面接によって新たな人材を採用していますが、現在の方法に限界があることは否めません。
- 二国間の外交交渉が長引けば、経済にも悪影響を与えることは否めず、1日も早い解決が望まれる。
- 期待はしているが新人が経験不足であることは否めない。
- 彼女の文章が稚拙なのは否めないが、興味深いのもまた事実だ。
- 社長の不倫騒動による会社のイメージダウンは否めません。
- 大変素敵な宿でしたが、建物の老朽化は否めません。
- このままでは契約を解除されてしまうことも否めないと思われます。
- この会社の定期昇給制度は不公平感が否めない。
- 次郎とは付き合っているわけではないが、彼氏感は否めない。
- やっと参加してくれる人を見つけたは良いが無理をさせている感じは否めない。
- 彼が優秀というのは否めなくもないよ。(=ひょうっとしたら彼は優秀ではないかもしれない)
N+をおいて(ほかに)~ない
意味「A以外には~ない」「Aのほかに、同じぐらい高く評価できるものはいない・ない」 ー❗「他に代わるものがない、Aだけだ」と強く言いたいときに使う ー話者がAを高く評価しているときによく使う ーN 部分には「人、時、所、方法」などを表す言葉が入る ー後件には「〜ない」という否定の意味の文が来る
「例文」
- 結婚相手は彼女をおいては考えられない。
- 彼をおいてこの仕事を任せられる人物はいない。
- 世界を旅して歩くのは、学生時代の今をおいてないと思う。
- 彼は自分の才能を生かせる場はアメリカをおいてほかにないと旅立った。
- この経済問題について詳しく説明できるのは、佐藤教授をおいて他にいない。
- 私の人生にとって大事なのは、家族と一緒に過ごす時間をおいて他にない。
- 増税をおいて、少子高齢社会を救う手立てはないのだろうか。
- 彼女に結婚を申し込むなら、今夜をおいて他にない。
- もう30歳だし、今の仕事が楽しくないし、転職するなら今をおいて他にない。
- この秘密を知るものは我々をおいて他にはいない。これがどういうことを意味するかわかるよね。
N+に関わる
意味「~に関係する」「~重大な影響がある・Aに影響を与える」
ー❗ 過去の場合、「 Aに関わった〜」となる
ー主に N を修飾する時に使う
ー❗「命」や「生死」など重要なものに影響すると言いたい時に使う
「例文」
- 検査の結果、命に関わる病気ではないことがわかってほっとした。
- 「住所や電話番号など、プライバシーに関わることにはお答えできません」
- 週刊誌で犯人扱いされた。名誉に関わる問題なので、告訴しようと思う。
- 祖父は皿洗いをするなど、男のメンツに関わると思っていたらしい。
- 暗証番号に誕生日などの個人情報に関わるものを使うことは危険だ。
- セミナーは、外国人採用に関わる人々の不安をなくし、対策をサポートするために開催される。
- この本の編集に関わった全ての人々に感謝申し上げます。
- 今日の国会で日本語教育に関わる重大な案が決まる。
- 講義の後、学生から内容に関わる質問が相次いだ。
- ピアノが好きなので、将来は音楽に関わる仕事をしたいと考えている。
N+を限りに
N+限りで
意味「~を最後として」「Aを最後に、今まで続いていたBをやめる」
ー時を表す言葉(今日・今月・今年など)につくことが多い
「例文」
- 健康診断の結果が良くなかったので、今日を限りに酒もタバコもやめることにした。
- 松田選手は今シーズンを限りに引退するそうだ。
- 今回のツアーを限りに、私たちグループは解散することになりました。
- 駅前の喫茶店は今月を限りに閉店するそうだ。
- 今日を限りに、前の彼女のことはきれいさっぱり忘れよう。
- 今学期を限りに、私はこの学校を辞めます。
- 受験が近いので、今月限りでアルバイトをやめることにした。
- 仕事ばかり優先する彼とは今日限りで別れます。
N+にかこつけて
意味「本来は無関係なことを理由にして~」「〜を表向きの理由にして/〜を口実にして/~を嘘の理由にして」
ー❗「かこつける」=「直接関係しない他の事と無理に結びつけて、都合がよい理由にする/他のことのせいにする」という意味がある
ー後件は本当の目的や、他人に知られたら非難されることなどが続く・後件には、知られると非難を受ける事柄がが続くことが多い
ー❌騙してよくないことをする時に使われる
「例文」
- 父は毎週仕事にかこつけてゴルフに行っている。
- 学校に行きたくないので、母の病気にかこつけて休んでしまった。
- 見舞いにかこつけて病気へ彼の顔を見に行った。
- 東京出張にかこつけて、前から行きたいと思っていたディズニーランドへ行くことにした。
- 誕生日にかこつけて我慢していたお酒をたくさん飲んだ。
- 店員の小さいミスにかこつけて、無理な要求をするのは、迷惑客そのものだ。
- 孫が生まれてから、母は何かにかこつけてプレゼントを送ってくれる。
- ハロウィンにかこつけてばか騒ぎした若者が逮捕された。
- 取材にかこつけて好きな俳優と写真を撮ることに成功した。
- 政府はオリンピックにかこつけた詐欺に注意するよう国民に呼びかけた。
- 政治家は新元号にかこつけて自分の政策をアピールした。
- 息子は風邪にかこつけて勉強をサボりゲームばかりしている。
Vたら最後
V(た形)+が最後
意味「いったん~たら(もうどうしようもない・全てがダメになる)」「一旦Aをしたら、その後ずっとBだ/もとの状態には戻れない」「Aを始めたら、何があっても変わらない」
ー❌後ろには【悪い結果】【よくないこと】が入る
ー「〜たが最後だ。」という言い切りの方法もある
⇒後件に入る悪いことが省略されている
「例文」
- この漫画は面白い。読み出したが最後、やめられない。
- 母はカラオケが大好きで、マイクを握ったが最後、決して離そうとしない。
- このチャンスを逃したが最後、もう二度とチャンスは訪れない。
- 今度違反をしたが最後、免許停止は免れまい。慎重に運転しよう。
- 核戦争が勃発したが最後、地球は滅びてしまうだろう。
- 不正行為が見つかったが最後、もうその大学には入学できないでしょう。
- 太郎は寝たら最後、肩を揺らしても起きることはない。
- この機会を逃したら最後、彼女が君のところへ戻ってくることは二度とないよ。
- SNSに載せたら最後、明日には世界中の人が知ることだろう。
- ゲーム・オブ・スローンズという海外のシリーズを見出したら最後、続きが気になって宿題もできなくなるよ。
- 部長は一度言い出したら最後、みんなが賛成するまで諦めない。
- 政治家は汚職が明るみになったら最後だ。
V(テ形)+からというもの
意味「~てから前とは違い…だ」「Aしてから、ずっと同じ状態(B)が続いている/Aの後から、Bのようになった」 ー❗ ある行動がきっかけとなって、何か大きな変化があったことを述べる表現 ー❌あまり近い過去からの期間には使わない ー助詞の「は」が一緒に使われることもある ー「〜以来」より「てからというもの」の方が感情が伝わる表現
「例文」
- 日本へ来てからというもの、国にいる友達とは一度も連絡を取っていない。
- 母は70を過ぎてからというもの、すっかり物覚えが悪くなった。
- 初めて彼に会ってからというもの、いつも彼のことばかり考えている。
- ダイエットに成功してからというもの、おしゃれが楽しくてしかたがない。
- 今年に入ってからというもの、風をひいたり、インフルエンザにかかったり、よくないことが続いている。
- 息子は退職してからというもの、新しい仕事も探さず、家でずっとゴロゴロしている。
- お酒をやめてからというもの、頭痛が消え、毎朝6時に目が覚めるようになった。
- 東京に引っ越してきてからというものは、ほとんど車に乗らなくなりました。
- 世界的ピアノコンクールで優勝してからというもの、彼のコンサートのチケットは一瞬で売り切れるようになった。
- 就職してからというもの、大学時代の友人と会う時間が減り寂しく思っている。
N+(で)こそあれ
Vます形+こそすれ
*グループⅢするV = N+こそすれ
N・な形(辞書形)+に+こそなれ
意味「~はあっても/~しても/~にはなっても」
ー❗ 前の文章を肯定して、後にくる文章を強く否定する
✔️『こそすれ』:
❗❗ ⭕前の文章を肯定して、❌後にくる文章を強く否定する
ー逆説の接続詞の意味を持ち、後に続く文章には否定や打ち消しの助詞や助動詞などを使う
ー「~するけれども(ではあるが)、~は絶対にない」といった意味合い
「例文」
- 彼は財産こそあれ、身寄りのない寂しい身の上だ。
- 程度の差こそあれ、だれしも嫌いな人の一人や二人はいるのではないか。
- ここは、不便でこそあれ、緑が多くていいところです。
- 少し貧乏でこそあれ、家族と過ごせる時間が多いので幸せだ。
- 皆は反対こそあれ、賛成することはない。
- 突然の電話に驚きこそすれ、不審には思わなかった。
- そんなやり方は子供に不信感を抱かせこそする良い方向に向かわせることはあるまい。
- あなたを憎みこそすれ、実際に攻撃しようと考えたことはないよ。
- A国とB国の戦争は損失を残しこそすれ、利益を得ることはない。
- 間違いを指摘してあげたのだから、感謝こそすれ怒るのは筋違いだ。
- 「この投資は利益にこそなれ、絶対損になることはございません」
- 親は自分の子供を愛いこそなれ、子供を憎む無関心な親はいない。
V・い形[ーい]・な形[ーな]+ことこの上ない
意味「大変~だ・とても~だ」
ー❗ それよりも勝るものがないこと、より良い状態がないこと、既に極限であることを表す
ー良いことにも悪いことにも使える
ー感情・感覚を表す
「例文」
- あの厳しい部長との出張は、疲れることこの上ない。
- いつものことながら、社長のスピーチは長いばかりで、退屈なことこの上ない。
- 北海道でのホームステイはたった1週間だったが、楽しいことこの上なかった。
- 息子が初めて料理に挑戦しているところを見ていたが、危なっかしいことこの上なかった。
- 彼がいると安心させられる。頼もしいことこの上ない。
- こんなにも良くして頂いて、嬉しいことこの上ない。
【慣用表現】
『この上ない』=「これ以上のことはない・最上である・一番の」
1. 子供達をこの上ない危険にさらし、怖い目にあわせたのだから、あなたには、きちんと責任を取ってもらいますからね。
2. あの偉大な作家の先生から受賞のお祝いの言葉をいただけるなんて、この上ない喜びである。
3. 空はこの上ないぐらいの青空で、鳥がさえずり、目覚めもよく、とても素晴らしい朝だった。
4. この上ない不安に襲われたので、今日は健太くんに会うのを止しておこうかと思う。
5. 学校のアイドルだったトモコちゃんと再会し、結婚することができたんだなんて、この上ない幸せだ。
6. 初めて対面した我が子は、この上なく可愛らしかった。