グループE「感情・気持ち」 Flashcards
~を禁じ得ない
N + を禁じ得ない
意味「~という気持ちを抑えられない・~という気持ちを抑えることができない」 ー前には「”わき起こった感情” を表す語」が来る・「怒り」や「悲しみ」など、Aには感情がある N が入る ー感情が心から湧いてきて自分の意志では抑えられない様子を表す ー①主語が話し手の場合だけ使える ⭕「大人気のアイドルが急に引退するなんて、(私は)驚きを禁じ得ない。」 ❌「大人気のアイドルが急に引退するなんて、彼女は驚きを禁じ得ない。」 ー②主語が話し手以外でも、伝聞や引用の形で使うことができる ⇒「大人気のアイドルが急に引退するなんて、彼女は驚きを禁じ得ないようだ。」
「例文」 1. 住民の声に耳を傾けようとしない政府の不誠実な対応に、怒りを禁じえない。 2. 彼の幼いころの辛い体験、涙を禁じ得なかった。 3. スピーチをした男性の髪型がおかしくて、笑いを禁じ得なかった。 4. この品質のコートがたった5000円だなんて、驚きを禁じ得ない。 5. 70歳ともなると出会いより別れの方が多く、悲しみを禁じ得ない。 6. 仕事で30日間ずっと休んでいない同僚には同情を禁じ得ない。 7. 静かなカフェで大声で話す人がいて、苛立ちを禁じ得ない。 8. 先生が怒っているのに彼がこっそり変な顔をしていて失笑を禁じ得なかった。 9. その事件に対するメディアの報じ方には違和感を禁じ得ない。 10. お年寄りをねらって詐欺をするなんて、憤りを禁じ得ない。 11. 日本語教師歴30年の先輩に畏敬の念を禁じ得ない。 ⇒⭕「~の念」の形が多い 12. 全く勉強せずにJLPT N1を受けたので、結果は期待していなかったが、「合格」の文字を見たときは喜びを禁じ得なかった。
~に堪えない
V(辞書形)+ に堪えない
N + に堪えない
意味「~するのが我慢できない/我慢できないほど~だ」・「Aの感情をおさえられない」 ー前で、困難を感じさせる様子や状況を示す ー「感謝・悲しみ・同情」などの感情を表す N につく 『一緒に使う言葉』 ⇒「喜び・驚き・歓喜・~の念・~の思い」に堪えない
「例文」 1. <受賞者のスピーチ> このような賞をいただき、感激に堪えません。 2. 多くの犠牲者が出たことは、非常に悔しく、悲しみに堪えない。 3. ボランティアの皆さんには本当によくしていただき、感謝の念に堪えない。 4. クラス全員が本日の卒業式を迎えられたことは、喜びにたえません。 5. 無責任な飼い主に捨てられてしまった犬がたくさんいると知り、同情に堪えない。 6. 50年仕事だけしてきたが、友人をもっと大切にすればよかったと後悔の念に堪えません。 7. 大統領の差別発言に対し、女性たちは憤慨に堪えないと抗議した。 8. 弊社のミスで、お客様の個人情報が流出してしまい、慙愧の念に堪えないところでございます。 「慙愧(ざんき):自分の言動を反省して恥ずかしいと思うこと。」
~てやまない
Vて形 + やまない
意味「心から~する」「ずっと~ている」 ー前には「”長く続く心の働き” を表す語」が来る ー話し手の気持ちが強く、ずっと〜している、思っていると言う時に使う ー一時的なことには使わない ー心情を表し、それが一定期間続く動詞につく 『一緒に使う言葉』 ⇒「願う・祈る・信じる・愛する」てやまない
「例文」
- 故郷を愛してやまなかった彼は、美しい島の自然をたくさんの写真に収めた。
- この子たちが元気で学校に通えるようになることを願ってやみません。
- 会場には、東京ゴジラズが優勝すると信じてやまないやく1千人のファンが集まった。
- 仕事に満足する方法は、 その仕事を愛してやまないことです。
- 事故にあった方々の一日でも早い回復を祈ってやまない。
- 彼女はの女性たちが望んでやまないキャリアを積んできた女性の一人だ。
- 日本におけるIPS細胞研究の進展を期待してやまない。
- 尊敬してやまない先生が退職されるので、みんなで送別会を開くことにした。
- 敬愛してやまない山田監督の映画に出演させていただくことになりました。
- 永遠の若さは多くの人間が求めてやまないものだ。
~始末だ
V(辞書形)+(という)始末だ
意味「(最後に)~という悪い状況になる」・「悪い状態が経過し、最後にはAになった」・「〜という結果だ」
ー前には「困ったり呆れたりする状況や事態」が来る
ーAには好ましくない結果や状況が入る
ーだいたいその結果の前に悪い状態が続いていたことを説明する文が入る
ー何か悪いことが続いて、最後にはもっと好ましくない結果や状況になったという経緯を表し、話し手には呆れた気持ちが含まれる
ー悪い状況の原因になった人やことにあきれている気持ちがあ
ー後件には「とうとう」「ついに」「最後には」などの言葉がよく一緒に使われる
⇒「彼は多額の借金の借金を抱えているが、とうとう人のお金を盗む始末だ。」
ー長い時間かけて〜という悪い結果になったという意味を表す「〜あげく」の文法と一緒に使われることが多い
⇒「隣の家の夫婦は毎日のように喧嘩し続けたあげく、とうとう離婚する始末だ。」
⇒「彼はさんざん私を待たせたあげく、ついにはデート代も私に払わせる始末だ。」
【慣用表現】
⇒「この始末だ」=「あきれながら)実際はこの通りだ」・「色々したけど「結局この通りだ(悪い状態になった)」と非難の気持ちを表す」
「例文」
- この子は今精神的に不安定で、遊んでいても突然泣き出す始末だ。
- 彼女は最近ミスが多いね。今日も大事なデータをなくして、課長に怒られる始末だ。
- この大臣はほんとに頼りなくて、記者の質問にもほとんど答えられない始末だ。
- 彼は相当お金に困っていて、後輩からも借りている始末だそうだ。
- 事前に全く計画を立てずに行ったので、旅行先でどこに行ったらいいか困る始末だった。
- 目の前で人が怪我をしているのに、多くの人は助けようとせず、動画を撮影し、SNSに投稿するという始末だった。
- 日本の生産性が低いことが問題になっている。2017年の日本の労働生産性は、47年連続で主要先進7ヵ国(G7)で最下位という始末だ。
- さっき掃除したばかりなのに、息子が小学校から帰るとこの始末だ。
- A君は毎晩彼女と電話して遅刻している。今日も学校にきたと思ったら眠り始める始末だ。
- せっかく大学に行かせたのに、毎日家で寝てばかりで、最後には留年する始末だ。
- 何度仕事を教えても、覚える気持ちがないのか、同じミスを繰り返す始末だ。
- 彼は選挙で当選するために、さまざまな不正を行い、最後には有権者にお金まで渡す始末だ。
- 何もしていないのに疑われ続けたあげく、最後には警察に逮捕される始末だ。
- うちの家族はいつも喧嘩しているが、ついには姉が家出すると言い出す始末だ。
~はめになる
V(辞書形)+ はめになる
意味「結局~という困った状況になる」という意味
ー前には「困る事態」などが来る
ーあることが原因でたちまち困難に陥ってしまうことを表す」
ー漢字で書くと「羽目になる」
「例文」
- バスに乗り遅れてしまい、駅まで歩いて行くはめになった。
- クレジットカードで買い物しすぎて、支払いに苦しむはめになった。
- 彼女ははっきり断れない性格で、いつも残業させられるはめになっている。
- 上着をまたずにサッカーの試合を見に行ったら、風邪を引くはめになった。
- 急いで家を飛び出したせいで忘れ物して、結局戻る羽目になった。
- 嘘を嘘で塗り固めるから、また嘘をつく羽目になる。
- 終電で乗り過ごしてしまったので、歩いて帰る羽目になった。
- 怒りを物にぶつけても、結局は自分が掃除する羽目になる。
- 今昼寝をしたら夜また徹夜する羽目になる。
- 昼休みもなく会議に突入する羽目になった。
~きりがない
前には節や句が来る
「~と」きりがない
「~ば」きりがない
「~たら」きりがない
意味「限りがない」
ーその動作をひとたびすれば、それ以降際限なく行い続けてしまう、行い続けられることを表す
ー例文 7, 8 のように、単に「きりがない」や、動て形に接続して「~てもきりがない」とされるときは、限度がないことを表す
『一緒に使う言葉』
✔️「言い出したら・数え上げたら・上げたら」きりがない
✔️「言えば・上を見れば」きりがない
「例文」
- なかなか希望どおりの部屋が見つからないけど、きりがないので、そろそろ決めるつもりです。
- ほかにもいろいろ例がありますが、きりがないので、これぐらいにしておきます。
- 安全を保つために確認すべき点は山ほどあって、挙げたらきりがありません。
- 初めての会社勤めで、不安を言い出したらきりがあえいません。
- 悩み出したらきりがないので、途中で吹っ切れることも重要だ。
- 職場への不満を探せばきりがない。
- 人間の欲望にはきりがないから、現状で満足できなければ幸せにはなれない。
- おもちゃを片付けても片付けても、しばらくするとまた散らかされてきりがない。
- 彼女との思い出は語り出したらきりがない。
- 人の生きる意味について、考え出したらきりがない。
~てはかなわない
テ形 + てはかなわない
意味「(~する)のは耐えられない」・「〜ては困る・〜ては嫌だ」
ー[受身形]と一緒に使われることが多い
『一緒に使う言葉』
⇒「これ以上・こんなに」~てはかなわない
「例文」
- これ以上、税金を増やされてはかなわない。
- 夏とはいえ、こう毎日暑くてはかなわない。
- せっかくここまで準備してきたのに、中止になってはかなわなくない。
- この報告書、間違いだらけじゃないか。こんなに雑ではかなわんよ。
- あとで文句を言われてはかなわない。一応、これも持っていこう。
- 少し太ったからといって、こんなにご飯の量を減らされてはかなわない。
- 犬に汚されてはかなわないから、今日はこの服を着るのはやめておきます。
- 訴えられてはかなわないので、ニュースの該当部分を修正した。
- 子どもが悪いことをするたびに親の責任にされてはかなわない。
- 夏休みは旅行に行きたかったけど、こうチケットが高くちゃかなわない。
- 心配してくれているらしいが、毎日こう口うるさくちゃかなわない。
- 家族のためとはいえ、毎日残業ばかりではかなわない。
~といったら
N + といったら
A こと + といったら
Na なこと + といったら
意味「~というものは」「Aは(普通じゃない)」 ー前には主に「形容詞が名詞になった『~さ』や『~こと』」が来る ー驚いたときの他、感動した時、がっかりした時などマイナスのことにも使う ー程度を強調する表現なので、後件には「ほど」「くらい」の文法を使うことが多い ー会話では省略する場合も多い ⇒「といったら」→「ったら」 ⇒「ことといったら」→「ことったら」
「例文」
- そこから見る夜景の美しさといったら、言葉に言い表せないほどでした。
- 彼のお母さんが作る料理のおいしいことといったら、まるでプロ並みですよ。
- その時負けた時の悔しさといったら、それはもう、大変なものだった。
- 若い人たちのマナーの悪さといったら、ただただ、あきれるばかりです。
- この会社の年末の忙しさといったら、半端じゃないんです。
- 赤ちゃんの可愛さといったら、一日の疲れも忘れるほどだ。
- 富士山から朝日を見たことがあります。あの時の景色といったら、今思い出しても感動してしまいます。
- 仕事終わりに飲むビールのおいしさったら。あの一瞬のために生きているようなものだ。
- 自分の国の試合を観戦する楽しさといったら説明不要でしょう。毎週末の楽しみです。
- この街のクリスマス前の華やかなことといったら、この世のものとは思えない。
- あの学生の真面目なことといったら、全校の学生から尊敬されているくらいです。
- 彼のハンサムなことといったら、目の前にいる女性が気絶してしまうくらいです。
~ときたら
N + ときたら
意味「~について言えば」「Aは、〜」
ー主に人なでへの評価、特に不満や非難の気持ちを表す・ある人物や物事を主題として強調して取り上げ、それについて話し手の非難や不満を表すときに使われる
ー前には「評価の対象(人)」が来る
ー主題として取り上げるので助詞の「は」に置き換えることができる
ー後件を省略して、文末で使われることも多い
⇒「長女は成績も優秀でとてもしっかりしているのに、うちの次女ときたら。」
⇒「我々が若かった頃は汗水流して朝から晩まで働いていたにも関わらず、最近の若者ときたら。」
*『~と来た日には』同じ意味の少し古い表現
⇒「うちの息子と来た日には、毎日遊んでばかりで全く勉強をしようとしない。」
⇒「あいつと来た日には、約束の時間に待ち合わせ場所に来たことがない。」
「例文」
- うちの息子ときたら、勉強もしないで遊んでばかりなんです。
- マリさんの不注意で失敗したのに、彼女ときたら全然反省してない。
- 最近の若い人ときたら、携帯の画面ばかり見ているけど、本を読んだりしないのかなあ。
- 同僚の中村さんときたら、いつも後輩をからかって楽しんでいる。
- NHKときたら、テレビもワンセグもないと説明しても、毎月契約しようと訪問してくる。
- 息子ときたら、やりたいことができたから、大学を辞めたいなんて言い出したよ。
- 日本の会社ときたら、平気で残業しろなんて命令するから本当に信じられない。
- あのレストランときたら、見た目ばかりで量は少ないし味も良くない。
~だろうに
普通形 + だろうに
*「Na(きれい)・N(毎日)」
意味「(本当は)~と思われるのに」
ー仮定や推測をして、結果や現状と異なる様子を表すー残念あるいは意外に思う気持ちを含む
ー前には「仮定や推測の内容」が来る
ーやるべきことをしなかったことや、実際に起きなかったこと(事実に反する仮想)に対する残念な気持ちを表す
ー後件は省略することができる
「例文」
- 毎日少しずつ復習していれば、試験前に慌てることもなかっただろうに。
- 突然スピーチを頼まれて彼女も困っただろうに、素晴らしい内容だった。
- 彼と結婚していれいば楽しい毎日だっただろうに、プロポーズを断ってしまったんです。
- 時間なんてたくさんあるだろうに、有効に使わない人こそ少ないと嘆く。
- このお見合い写真はひどすぎる。もっと別の写真があっただろうに。
- 体臭改善にはお風呂とは言わずとも、シャワーを浴びるだけでも違うだろうに。
- 悪意があって発言したわけではなかっただろうに、言葉尻を捕まえられて可哀想だ。
- 彼に出会わなければ、私はもっとまともな人生を歩めただろうに。
~のなんの(って)
V・A・Na + のなんの
Na な + のなんの
意味「非常に~」「とても~だ」「すごく~」
ー前には「感情や感覚を表す言葉」が来る
ー驚きや感嘆の程度のすごさを説明するときに使う話し言葉
ー後件には、そのために生じたことを述べることが多い
*同じ意味で「~の~ないのって」という形もある
『Vる+の+Vない形+のって』
『Aい+の+Aない形+のって』
「例文」
- あの二人が結婚するって聞いた時は驚いたのなんの。一緒にいるところを見たことがなかったからね。
- 雪山登山に初めて挑戦したら、寒いのなんの。体が凍るかと思った。
- そこから見る夜景のきれいなのなんのって。あれは感激だよ。
- 昨日、初めて親知らずを抜いたんだけど、もう痛いの痛くないのって、泣きそうになったよ。
- 息子の成長した姿を見て、感動するのしないのって、嬉しくて涙が出ました。
- 自分が作った料理がまずいのなんのって、もう料理は作らないことに決めました。
- あのお化け屋敷は怖いのなんのって、鳥肌が止まらなかったよ。
- このスマホは使いにくいのなんのって、前の機種に変更したいよ。
- アイドルのかっこいいのなんのって、結婚したいぐらいです。
- 驚いたのなんのって、久々に実家に帰ったら駅前ががらっと変わっていました。
~(の)やら
疑問詞 + V・A(普通形)+(の)やら
疑問詞 + Na・N な +(の)やら
疑問詞 + (なの)やら
意味「~(の)か」「Aかわからない」「いったいA(の)か」 ー答えがわからないという諦めや感嘆の気持ちを強く込める ー主に、話し手がどうしたらいいのか困る、判断することができないという場面で使用する ー前に「疑問詞+V/A/Na/N」が来るのが基本形 ー「やら」の前の「の」の部分は「こと」や「もの」に変わる場合もある ー「何やら」「どうやら」は1つの語として扱われることが多い ー「AのやらBのやら」の形で、Aなのか、それともBなのかという気持ちを表す ⇒ AとBには相反した言葉が入る 例.「ある」⇔「ない」、「良い」⇔「悪い」
「例文」
- いったい何をテーマに論文を書けばいいのやら、考えが浮かばない。
- 最近、この本が売れているそうだけど、どこがいいのやら、私にはさっぱりわからない。
- いい病院を探そうとネットでいろいろ調べたけど、どの情報を信じていいやら、わからなくなった。
- 卒業して以来、彼とは一度も会ってないんだよ。今ごろどこにいるのやら。
- このパンフレットを見ただけじゃ、何が得なのやら、よくわからない。
- 誰が言ったのやら、私が会社を辞めるという噂が広まっているそうだ。
- 明日台風がくるそうなので、旅行はどうなることやら、心配です。
- 駅前に何やら大きな建物が建てられるみたいだ。
- 帰ろうとしたら部長に急な仕事を頼まれた。今日は何時に帰れるのやら、見当がつかない。
- 第一志望の大学に合格できたけど、親友は不合格でした。喜んでいいのやら、悪いのやら・・・
- 彼はプレゼントをもらっても表情が変わらないので嬉しいのやら嬉しくないのやらよくわかりません。
- 友達から彼女の写真を見せてもらったが、写真だけじゃ可愛いのやら可愛くないのやら判断できません。
- 有名な画家の作品を見ても、上手いのやら下手なのやら私には全くわかりません。
- 彼はパーティーに参加するのやらしないのやら連絡をくれないので困っています。