古文3 Flashcards

1
Q

四季はなほ定まれるついであり。 死期はついでを待たず。 死は前よりしも来たらず。

A

四季にはやはり決められた順序がある。(しかし) 死期は順序を待たない。死は 必ずしも前方から来るのではない。

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2
Q

物のついでに言ひ出でたれば、聞きてかく言ふ。

A

(侍女が)何かの機会に言い出したところ、(それを)聞いてこのように言う。

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3
Q

かの木の丸殿もかくやと、なかなかやうかはりて、優なるかたも侍り。

A

あの木の丸殿(丸木でつくった粗末な御殿)もこんなふうだろうかと、かえって様子が変わって、優雅な点もございます。

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4
Q

「参るまじくは、そのやうを申せ。」

A

「参上できないのなら、その理由を申せ。」

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5
Q

翁、かぐや姫に言ふやう、

A

翁が、かぐや姫に言うことには、

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6
Q

心も浮き立つものは、春のけしきにこそあれ。

A

心も浮き立つものは、春の有様であるようだ。

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7
Q

もの古りたる森のけしきもただならぬに、

A

何となく古めかしい森のも並々でない気配がする上に、

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8
Q

楫取、けしきあしからず。

A

船頭は、機嫌が悪くない。

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9
Q

にはかに御けしきありて、悩み給へば、

A

急に(葵の上に産気の)ご兆候が表れて、苦しみなさるので、

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10
Q

ふとも言はず、権中納言ぞのたまひつれば、そこに参り、けしきばみ申す

A

(使いは)すぐには答えないで、 権中納言がおっしゃったことなので、そ こ権中納言の所)に参上して、もったいぶって申し上げる。

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11
Q

年ごろ思ひつること、果たし侍りぬ。

A

数年来思っていたことを、果たしました。

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12
Q

そこにて日頃過ぐるほどにぞ、やうやうおこたる。

A

その仮屋で数日(時が過ぎるうちに、次第に病気がなおってくる。

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13
Q

遣はしし人は、夜昼待ち給ふに、年越ゆるまで、音もせず。

A

派遣した家来たちは、(大納言が)夜も昼もお待ちになるのに、年を越すまで、 便りもしてこない。 (音信もない。)

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14
Q

音に聞きし猫また、 あやまたず足もとへふと寄り来て、

A

うわさに聞いていた猫またが、正確に足もとにさっと寄って来て、

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15
Q

隙もなき涙に曇る心にもあかしと見ゆる月の影かな

A

隙もないほど出る涙で曇る心にも、明るいと見える月の光であるよ。

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16
Q

初瀬に鏡たてまつりしに、伏しまろび泣きたる影の見えけむは、これにこそはありけれ。

A

初瀬観音に鏡を奉納した時に、ころげまわって泣いている姿が見えたというのは、このことであったのだなあ。

17
Q

官位に思ひをかけ、主君のかげを頼むほどの人は、

A

官職や位階に望みをかけ、主君の恩恵を期待している程度の人は、

18
Q

うは氷は結べる紐なればかざす日影にゆるぶばかりを

A

表面だけ薄く張った氷なので日光ですぐに解けるように、ゆるく結んだ 紐は日陰のかずらをかざすとすぐに解けるだけです。

19
Q

十七日のつとめて立つ。

A

十七日の早朝に出立する。

20
Q

そのつとめて、そこを立ちて、

A

その翌早朝、そこを出立して、

21
Q

閼伽棚に菊紅葉など折り散らしたる、さすがに住む人のあればなるべし。

A

閼伽棚に菊や紅葉が折って無造作に散らかしてあるのは、そうは言うもののや はり住む人があるからなのであろう。

22
Q

閼伽棚に菊紅葉など折り散らしたる、さすがに住む人のあればなるべし。

A

閼伽棚に菊や紅葉が折って無造作に散らかしてあるのは、そうは言うもののや はり住む人があるからなのであろう。

23
Q

宮もさすがなることどもを多くおぼしつづけけり。

A

藤壺の宮も、そうもいかないあれこれのことを数多く思い続けなさった。

24
Q

和歌こそなほをかしきものなれ。

A

和歌というものは(何と言っても)やはり興趣深いものである。

25
Q

東路の道のはてよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人、

A

東路の道の果て(の常陸の国)よりも、いっそう奥深い土地で育った人、

26
Q

春はあけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎは少し明りて、

A

春は明け方(が趣深い)。次第に白んでゆくが、その山の際が少し明るくなって、

27
Q

その日やうやう草加といふ宿にたどり着きにけり。

A

その日やっと草加という宿場にたどり着いた。

28
Q

のどやかなる日影に、垣根の草萌えいづるころより、やや春深く霞 みわたりて、

A

のどかな日の光の中に、垣根の草が芽を出し始める頃から、次第に春が 深まり、一面に霞がかかるようになって、

29
Q

そこらの黄金たまひて、身を変へたるがごとなりにたり。

A

たくさんの黄金をたまわって、生まれ変わったように(金持ち)になった。

30
Q

かく様々にめでたきことども、あはれにもそこら多く見聞き侍れ ど、

A

このようにいろいろと結構なことごとを、しみじみ哀れ深いことにもたいそう多く見聞きしましたが、

31
Q

わざとの御学問はさるものにて、琴、笛の音にも雲居を響かし、

A

正式の御学問はもちろんのこと、琴や笛の音色でも宮中(の人々)を驚嘆させ、

32
Q

わざとかう御文あるを、僧都もかしこまり聞こえ給ふ。

A

わざわざこのように(源氏から) お手紙があるのを、僧都も恐縮してお礼を申し上げる。

33
Q

(翁ハ) やがて起きもあがらで、病み伏せり。

A

(翁は)そのまま起き上がることもなく、病んで伏せっている。

34
Q

わが前に(膳ヲ)据ゑぬれば、やがてひとりうち食ひて、帰りたけ れば、ひとりつい立ちて行きけり。

A

自分の前に膳を据えてしまうと、すぐに自分ひとり食べて、帰りたくなると、 ひとりさっと立って行った。

35
Q

いまふたりは、女院・淑景舎の人、やがてはらからどちなり。

A

もう二人は、女院付きの女房・景舎付きの女房、(二人は) つまり姉妹同士で ある。

36
Q

立て籠めたる所の戸、すなはちただあきにあきぬ。

A

(姫を)閉じ込めていた所の戸も、すぐにすっかり開いてしまった。

37
Q

綱を引き過ぐして綱絶ゆるすなはちに、八島の鼎の上にのけざまに落ち給へり。

A

綱を引っ張りすぎて綱が切れる瞬間に、(中納言は) 八島の鼎の上に仰向けにお落ちになった。

38
Q

いかが奴婢とするとならば、もしなすべきことあれば、すなはちおのが身を使ふ。

A

どのように下僕とするというのならば、もしするべきことがあると、つまりは自分の体を使う(のである)。

39
Q

をりをりのたがひめ、おのづから短き運を悟りぬ。 すなはち、五十 の春を迎へて、家を出で、世を背けり。

A

その時どきのつまずきにより、自然と短い運(のなさ)を悟った。そこで、五十 とんせい 歳の春になって、出家し、遁世した。