識別法、臭気 Flashcards

1
Q

スルホナール(メチルスルホナール)を木炭とともに加熱するとどのような臭気を発するか?

A

メルカプタンの臭気

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Q

トリクロル酢酸に水酸化ナトリウム溶液を加えて熱するとどのような臭気を発するか?

A

クロロホルムの臭気

トリクロル酢酸に水酸化ナトリウム溶液を加えて熱すると、クロロホルムの特徴的な甘い臭気を発します。これはハロホルム反応と呼ばれる反応で、以下の化学反応によって進行します:

Cl₃C-COOH + 3NaOH → CHCl₃ + Na₂CO₃ + H₂O

トリクロル酢酸のトリクロロメチル基(CCl₃)が水酸化ナトリウムと反応してクロロホルム(CHCl₃)を生成し、カルボキシル基はナトリウム塩として分離されます。クロロホルムは揮発性が高いため、加熱すると特徴的な甘い香りを放ちます。

この反応は有機化学の実験でよく使われる特性反応の一つで、メチルケトンやアセトアルデヒドなどのカルボニル化合物の検出にも応用されています。​​​​​​​​​​​​​​​​

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3
Q

トリクロル酢酸にアンチピリンおよび水を加えて熱するとどのような臭気を発するか?

A

クロロホルムの臭気

トリクロル酢酸にアンチピリンと水を加えて熱すると、特徴的な臭気を発する反応が起こります。

この反応では、トリクロル酢酸(Cl₃CCOOH)とアンチピリン(C₁₁H₁₂N₂O)が反応し、クロロホルム(CHCl₃)が生成されます。クロロホルムは特徴的な甘い香りがする揮発性の液体で、この反応の主な臭気源となります。

反応のメカニズムは以下の通りです:

  1. トリクロル酢酸とアンチピリンが反応して中間体を形成
  2. 加熱によりこの中間体が分解
  3. クロロホルム(CHCl₃)が生成され揮発

この反応は、トリクロル酢酸のカルボキシル基(-COOH)とアンチピリンのアミン基の間で起こる脱炭酸反応を含み、その過程でトリクロロメチル基(-CCl₃)からクロロホルムが生成されます。

この甘い香りのクロロホルムの臭気が、この反応の特徴的な指標となります。​​​​​​​​​​​​​​​​

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4
Q

ピクリン酸の水溶液に晒粉溶液を加えて煮沸するとどのような臭気を発するか?

A

クロルピクリンの刺激臭

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5
Q

クロロホルムのアルコール溶液に水酸化カリウム溶液と少量のアニリンを加えて熱するとどのような臭気を発するか?

A

不快な臭気

この実験はカルビルアミン反応(イソシアニド反応)と呼ばれる有機化学の重要な反応です。

クロロホルム(CHCl₃)にアルコール溶液中で水酸化カリウム(KOH)とアニリン(C₆H₅NH₂)を加えて加熱すると、非常に特徴的な不快な臭気を持つイソシアニド(イソニトリル)が生成されます。

反応の化学式と過程:

  1. まず、水酸化カリウムがクロロホルムから塩化水素(HCl)を引き抜き、ジクロロカルベン中間体(:CCl₂)を生成します:CHCl₃ + KOH → :CCl₂ + KCl + H₂O
  2. 生成したジクロロカルベンはアニリンの窒素原子と反応し、N-フェニルジクロロメチレンイミン中間体を形成します:C₆H₅NH₂ + :CCl₂ → C₆H₅N=CCl₂
  3. この中間体は水酸化カリウムによってさらに脱塩化水素され、最終的にフェニルイソシアニド(C₆H₅NC)が生成されます:C₆H₅N=CCl₂ + 2KOH → C₆H₅N≡C + 2KCl + H₂O

フェニルイソシアニド(C₆H₅NC)は極めて不快な臭気(腐った魚や玉ねぎのような悪臭)を持ち、これが実験中に発生する特徴的な臭いの正体です。この反応は一級アミンの定性試験として用いられています。​​​​​​​​​​​​​​​​

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6
Q

三硫化燐を沸騰水により分解させると、どのようなガスが発生するか?

A

硫化水素

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7
Q

アンモニアの臭気を確認する方法として、何を近づけると白い霧を生じるか?

A

濃塩酸をうるおしたガラス棒

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8
Q

臭素の鑑別法として最も簡単な方法は何か?

A

外観と臭気による鑑別

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9
Q

ホストキシン(燐化アルミニウムとその分解促進剤を含有する製剤)から発生するガスは何か?

A

燐化水素(ホスフィン、PH₃)

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10
Q

クロルピクリンはどのような臭気を持つか?

A

刺激臭

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11
Q

メルカプタンの臭気を発する物質の化学式は何か?

A

スルホナール[(CH₃)₂CSO₂C₂H₅)₂]

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12
Q

クロロホルムの臭気を発する反応において、トリクロル酢酸の化学式はどのようなものか?

A

CCl₃COOH

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13
Q

クロルピクリンの化学式は何か?

A

CCl₃NO₂

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14
Q

スルホナールを加熱したときに発生するメルカプタンの一般式は何か?

A

RSH

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15
Q

毒物劇物の鑑別において、臭気による判別が最も容易な物質は何か?

A

臭素

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16
Q

燐化水素(ホスフィン)の検出方法として、何を使用するか?

A

5~10%硝酸銀溶液を吸着させた濾紙

ホスフィン(PH₃)の硝酸銀溶液を用いた検出原理について詳しく説明します。

ホスフィンは強い還元剤で、硝酸銀溶液中の銀イオン(Ag⁺)を還元して金属銀(Ag⁰)に変える性質があります。この反応では、ホスフィン分子内のリンが-3価から+3価(亜リン酸)へと酸化され、同時に銀イオンが還元されます。

基本的な反応式は次のとおりです:
PH₃ + 3Ag⁺ + 3H₂O → H₃PO₃ + 3Ag⁰ + 3H⁺

あるいはより完全な形では:
PH₃ + 6AgNO₃ + 3H₂O → 6Ag⁰ + H₃PO₃ + 6HNO₃

還元された金属銀は微小粒子として析出し、黒色~褐色の沈殿を形成します。これはコロイド状の銀粒子が光を散乱・吸収するためです。この視覚的な色変化が検出の指標となります。

この方法が効果的なのは、1分子のホスフィンが複数の銀イオンを還元できる増幅効果があり、数ppm程度の低濃度でも検出可能だからです。また、必要な試薬が比較的安価で特別な装置を必要としないため、実用性が高いです。​​​​​​​​​​​​​​​​

17
Q

トリクロル酢酸からクロロホルムが生成する反応は、化学的にどのような反応か?

A

脱炭酸反応

18
Q

臭素の臭気はどのような特徴があるか?

A

刺激性の強い特徴的な臭気

19
Q

鑑別法において、臭気が「刺激臭」と表現される代表的な物質は何か?

A

クロルピクリン

20
Q

硫黄化合物を含む毒物劇物を加熱したときに発生する特徴的な臭気は何か?

A

メルカプタン臭または硫化水素臭