性状 Flashcards
無色、揮発性の液体で、特異の香気とかすかな甘味を有する。純品は空気に触れ、同時に日光の作用を受けると分解して、塩素、塩化水素、ホスゲン、四塩化炭素を生ずる。
クロロホルム (CHCl₃)
無色無臭の結晶で、水に非常によく溶け、急に加熱すると爆発する危険がある。反応性が高く、多くの金属と反応し爆発性の化合物を形成する。酸と反応して、爆発性で刺激臭のある有毒ガスを発生する。
アジ化ナトリウム (NaN₃)
無色透明の濃厚な液体で、強く冷却すると柱状の結晶に変ずる。常温でも徐々に酸素と水に分解するが、微量の不純物を混入したり、加熱したりすると爆鳴を発して急に分解する。強い酸化力と還元力を併有している。
過酸化水素水 (H₂O₂の水溶液)
無色または淡黄色、発煙性、刺激臭の液体。水と激しく反応し、硫酸と塩酸を生成する。
クロルスルホン酸 (HSO₃Cl)
無色の窒息性ガス。水により徐々に分解され、炭酸ガス(二酸化炭素)と塩化水素が生じるので、この塩化水素により金属が腐食される。
ホスゲン (COCl₂)
無色のビタミン臭のある可燃性気体。38~52℃で自然発火する。水により速やかに分解して、硼酸と水素を発生する。
ジボラン (B₂H₆)
無色透明、揮発性の液体で、強く光線を屈折し、中性の反応を呈する。エーテル様の芳気と灼くような味をもつ。日光や空気に触れると分解して、ブロム水素酸とブロムを生じて褐色を呈する。
ブロムエチル(臭化エチル) (C₂H₅Br)
無色の液体で、空気と日光の作用をうけてヨードを遊離し、黄褐色を帯びてくる。高温では強い還元性を呈する。
沃化水素酸(ヨード水素酸) (HI)
暗赤色の光沢ある粉末で、水やアルコールに溶けないが、希酸にはホスフィンを出して溶解する。
燐化亜鉛 (Zn₃P₂)
淡黄色の刺激臭と不快臭のある結晶。不燃性で、潮解性がある。水により加水分解し、塩酸と燐酸を生成する。
五塩化燐 (PCl₅)
無色で刺激臭のある液体。不燃性。水により加水分解し、塩酸と亜燐酸を生成する。
三塩化燐 (PCl₃)
淡黄色の結晶性粉末で硫化水素臭がある。吸湿性がある。空気中では260~290℃で発火、燃焼し、二酸化硫黄、五酸化燐等を含む刺激臭のある煙霧が発生する。水や酸で分解して、硫化水素と燐酸になる。
五硫化燐 (P₂S₅)
無色のニンニク臭を有するガス体。水に溶けやすい。点火すれば無水亜砒酸の白色煙を放って燃える。
水素化砒素(アルシン) (AsH₃)
無色稜柱状の結晶性粉末で、臭気はなく、味もほとんどない。約300℃に熱するとほとんど分解しないで沸騰し、これに点火すると亜硫酸ガスを発生して燃焼する。酸、アルカリに対して安定である。
スルホナール (CH₃)₂C(SO₂C₂H₅)₂
白色の結晶で、水に溶けにくく、アルコールには溶けない。強熱されると四弗化ケイ素ガスが、酸と接触すると弗化水素ガス及び四弗化ケイ素ガスが発生する。
珪弗化ナトリウム (Na₂SiF₆)
エーテル様の臭気を有する無色の液体で、加水分解するとアセトアミドを経て、酢酸とアンモニアになる。
アセトニトリル (CH₃CN)
無色の刺激臭のある不燃性液体で、水により加水分解して、塩酸と燐酸を生成する。
塩化ホスホリル (POCl₃)