N2文法 ③ Flashcards
~かのように
普通形 +かのように
なA・N である +かのように
“(in reality, it is not, but) as if…”
「意味」「実際は〜ではないが、〜ようだ」・「(実際は違うのに)~ように見える/感じる」
-「まるで/あたかも/いかにも/さも」などの比喩の意味の副詞と一緒に使うことが多い
-後ろに何がくるかによって、形が変わる
①〜かのようだ。
②〜かのように+V/A
③〜かのような+V
「例文」 1. 3月なのにまた、寒くなりましたね。まるで真冬に戻ったかのようですね。 2. けんかしていたのに、さも何事もなかったかのように話している。 3. 今日は冷蔵庫の中にいるかのような寒さだ。 4. 彼は何でも知っているかのように話す。 5. あまりにも疲れたのか、まるで死んでいるかのように眠り続けた。 6. 友達に久しぶりに会ったら、病気であるかのように痩せていた。 7. 彼は今日初めて会うのに、前に何度も会ったことがあるかのような態度で話してくる。 8. 彼女は辛い出来事があったにもかかわらず、何度もなかったかのように明るく振舞っていた。 9. <広告> 「まるで本物の電車を運転しているかのように、リアルな感覚を楽しめるゲームです。」 10. ウエディングドレスの友人は、まるで光に包まれているかのように輝いて見えた。
~もかまわず
普通形 +のもかまわず
N・な形 な +のもかまわず
(「人目もかまわず」は慣用句です)
“without worrying about…”
「意味」「~を気にしないで」 -普通なら気にすることを気にしないで、行動することを表す -「普通は気にすることだが、それを気にしないで」と言いたい時に使う -後件には、普通でない行動や意外感のある行動が来る -後件に、話者の希望・意向を表す文、働きかけの文は来ない
「例文」
- 明日はN2の試験であるのもかまわず、勉強しないで遊んでいる。
- ダイエット中なのもかまわず、お菓子ばかり食べている。
- 弟は母に叱られたのもかまわず、笑っている。
- 人が見ているのもかまわず、大声で泣いてしまった。
- 父は体調が悪いのもかまわず、お酒を飲んでいる。
- 隣の部屋の人は夜遅いのもかまわず、洗濯したり、掃除機をかけたりする。迷惑だ。
- 最近の若い女性は、電車の中で人目もかまわず、化粧をしている。
- あの男は人目もかまわず、電車の中で弁当を食べている。
- 雨が降っていたが、キムさんは濡れるのもかまわず走って帰ってしまった。
- 病院であるのもかまわず、あの女性は携帯電話で大きな声で話している。
~かと思うと/〜かと思ったら
V(タ形) +かと思うと/かと思ったら
“just when I thought…” ; “no sooner than…”
「意味」「〜すると、すぐに」
-「Aの直後にBがすぐ発生すること」を表す・「前の事象が起こった直後に、後の事象が起こる」
-話し手の驚きや意外だという気持ちが含まれる・Bには話者にとって想定外のこと、意外なことが述べられ、そのため驚きのニュアンスが含まれる
-意志文、命令文、否定文などは後ろに来ない
-自分自身に使うことはできません
⇒他人の状況に対して客観的に述べる用法です
「例文」
- 空がピカッと光ったかと思うと、大きな雷の音が鳴った。
- ようやく泣き止んだと思ったら、また泣き出した。
- キムさんはトイレから帰ってきたかと思うと、またトイレへ向かった。
- 電車が動き出したかと思ったら、また止まった。
- 彼女は空港に着いたと思うとパスポートを取りに帰った
- 事故をしたと思うともう意識がなくなっていた。
- 「この時期は、晴れていたかと思うと、急に降り出すことがあるから、傘を持っていったら?」
- 日曜なのに、お父さん忙しそうだね。さっき戻ったかとおもうと、また出かけて行った。
~のみならず
普通形 +のみならず
N・な形(である)+のみならず
“not only, …”
「意味」「〜だけでなく〜も」・「〜だけでなく、それ以外にも」(AもBも)
-書き言葉的な表現・「~だけでなく」のほうが会話ではよく使われる
-文の始めに使うこともできる
・「彼女は英語がペラペラだ。のみならず、中国語もペラペラだ。」
「例文」 1. あの歌手は若い人のみならず、おじいちゃん、おばあちゃんにも人気がある。 →「あの歌手は若い人だけでなく、おじいちゃん、おばあちゃんにも人気がある」 2. 彼女は英語のみならず、中国語もペラペラなんだって。 3. ポケモンは日本のみならず、海外でも有名だ。 4. 彼は英語のみならず、スペイン語も話せる。 5. 電子書籍の登場で雑誌のみならず、漫画も売れにくくなった。 6. トムさんは一度のみならず、二度も報告を怠ったため上司からかなり怒られたようだ。 7. <広告> 「今や、女性のみならず男性も、肌のお手入れが必要です。」 8. A:「社長、B社も来月、新商品を出すそうです。」 B:「そうか。A社のみならず、B社もか・・・。うちも頑張らないとな。」
~といった
N +といった
“like/such as…”
「意味」「〜などの」・「〜のような」
-例を挙げるときに使う表現・2つ以上の例を並べて「〜などの」「〜のような」という意味を表す
-後ろには必ず名詞を使うことをしっかりと覚えておきましょう
-「や」「とか」などと一緒に使うことが多い・「~や~といった」の形で使うことが多い
-「AといったB」の形で、「Bの表現的な例であるAを示す」・代表的な例を一つ挙げ、大体の内容を言うこともできる
・「アイスクリームといった甘い物が好きだ。」
-働きかけも🔴
・「絵に触ったり、写真を撮ったりといった事はしないでください」
「例文」 1. お寿司、うどんといった日本食が好きです。 →「お寿司、ラーメン、うどんなどの日本食が好きです」 2. 台湾、韓国、グアム、ハワイといった国が日本人に人気です。 →「台湾、韓国、グアム、ハワイなどの国が日本人に人気です」 3. 日本にはセブンイレブン、ファミリーマートといったコンビニがあります。 →「日本にはセブンイレブン、ファミリーマートなどのコンビニがあります」 4. トヨタやホンダといった車の会社は世界で有名だ。 5. フランスとかイタリアといったヨーロッパを旅行したい。 6. この学校には中国やベトナムといった留学生が多い。 7. 私はこれまで、主にタイや中国、マレーシアといったアジアの国を回って、写真を撮ってきました。 8. 犬や猫の飼えないマンションでは、ウサギやハムスターといった小動物がよく飼われている。
~ないことには
Vない形 +ないことには
いA く +ないことには
N・な形 で +ないことには
“unless…” ; “if~doesn’t happen, ~won’t happen…”
「意味」「〜なければ〜ない」・「Xなければ、Yが成立しない」 -「Aしなければ悪い結果になる」「AしなければBはできない」というように「A」しなければ「B」は成立しないと言いたい時に使用する文型 -特によく使う状況はないが、話者の消極的な気持ちや提案、指示を表す場合が多い -「B」には必ず否定的な判断がくる・後には否定の文が来る -この文型とよく使う表現をいくつか覚えておくといい ・「〜ことには〜できない」 ・「〜ことには〜られない(可能形否定形)」 ・「〜ことには〜恐れがある」 ・「〜ことには〜かねない」
「例外」 1. アルバイトをしないことには旅行に行けない。 →「アルバイトをしなければ旅行に行けない」 2. しっかり勉強しないことにはN1に合格できない。 →「しっかり勉強しなければN1に合格できない」 3. 急がないことには授業に間に合わない。 →「急がなければ授業に間に合わない」 4. しょうゆを使わないことにはほとんどの日本料理が作れない。 5. 図書カードがないことには 、本をお貸しすることはできません。 6. 実際に着てみないことには、似合うかどうかわかりません。 7. いくら便利でも使い方が簡単でないことには売れない。 8. A:「どう?直せそう?」 B:「うーん、やってみないことには、わからないなあ。」
~(よ)うものなら
V意向 +ようものなら
“if s/t happens, ~(bad known thing) happens…”
「意味」「もし〜をしたら、大変なことになる」・「もしAをしたら/なったら、大変な結果(B)になる」
-「万一〜のようなことをしたら、大変なことが起こる」ということを表す・「起こってはいけないことと、起こった場合に予想される好ましくない事態」を表す
-後ろには「大変なことが起こる」「とても悪い結果になる」というように、必ず悪いことがくる
-【心配】【不安】【こわいと思う気持ち】などが表されることがとても多いです
-前件の状態になれば、いつもすぐ後件という状態になる
①「妻は「セール」の文字を見ようものなら、すぐにその店へ走り出す。」
→「妻は「セール」の文字を見ると、すぐにその店へ走り出す。」
⇒「前者の文だと妻の鬼気迫るというか、セールに対する並々ならぬ熱意が伝わる。前者もおかしくはないが...」
②「宿題を忘れようものなら、あの怖い先生に叱られる。」
⇒「~のような文が適当である」
「例文」 1. 結婚記念日を忘れようものなら、すごく怒られていただろう。【こわいと思う気持ち】 →「もし結婚記念日を忘れていたら、すごく怒られていただろう」 2. また遅刻をしようものなら、首になっちゃうよ。【心配】【不安】 →「もしまた遅刻をしたら、首になっちゃうよ」 3. バイトばかりしていようものなら、N1に合格できない。【心配】【不安】 →「もしバイトしてばかりいたら、N1に合格できない」 4. 彼女にそんなことを言おうものなら、すごく泣くだろう。【不安】 →「もし彼女にそんなことを言ったら、すごく泣くだろう」 5. 浮気がバレようものなら、離婚は免れないだろう。 6. このプロジェクトを失敗しようものなら、私はこの会社を辞職せざるを得ないだろう。 7. この先生の授業で、宿題を忘れようものなら、どれだけ叱られるかわからない。 8. 恋人に電話するのを忘れようものなら浮気しているとすぐに疑われる。 9. うちの犬は、外で少しでも音がしようものなら、すごい勢いで吠える。 10. A:「レポート、大変だよね。思わず、ネットから誰かの論文を借りたくなる。」 B:「気持ちは分かる。でも、そんなことをしようものなら、絶対単位をもらえないよ。」
~(た)上で
Vた形 +上で
N の +上で
“after…” ; “at first…” ; “and then…”
「意味」「まず〜をして、その後で〜する」・「まず〜をしてから〜する」・「まずAをした後、Bをする」
-「Aた上でBする」の形で「Bをするためには、まずAをしなければならない」というような意味が含まれる
-後件に意志表現・働きかけの文⭕
「例文」 1. お母さんに相談した上で決めます。 →「まずお母さんに相談して、その後決めます」 2. この家を買うかどうか、よく考えた上で連絡します。 →「この家を買うかどうか、まずよく考えてから連絡します」 3. よく考えた上で返事をください。 →「まずよく考えてから返事をください」 4. 面接をした上で、誰を採用するか決定します。 →「まず面接をしてから、誰を採用するか決定します」 5. 皆さんの意見を聞いた上で、決めたいと思います。 6. 十分に検討した上で、どうするか返答いたします。 7. 契約内容を確認の上、こちらにサインをお願いします。 8. 電話またはインターネットでお申し込みの上、当時参加をお支払いください。 9. 工事計画は、周辺住民との話し合いの上で決められるべきだ。 10. 新人の方には、まず一人ずつ面倒をします。その上で、どういう仕事をしてもらうか、決めたいと思います。
~ということは
普通形 +ということは
“talking about…” ; “which means…”
「意味」 -「ある事柄を取り上げ、それについて思うことや感じることを述べる表現」 ①「生き物を飼うということは、楽しいことだけでなく、つらいことや面倒なことも含め、すべて引き受けるということです。」 ② A:「ごめんなさい。明日、急にいけなくなっちゃって・・・。」 B:「えっ、ということは、明日は僕一人で準備するの?まあ、いいけど。」
~に相違ない
普通形 +に相違ない
“surely…” ; “must be…” ; “without a doubt…”
「意味」「~に違いない」 -絶対にXだ、と言う時に使う -話し手の自信に満ちた強めの判断・断定を表す -日常会話レベルではまず使われない表現で、格式高い場面、裁判や報告書などに用いられる・書き言葉として用いられます -「~で相違ない」で「~で間違いない」という使い方もされる
❗「~に決まっている」「~に違いない」「~に相違ない」はそれぞれ同じ意味ですが、
・最も柔らかい表現は「~に決まっている」です
・「~に相違ない」は主に書き言葉として用いられる
「例文」 1. <裁判> A:「ここに書かれていることは事実ですか。」 B:「はい、事実に相違ありません。」 2. 調べた結果、これはその時代に描かれた絵に相違ないそうです。 3. <絵の専門家> 「この色と書き方は、あの有名な画家の絵に相違ない。」 4. 過去ばかり振り返っているのは、過去に生きていることに相違ない。 5. 今回の事件と、5年前の事件は何か深い関係があるに相違ない。 6. これは先日盗まれたものに相違ありません。
~(よ)うではないか
V意向形
“let’s…” ; “why don’t we…”
「意味」「一緒に~しよう」
-提案したり誘ったりする表現
-自分の意志を伝え、賛同するよう呼びかけるときに用いられる
-特にスピーチ、演説、選挙の街頭演説などの場で使われ、多くの人に向けて何かを呼びかける時に使われる
「例文」 1. せっかくここまで来たんだから、思い切り楽しもうじゃありませんか。 2. <文章> 「人それぞれなやみはある。しかし、考えているだけでは悩みは解決しない。苦しくても一歩ずつ前に進もうではないか。」 3. じゃんけんで決着をつけようじゃないか。 4. 国民の皆さん、一緒に我が国を変えようではありませんか。 5. 一緒に座って話をしようじゃないですか。 6. 新時代の幕開けを共に迎えようじゃありませんか。
~にこしたことはない
V・い形・N(辞書形)+に越したことはない
V・い形・N(ない形)+に越したことはない
*な形 +にこしたことがない
*な形・N である +に越したことはない
“(thinking naturally) ~ is better…”
「意味」「〜するのが一番いい/〜しないのが一番いい」・「〜が一番いい /〜ないのが一番いい」・「(当然/普通に考えて)〜のほうがいい」 -「これは色々(方法などが)ある中で、それが一番いい」と言いたい時に使われる -「〜のに越したことはない」という言い方もある -❗「絶対に~の方がいい」という文は使わない方がいい ❌「ラーメンは熱いにこしたことはない。」 ❌「収入は高いにこしたことはない。」
「例文」 1. 貯金はするに越したことはない。 →「貯金は当然しておいたほうがいい」 2. 健康のためには、タバコは吸わないに越したことはない。 →「健康のためには、タバコは吸わないのが一番いい 」 3. 給料は高いに越したことはないが、興味がない仕事なら続かないかもしれない。 →「給料は高いのが一番いい」 4. 留学するなら、海外保険はあるに越したことはないよ。万一大きな怪我でもしたらどうするの? 5. お金持ちになりたいというわけではないが、お金はあるに越したことはない。 6. 疲れている時には、ゆっくり休むに越したことはありません。 7. A:「就職するには資格があったほうがいいでしょうか。」 B:「そりゃあ、こういう時代だから、あるにこしたことはないよ。でも資格があるからって、就職できるとは限らないよ。」 8. 学校は近いにこしたことはない。
~まい
五段V(辞書形)+まい
一段V(辞書形・ます形)+まい
Ⅲグループ(辞書形)+まい
*「するまい」「すまい」「来るまい」「来まい」
“will not…” ; “must not…”
「意味」 ①「絶対に〜ないつもりだ・〜ないようにしよう」(否定意志) -強い否定の意志を表す -主語は一人称 -「決して・二度と・もう」などの副詞と一緒に使うことが多い ②「たぶん〜ないだろう」(否定推量) -書き言葉。話し言葉では「~だろう/~でしょう」を使う -少し古い言い方 -話者の推量を表すもので、3人称に使用することもできる
❗ 前後の文章や文脈から判断しなければいけない場合もある
・「絶対にもうお酒は飲むまい。」→【否定意志】
・「たぶんもうお酒は飲むまい。」→【否定推量】
「例文」 1. もう二度とお酒は飲むまいと思ったんですが、その日はちょっと飲んでしまったんです。 →「もう絶対にお酒は飲まないつもりだったが…」 2. 謝っても許すまい。 →「謝っても絶対に許さないつもりだ」 3.あんなサービスの悪い店になんて二度と行くまい。 →「あんなサービスの悪い店になんて二度と行かないようにしよう」 4. もうたばこを吸うまいと思っても、たばこがやめられない。 5. 決して彼女に嘘は言うまい。
6. 彼女はもうお酒は飲むまい。 →「彼女はもうお酒は飲まないだろう」 7. 私の気持ちは誰にもわかるまい。 →「私の気持ちは誰にもわからないだろう」 8. ちゃんと薬を飲んだから、もう心配する必要はあるまい。 →「ちゃんと薬を飲んだから、もう心配する必要はないだろう」 9. 平日の10時にデパートで遊んでいるので、学生ではあるまい。 10. 田中さんはインフルエンザだと聞いたから元気ではあるまいと思ったけど、元気に見える。
~末(の/に)
Vた形 +末(に/の)
N の +末(に/の)
“as a conclusion of…”
「意味」「色々した後で、~(結果は悪い事・良い事両方可)」・「色々〜したけど、最終的に」 -前件のV・Nを長い時間した、そして後件をした/なったという意味 -様々な困難を経た後の良い結果や中立的な結果を表す -結果に辿り着くまでの過程の長さや困難を強調している -「末に」の【に】は省略可能
「例文」
- いろいろ悩んだ末、会社をやめることにしました。
- 彼は、苦労した末、やっと周囲に認められるようになり、今年、自分の店持つことができた。
- いろいろ考えたすえ転職することにした。
- 色々悩んだ末、もうしばらくこの会社で頑張ってみることにしました。
- 試合は巨人と阪神の激しい戦いの末、巨人がサヨナラホームランで勝利した。
- さんざん検討した末に出した結論ですので、後悔はありません。
- 妻とはしっかりと話し合った末に、離婚するなった。
- 3年間のいじめのすえ彼は自殺した。
~はというと
N +はというと
“whereas (unlike previously stated point)…”
「意味」
①「前に取り上げたものとの対比を強調して、」
②「別のものを取り上げるときの表現」
- 昨日の夜、地震があったそうですね。私はというと、ぐっすり眠っていて、全然気がつきませんでした。
- その頃、日本はというと、仏教が人々の間に広がりつつあった。
~ている
「意味」
=「過去を表す語と共に使って、歴史的な事実や経験などを表す」
- ゴッホもまた、パリの風景を描いている。
- こちらのお寺は、14世紀末に建てられましたが、1952年に火事で焼けて、その後、建て直されています。
~につけ
V(辞書形)+につけ
N(辞書形)+につけ
“whenever…”
「意味」「~すると、いつも(同じ気持ちになる)」・「~するたびに」 -後ろには、よく感情や考えを表すものがくる・文末は心情を表す表現が来やすい -日常的に多く使われているのは「たびに」 -使う動詞はほとんど決まっています (「〜につけ」と使う動詞) ・見るにつけ ・聞くにつけ ・考えるにつけ ・思うにつけ ❗【何かにつけ】 (意味)「どんなことにでも・どんな場合でも」 ❗【何事につけ】 (意味)「何かのきっかけがあるといつも」
「例文」 1. あの客は何かにつけ文句を言ってくるから、本当に困る →「あの客は、どんなことにでも文句を言う」 2. あの写真を見るにつけ、悲しくなる。 →「あの写真を見ると、いつも悲しくなる」 3. この曲を聞くにつけ、学生だった頃を思い出す。 →「この曲を聞くと、いつも学生だった頃を思い出す」 4. 娘のことを考えるにつけ、元気が出る。 →「娘のことを考えると、いつも元気が出る」 5. このメロディーを聞くにつけて、子供の頃を思い出す。 6. 時々、勉強をやめたいこともあるが、電話で家族の声を聞くにつけて、もっと頑張らなければと思う。 7. 今の旦那から結婚する前にもらった手紙を読むにつけて、たくさんデートしたことを思い出す。 8. 一生懸命勉強する子供たちを見るにつけ、この仕事をやっていて、本当に良かったと思う。
~にすれば・にしたら・にしてみれば・にしてみたら
N +にすれば・にしたら・にしてみれば・にしてみたら
“even (for/from the point of view of)…”
「意味」「~の立場に立って考えると」・「~の立場になって気持ちを言うと」
-Xの立場から言うと~だ、と言いたい時に用いる文型
「例文」
- この辺りの住民にすれば、飛行機の騒音はとても大きな問題です。
- あなたにすれば小さなことかもしれないけど、ほかの人にはそうでもないんですよ。
- 私にしてみたら、あなたの言うことは言い訳にしか聞こえない。
- 日本人にすれば簡単な漢字でも、外国人にしてみたらとても難しいことかもしれない。
- 部長にすれば、部下のことを思って厳しく叱っているつもりだろうが、正直もう少し優しくしてほしいものだ。
- 海外で一人暮らしなんて、両親にしてみたら心配なんじゃないの。
- 不景気で会社が潰れて仕事がなくなった。私も生活は苦しいが、社長にしたら人生終わりだ。
- 居酒屋で酔って暴れるのはさぞ楽しいだろうが、店の人にしたら迷惑だ。
~を問わず
N +を問わず
“regardless of…” ; “irrespective of…”
「意味」「〜に関係なく」・「〜を問題にしないで」 -「Aに関係なくBが成立する」ことを表す -いろいろな違いや幅のある言葉や、対立する言葉につく ⇒よく使われる単語が決まっています・対になる語にもよく使われます [よく使う単語] ・年齢/性別/経験/季節/曜日/学歴 [対になる語] ・男女 /大小/昼夜/内外/有無/晴雨/老若男女/古今東西
「例文」 1. コンビニは昼夜を問わず開いています。 →「コンビニは昼夜に関係なく開いています(昼でも夜でも開いている)」 2. あのアイドルは男女を問わず人気がある。 →「あのアイドルは男女に関係なく人気がある(男性にも女性にも人気がある)」 3. 年齢を問わず、誰でも参加できます。 →「年齢に関係なく、誰でも参加できます(何歳の人でも参加できる)」 4. この会社は経験を問わず、誰でも応募できる。 5. 天候を問わず、明日はスポーツ大会を行う。 6. パーティーに参加不参加を問わず、必ず連絡してください。 7. この店では、購入金額を問わず、送料が無料だそうだ。 8. この国は昼夜を問わず、いつも多くの人で賑わっている。
~にかかわりなく/かかわらず
N +にかかわりなく/かかわらず
Vるどうか・VるVない +にかかわりなく/かかわらず
“regardless of…” ; “irrespective of…”
「意味」「~に関係なく、とにかく~」・「〜に関係なく」
-幅のある言葉(距離、金額、大きさ、天候など)や、対立する言葉(飲む⇔飲まない、多い⇔少ない、有無など)につく
「例文」
- このイベントには年齢や性別に関わらず、どなたでも参加できます。
- イベントは天候に関わらず、開催されます。
- テストの点数に関わらず、間違えたところは復習するようにしてください。
- お酒を飲む飲まないに関わらず、飲み会の参加費は3,000円です。
- このバスは距離に関わらず、一律250円だ。
- 値段に関わらず、いいものであれば安かろうが高かろうが売れる。
- パーティーに参加するかどうかにかかわりなく、連絡してください。
- 飲み放題は飲む飲まないにかかわりなく、全員お金を払う。
~ては敵わない
て形 +てはかなわない
“don’t want…”
「意味」「(現在の状態について)~のは嫌だ、困る」 -現在起きている不満を言う・苦情や不満を表す表現 -過去の事にも言えるが、あまり使われない ⇒使うなら「てはかなわなかった」と文型を過去形にする ・「昨日100人の団体予約があったのに、バイトに5人も休まれてかなわなかったよ。」
「例文」
- 彼の事は好きだが、毎日デートではかなわない。
- こんなに忙しい時期に休まれてはかなわない。
- お客さんが自分で間違えただけなのに、こっちのせいにされてはかなわないよ。
- 休みの度に遊びにこられちゃかなわないよ。
- 毎日こう暑くちゃかなわない。
- 毎日残業ばかりじゃかなわない。
~ざるを得ない
V(ない形)+ざるを得ない
*「する」⇒「せざるを得ない」
“(don’t want to but) cannot help doing…” ; “have no choice but to…”
「意味」「(~たくないが、事情があってしかたなく)~なければならない」
-「本当は〜したくないが、しかたなく〜しなければならない」というように、〜するしか選択肢がないというのを強調する
-話者の「したくはないが、あることを理由にする必要が生まれた」と言う時に使われる
-そのことはしたくないが、避けられない状況でどうしてもする必要があるということを表す
「例文」 1. 骨折したので、病院へ行かざるを得ない。 →「骨折したので、病院へ行かなければならない」 2. 社長命令なので、やらざるを得ない。 →「社長命令なので、やらなければならない」 3. 台風が上陸するらしいから、旅行はあきらめざるを得ないね… →「台風が上陸するらしいから、旅行はあきらめなければならないね…」 4. 上司に誘われたら、参加せざるを得ないね。 →「上司に誘われたら、参加しなければならないね」 5. 先生に言われたら、せざるを得ないよ。 →「先生に言われたら、しなければならないよ」 6. 高校3年生の約3%が、生活が苦しいために、大学進学を諦めざるを得ないそうです。 7. 今回の事故は、国の安全管理に問題があったと言わざるを得ない。 8. 明日のテストの成績が悪いと、留年が決定するので、今日は徹夜してでも勉強せざるを得ない。 9. 他に代わりの先生がいないので、今日は私が教えざるを得ない。 10. 彼は性格はとても悪いが、仕事はすごく、お客様からの評価も高いので、彼の実力を認めざるを得ない。
~ても差し支えない
て形 +ても差し支えない
“can…” ; “it’s okay if…”
「意味」「【譲歩・妥協】〜てもかまわない」
-消極的に「~ても問題ない」と言うときの表現
-「本来はダメ、または普通はしないが、何か理由があって~てもいい」ということを表す
-「てもいい、てもかまわない」とだいたい同じ意味だが、「さしつかえない」の方が硬く、丁寧で、遠慮した質問になる
・「この美術館で写真を撮って ⭕もさしつかえないですか ⭕もいいですか。」
-人に対して言う場合は、「~ない」ではなく、「~ありません」が自然
-硬い言い方ですので、日常会話で使うと不自然になる
「例文」 1. レポートは明日でも差し支えありませんよ。 2. スマホは、使えさえすれば古くても差し支えない。 3. パーティーには出席しなくても差し支えありません。 4. 時間に間に合わなくても差し支えない。 5. さしつかえなければ、年齢を教えていただけませんか。 6. 大人しか入れないが、成人なら学生でもさしつかえない。 7. すみません。こちらについても差し支え無ければ伺いたいのですが、... 8. 大勝利といっても差し支えなさそう。 9. A:「検査の前の晩は、何も飲めないんですか。」 B:「いえ、水やお茶なら、飲んでも差し支えありません。」 10. この内容なら、そのまま放送しても差し支えない。