N2文法 ① Flashcards
(33 cards)
~といえば・~というと
取り上げる言葉 +といえば・というと
「意味」「(連想することについて話す)〜について話すと」 -「ある話や思い出したことを話題にするときの表現」 -話題に出てきた〇〇という言葉を取り上げ、それに関連のある別の話に導く -相手の言葉や自分の話、思い出したことなど、取り上げた言葉につく -主題や話題を表す助詞の「〜は」に似ています
「例文」
1. 春といえば桜だ。 / 春というと桜だ。
2. 2020年といえば東京オリンピックですね。 / 2020年というと東京オリンピックですね。
3. 和食といえばお寿司ね / 和食というとお寿司ね。
4. 「母の日」といえば、カーネーションがすぐに浮かぶけど、ほかの花でもいいんですよ。
5. A:もう2月だね…時間が経つのは早いね
B:2月といえばもうすぐバレンタインだね! / 2月というともうすぐバレンタインだね!
6. A:昨日から頭が痛くて・・・。
B:頭が痛いといえば、最近インフルエンザが流行り始めたんだって。
~にも関わらず
普通形(Na/Nである)+にもかかわらず
“despite/in spite of…”
「意味」「~のに」(硬い表現)
-予想と違ったことに対する、話し手の【驚き・不満・非難】などの気持ちを表す/前の事実に影響されないことに対する驚きや意外感を表す
・前件の事態から予想されることとは違う結果になる
・話者の驚き・意外・不満・非難などの気持ちを表す
「例文」
- 本日は雨天にもかかわらず、大勢の方にお集りいただき、誠にありがとうございます。
- 当日は激しい雨だった。それにもかかわらずレースは行われた。
- ここは禁煙エリアだ。にも関わらず、タバコが落ちている。
- 彼は1か月前に日本へ来たにも関わらず日本語がぺらぺらだ。
- 昨日修理したにも関わらずまた調子が悪くなった。
- あそこのレストランはおいしいにも関わらず全然人気がない。
~げ
いA/なA +げ
“looks/seeming…” ; “sounds like…”
「意味」「〜そうな様子」・「~のような様子」 -外からみた様子を表す・人の気持ちを表す言葉につく -目上の人の様子をいう時にはあまり使わない -推量や様態を表す「〜そう」とチェンジすることができる ・うれしげだ→うれしそうだ ・うれしげな様子→うれしそうな顔
「例文」
- 彼の表情は少し、悲しげだった。
- 彼女は寂しげに、一人で公園のベンチで座っていた。
- 彼は得意げな顔で、みんなにテストの結果を見せた。
- 怪しげな人が家の回りをウロウロしている。
- 彼は何か言いたげな様子だったが、何も言わずに部屋を出て行った。
- 恥ずかしげもなく街中でキスをするのは私にはできない。
- 監督は優勝した選手たちを見て、満足げな顔をした。
- 不安げな声で返事した。
- 新入社員は自信なさげに部長に進言した。
- なぜか犬は切なげな顔で用を足す。
~からすると・~からすれば
N +からすると/からすれば
“from~viewpoint…”
「意味」 ①「立場」=「〜の立場で考えると」・「Xから考えるとYだ」 ②「推量の根拠」=「~の観点・基準から考える」 -前件をもとに考え出した話者の結論を後件で述べる -判断をするときに使う
「例文」 1. 皆はキムさんの日本語は上手だと言うが、日本語の先生からするとまだまだだ。 2. 雨は人からすると嫌な天気だが、花や木からすると嬉しい天気だ。 3. ネイティブの日本人からすると、トムさんの日本語はまだまだです。 4. ラーメンを食べるときにに音を出す習慣は外国人からすると、考えられないことだそうです。 5. お金の持ちのトムさんを羨む人が多いですが、私からすると最低限生活できるお金があれば幸せなので、何とも思いません。 6. 彼の日本語の発音/顔からすると、彼は中国人だろう。 7. A:「この葉書、だれからかな?」 B:「この丸い字からすると、山田さんじゃないかなあ。」 8. A:「試験の合格発表、昨日でしょ。林さん、どうだったんだろう?」 B:「あの様子からすると、だめだったんじゃない?」 9. あの服装からすると、彼はおそらくデザイナーでしょう。 10. フィリピンでトイレットペーパーが流せないなんて、日本人からすると信じられないことかもしれない。
~もしない(で)
Vます +もしない(で)
ⅢグループV +もしない(で)
“without even doing…”
「意味」「全く~ない」
-話し手の不満な気持ちが込められることが多い
「例文」 1. 「僕が悪かった」と誤っているのに、彼はこっちを見もしない。ますます腹が立って来た。 2. 調べもしないで、「先生、わからない」はダメです。まずは自分で調べましょう。 3. 彼はスマホばかり触って、私の話を聞きもしない。 4. 食べもしないで、美味しかどうかなんてわからない。 5. できるかどうか、努力もしないで、最初から諦めるんですか。 6. A:失敗したなあ。このシャツ、ちょっと派手すぎだ。 B:よく見もしないで買うからよ。
~どころではない
N(辞書形)+どころではない
Vている +どころではない
“not the time/occasion for…” ; “can’t… (based on circumstances)” ; “no way…”
「意味」「〜できる状況ではない」・「〜している場合ではない 」・「とても~できる状態ではない」・「~する余裕がない」
-多くの場合、「何か理由があって〜できる状況や場合ではない」という意味で使用される・「~する余裕がない」
-この文型においての「どころ」は時間の方(場所ではない)
-余裕がない事情【時間がない、お金がない、うるさい、病気】で、期待していることが全くできないと強く否定する
❗「Aは考えられない/とんでもない/全然~ない」(Aを強く否定する)
「例文」 1. こんなに給料が少ないと、結婚どころじゃないよ… →「こんなに給料が少ないと、結婚なんてできる状況ではないよ…」 2. お母さんが入院したので、クリスマスどころではなかった。 →「お母さんが入院したので、クリスマスを楽しんでいる場合ではなかった」 3. 居酒屋は週末忙しいので、休憩するどころではない。 4. 眠いし脚が筋肉痛だし仕事どころではない。 5. 彼女はケーキ屋で働いているから、毎年クリスマスは彼氏とデートどころではない。 6. A:今晩飲みに行かない? B:ごめん。急な仕事でそれどころじゃないんだ。
~はさておき
N +はさておき
“setting aside…”
「意味」「〜のことは今は置いておいて」
-他にもっと大切なことがあるので、~はとりあえず話題から外す
-「Nはいったん忘れて。Nは考えないで。Nはとりあえず置いておいて。Nはともかく。」
-「疑問詞+か」にもつく
-「ところで」のように話題を変えるような働きがある・話題を変え、本題に入るときなどに使う
→「冗談はさておき」:相手が冗談を言った際に、その冗談に対して何も言うことがなく、話題を変えたい時に使う
「例文」 1. 冗談はさておき、いい方向に働いてよかった。 2. 実年齢はさておき、見た目だけなら20代と言われても疑わない。 3. お金に自由かどうかはさておき、彼はとにかく幸せな生活を送っている。 4. A:恋人とデートしないの? B:明日は試験なんだ、恋人はさておき、今は勉強するよ。 5. A:学校の宿題終わった? B:まだ。宿題はさておき、今は休みを楽しもう! 6. A:旅行の日は決まったけど、どこ行く? B:どこへ行くかはさておき、アルバイトの休みを取らなきゃ。 7. 誰がミスしたのかはさておき、今度ミスが起きないようにはどうしたら良いかを考えることが大事だ。 8. 誰が発表するかはさておき、先にプレゼンの内容について話し合いましょう。 9. 難しい話かはさておき、みんなで楽しくやりましょう。 10. 何はさておき、君に今の気持ちを伝えたい。
~はもとより
N(辞書形)+はもとより
“~of course, let alone/also…”
「意味」「〜だけでなく〜も」・「〜はもちろん〜も」(「~はもちろん」より硬い)
-「Aは当然〜で、Bも同じように〜だ」と言いたい時に使う
-「~」である事はYよりもXの方が強い
・新宿は、(🔺平日はもちろん、土日)・(⭕️土日はもちろん、平日)も人が多い。
「例文」
- たばこは吸っている人はもとより、近くにいる人の体にも悪い。
- 学校の中はもとより、学校の近くも禁煙です。
- 田中先生には勉強はもちろん、恋人やアルバイトの相談もできる。
- 新しい包丁は切れ味はもとより、お手入れも簡単にできると好評だ。
- 留学することには、母はもとより父も賛成だ。
- うちのおばあちゃんはスマホはもとよりパソコンも使ったことがない。
~を抜きに(する/して)
N(辞書形) +を抜きに(する/して)
“leaving out…” ; “cutting out…”
「意味」「Aがないと、Bの実現が困難」
1. 今後の日本経済を考えるとき、消費税の問題を抜きにすることはできない。
2. A:「カルロスが試合に出れないのは大きいですね。」
B:「ええ。このチームは彼を抜きにしては、戦えませんから。」
~抜く
Vます形 +抜く
“to do s/t to the end…”
「意味」「すごく〜する」・「最後までしっかり〜する」 -Xは大変な事を述べるので、簡単な事には用いない →「大変なことを最後まで一生懸命やった」「苦しかったが、最後までがんばった」と言いたい時に使う -「すごく〜する」はほとんどの場合、決まった単語に使用される ・考え抜く ・困り抜く ・悩み抜く ・悲しみ抜く ・知り抜く など
「例文」 1. 考え抜いた結果、日本へ留学することに決めた。 →「すごく考えて、日本へ留学することに決めた」 2. マラソン42.195キロを走り抜いた。 「→マラソン42.195キロを最後までしっかり走った」 3. 彼は約束を守り抜いた。 →「彼は約束を最後までしっかり守った」 4. 彼は10年間雨の日も風の日もジョギングをやりぬいた。 5. 最後まで全力でやり抜くだけです。 6. サイクルの早い芸能界で生き抜くには積極性がないとだめだ。
~抜きで
N +ぬきで・ぬきに・ぬきの
“leaving out (s/t normally there)…”
「意味」「Xがない状態では後件だ」 -「(普通はあるもの)/(普通は含まれるもの)/(本来あるべきもの)、当然あるべきものがない状態で」 -普通はあるものや含まれるものがないときに使う -そのように使う事が多いというだけで、そうとは限らない ・彼は食事抜きで勉強している(当然あるべきもの) ・先生はお世辞抜きできれいです(お世辞は当然言うべきものではない)
「例文」 1. 今日は時間がなかったので、朝食ぬきで学校へ来た。 2. <仕事で訪れた場所について> 「すごくいいところで、次はぜひ、仕事抜きで来たいと思った。」 3. A:「何とか、私たちの活動にご協力いただけませんか。 B:「わかりました。困っている人たちを助けるためですからね。お金のことは抜きで、できる限りの協力します。 4. 今日は部長ぬきで飲みに行こう。 5. 韓国人はキムチぬきでご飯を食べない。 6. ワサビぬきで寿司を食べる。 7. 今日は感情論抜きで話そう。 8. お世辞抜きで素晴らしかったよ。 9. 挨拶はぬきにして、食事にしましょう。 10. 方向性はあなたが辞任してから、あなた抜きでみんなで決めるんですよ。
~っこない
Vます形 +っこない
“no chance of…” ; “definitely not possible…”
「意味」「絶対~ない」・「絶対にできない」 -可能性を強く否定する -可能表現を使うことが多い・話者の判断を表す -「~なんか/なんて」「こんな/そんな/あんな(に)」と一緒に使うことが多い -友達や家族との間で使われる話し言葉です -「Vます」が一文字のものは❌ ❌寝る→寝っこない ❌いる→いっこない ❌見る→見っこない ❌要る →要っこない
「例文」 1. 家賃30万円なんて払えっこない。 2. もう新宿駅には100回以上行ったんだから、迷いっこないよ。 3. 家族がいるのにアメリカへ出張なんかできっこない。 4. A:「日本は最初の試合、ブラジルとだって。」 B:「ブラジルと!?前回の優勝国でしょ。勝てっこない。 5. 田中さんは真面目だから、うそを言いっこない。 6. うちのチームが優勝なんてできっこないよ。 →「うちのチームが優勝なんて絶対できないよ」
~というもの
N(辞書形)+というもの
「意味」 ①「本当にXだ・それが本当の/当然のXだ。」 -話者の強い主観を表すので、 ・❌「1足す1は2というものだ」という文は非文となる。 ・⭕️正しくは「1足す1は2だ」である。 -ある話題を取り上げ、その普遍的な性質を述べる表現・「〜というものは」は一般的考え方を表す文型ですので、後ろには「〜ものだ」がよくきます
②「強調」 -「Nというもの」は「N」を強調して言いたい時に使われる・「N」に使用する名詞はほとんど決まっていて、その名詞を強調的に言いたい時に使う 1. うちの子は努力というものをしない。 2. 私は幸せというものを感じたことがない。 3. あの子は母親の愛というものを知らない。
「例文」 1. 家で家事をするのが女性というものだという考え方が昔はあった。 2. 部下が失敗をしたら、責任を負うのが上司の責任というものだ。 3. 学校に大金を払って学校で寝るのはお金の無駄というものだ。 4. 勝者がいるから敗者がいる。それが勝負というものだ。 5. 思い通りに行かないのが、人生というものです。 6. A:お母さん、学費や家賃払ってくれてありがとう。 B:子どものために何かするのが親というものだから、気にしないでいいのよ。 7. デート中はお金を払うのが男ってものでしょ? 8. 初日に遅刻するなんてただのバカというものだ。 9. アートとは自己表現であるというものです。 10. 友達が困っている時に助けるのは当然というものだ。
~というものでは(/も)ない
普通形(Na/N だ )+ というものでは(/も)ない
“no guarantee that…” ; “not necessarily…”
「意味」「〜とは言えない」
-部分否定の「〜わけではない」と同じ意味で使われる
-Xを一部否定したり、「Xだけではだめだ」という時に用いる
・勉強はすればいいというものではない。(ただ勉強するだけではダメ。ちゃんと読解なら読解の解法、聴解なら聴解のがわかっていないとダメ)
「例文」
- スポーツはただ練習すればできるようになるというものではない。
- 外国語はただ文法を覚えれば話せるというものではない。
- お金があれば、幸せだというものでもない。
- 辞めれば済むってものじゃないよ。きちんと責任をとってほしい。
- 数が増えすぎると大変なので増えればいいというものではない。
- だからと言ってテキトーに乗り越えればいいというものではない。
~かいがあって
V(た形・辞書形) +かいあって
N(辞書形)+のかいあって
“worth one’s efforts (to do s/t)…” ; “worth…”
「意味」 ①「〜した効果/成果があって ・ 〜のおかげで」 ②「〜の価値があって」 -大変だった、辛かったが〜したことで効果や成果が得られて、いい結果になったと言いたい時に使う。 -Xのおかげで、といいたい時に使われる -「がいがある」は「おかげで」や「てくれる」のように、話者の感謝を表すこともできる →話す時は「〜かいがあって」の「が」が脱落することが多い →否定の形は「〜かいがなく」でもいいが「〜かいもなく」を使うことが多い
「例文」 1. 並んだかいあって、おいしいラーメンが食べられた。 →「並んだ効果があって、おいしいラーメンが食べられた」 2. 努力したかいあって、N1に合格した。 →「努力した成果があって、N1に合格した 」 3. 毎日トレーニングしたかいあって、優勝することができた。 →「毎日トレーニングした効果があって、優勝することができた」 4. 早起きのかいあって、きれいな朝顔が見られた。 5. いい薬を飲ませたかいがあって、熱下がってきたみたい。 6. いつもご飯をおいしいって言いながら食べてくれるので、とても作りがいがある。
- 努力のかいもなく、N1の試験に合格できなかった。
- 遠くから時間とお金をかけて来たかいもなく、店は閉まっていて名物料理が食べられなかった。
- 父は手術のかいもなく、亡くなってしまった。
- 夜11時まで残業したかいもなく、納期を守れず謝ることになった。
~がいがある
Vます形 +がいがある
“worth one’s efforts (to do s/t)…” ; “worth…”
(~かいがある)
「意味」「〜する価値がある」・「〜する効果がある」 -大変だった、辛かったが〜したことで効果や成果が得られて、いい結果になったと言いたい時に使う。 -Xのおかげで、といいたい時に使われる -「〜がい」は動詞の【ます形】につく接尾語で、使われる動詞はほとんど決まっています ・やりがい ・生きがい ・教えがい ・育てがい ・作りがい ・働きがい
「例文」 1. こんなに喜んでくれるなんて、あげがいがあるな。 →「こんなに喜んでくれるなんて、あげた価値があるな」 2. この仕事はやりがいがある。 →「この仕事はやる価値がある」 3. 働きがいのある会社で働きたい。 →「働く価値のある会社で働きたい」 4. 読みがいのある本。 →「読む価値のある本」 5. 何か生きがいを見つけたい。 →「何か生きるための価値を見つけたい(生きるための喜びのこと)」
~やら~やら
V辞書形 +やら
N +やら
い形 い +やら
「意味」「〜や〜など、他にもいろいろ」・「〜とか〜など、いろいろ」・「~たり~たり」
-色々あるがその中の代表例を1つ2つあげる時に使う
-はっきり限定できないことや、いろいろあって大変だ、複雑だ、面倒だと思うことに使われることが多い
-いろいろあって大変だ、不満があるということに使われることが多い(話者の不満や不快な気持ちが出る)
・日本語学校には中国人 ❌やら ⭕️や ⭕️とか 韓国人などがいる。
-働きかけは ❌
❌ごみやらガムやらは捨てないでください
「例文」 1. コンビニでジュースやらおにぎりやらを買った。 →「コンビニでジュースとかおにぎりの他に、チョコとかプリンとかいろいろ買った」 2. 最近は勉強やらバイトやらで忙しい。 →「勉強とかバイト以外に、試験とかレポートとかいろいろなことに忙しい」 3. 子どもの結婚式はうれしいやら悲しいやらで複雑な気持ちだった。 4. 彼は飲むと泣くやら笑うやらで忙しい。 5. 交通事故は悲鳴やらサイレンやら野次馬やらで大騒ぎだった。 6. 寝坊するやら忘れ物をするやらでひどい1日だった。 7. 昨日は雨が降るやら強い風が吹くやらで、どこへも行かなかった。 8. <監督へのインタビュー> アナウンサー:「チームの調子はどうですか。」 監督:「怪我やらインフルエンザやらで、試験に出れない選手が多くて困っています。」 9. 今日は財布を落とすやら、部長に怒られるやらで、大変な日だった。 10. A:「午後、打ち合わせできる?」 B:「今日は会議やら新人研修会やらがあって無理。明日なら大丈夫だけど。」
~か~ないのうち
V(辞書形/た形)+か +V(ない形)かのうちに
“right after…” ; “as soon as…”
「意味」「〜するとすぐに〜」・「〜したらすぐに〜」・「Aの直後にBが起こること」
-「Aを始めてから、あまり時間が経過しない時にB」「Aしたのと、ほとんど同時にB」ということを強調したい時に使われる
-すでに発生したことに使いますので、後ろには必ず「た形」がくる。
-実際に起きたことに使うので、後件に意志や依頼、否定文はできない → 可能な場合はXが自動詞的な言葉である事が多い(と思う)
・「学校を卒業する/した ❌か~ないかの内に 彼と結婚するつもりです。」
・「A社に着く/いた ❌か~ないかの内に こちらに電話してください。」
・「玉子が固まる/った ⭕️か~ないかの内に、取り出してください。」
「例文」
- 布団に入るか入らないかのうちに寝てしまった。
- お店が開店するか開店しないかのうちに、ケーキは全部売れてしまった。
- 雲が出てくるか出てこないかのうちに、雨が降り出した。
- タクシーが目的地に着くか着かないかのうちに、降りる準備を始めた。
- 恥ずかしかったので、歌うか歌わないかのうちにやめてしまった。
- うちの猫は闘病の末、1歳を過ぎるかすぎないかのうちに逝ってしまった。
- 映画が終わったか終わらないかのうちに、映画館を出た。
- 息子は部屋の掃除が終わったか終わらないかのうちに、遊びに出かけてしまった。
〜ないではいられない・〜ずに(は)いられない
V(ない形)+ないではいられない
V(ない形)+ずにはいられない
“really want to…” ; “can’t help but…”
「意味」「我慢できず、自然に〜になってしまう」・「我慢できなくて、〜してしまう」・「どうしても〜しないでいることはできない」
-「〜したい」という気持ちを自分の力(意志の力)では抑えることができなくて、自然に〜してしまうと言いたい時に使う
-感情を表す動詞につく・ほとんどの場合、主語には「人」がくる
「例文」 1. 彼女は甘党で、スイーツを見ると食べずにはいられない。 【主語】彼女 2. 彼の話はおもしろくて、笑わないではいられなかったよ。 【主語】私 3. うちの犬は、人が来ると吠えないではいられないようだ。 【主語】うちの犬 4. 一人暮らしの娘の事を考えると、心配せずにはいられない。 5. 蚊に刺されたところをかかずにはいられない。 6. 韓国料理は辛すぎて、水を飲まずにはいられない。 7. タイタニックの最後は泣かずにはいられない。
~以上(は)
普通形 +以上(は)
Na/N である +以上(は)
“due to the fact (natural that)…” ; “because…”
「意味」「〜だから、当然〜」・「〜だから、必ず〜」 -普遍的な規則や責任など、後件は「前件だから当然後件だ」という意味の文が来る -義務や責任、規則、常識といったものに使う事が多い -「〜以上」と一緒によく使う表現 ・〜以上〜なければいけない ・〜以上〜べきだ ・〜以上〜つもりだ ・〜以上〜はずだ ・〜以上〜に違いない など
「例文」 1. 約束した以上、ちゃんと守りなさいよ! →「約束したんだから、必ず守りなさいよ!」 2. N1を受ける以上、しっかり勉強するべきだ。 →「N1を受けるのだから、当然しっかり勉強するべきだ」 3. 留学する以上、ペラペラになれるようにしよう。 →「留学するのだから、必ずペラペラになれるようにしよう」 4. やると決めた以上、最後までがんばらなきゃ。 →「やると決めたのだから、当然最後までがんばらなきゃ」 5. 引き受けた以上は、ちゃんと責任を持ってやります。 6. 一度契約した以上、簡単には取り消すことができない。
~からには
普通形 +からには
Na/N である +からには
“due to the fact (natural that)…” ; “because…”
「意味」「〜だから、当然〜」・「〜だから、必ず〜」
-話者の「後件するべきだ」という意志を表す・後件は「前件だから当然後件だ」という責任や義務
-後ろには「〜たい・〜つもりだ(意志・希望)」「〜なければならない・〜べきだ(義務)」「〜なさい・〜てください(命令)」「〜に違いない(断定)」など、様々なものがくる
-後件の多くは決意、覚悟などの言葉が多く、話し手の個人的な感情や意気込みが強く感じられるので、相手や場面によっては不適切な使い方になる
・「チケットをお持ちでない ❌からには ⭕️ので/場合は、ご入場いただけません。」
・「どんなに経験がある人でも、人間である 🔺からには ⭕️から、間違いは必ずする。」
「例文」 1. N1を受けるからには合格したい。 【意志・希望】 →「N1を受けるんだから、必ず合格したい」 2. N1を受けるからには、しっかり勉強しなければいけませんよ!【義務】 →「N1を受けるんだから、当然しっかり勉強しなければいけませんよ!」 3. N1を受けるからには合格しなさい!【命令】 →「N1を受けるんだから、必ず合格しなさい 」 4. 安いからには品質が悪いに違いない。【断定】 →「安いんだから、絶対品質が悪いに違いない」 5. 大阪に行くからには、たこ焼きやお好み焼きを食べに行くつもりだ。【意志】 →「大阪に行くんだから、絶対にたこ焼きやお好み焼きを食べに行くつもりだ」 6. 生まれて来たからには自分らしく生きて悔いなく死のうと思います。 7. 入ったからには逃げずに続けるしかない。 8. こうと決心したからには、それをやり遂げないといけない。
~上(は)
V(辞書形 / タ形) + 上(は)
“due to the fact (natural that)…” ; “because…”
「意味」「〜だから、当然〜」・「〜だから、必ず〜」 -後件は「前件だから当然後件だ」という責任や義務 -何か困った状況・厳しい事態になり、それに対して適した行動をとるという意味をもつ -「だから当然」族で最も使用頻度が低く、会話では使われない -決意や覚悟を言う時に使われる・後件は「べきだ・に違いない」など話者の意志を表す言い方、相手への働きかけの言い方が来る
「例文」
- 校長が来年から教科書を変更すると決断した上は、私たち教師は指示に従いやるしかない。
- 留学すると決心した上は、必ず成果を出して見せる。
- 国を離れ日本に住む上は、十分な覚悟が必要である。
- プロジェクトリーダーに選ばれた上は、必ず成功させてみせる。
- 弱小会社であるA社と合併する上は、しっかりこちらの条件をのんでもらわなければ...
~折に
V(辞書形 / タ形)+折りに
Nの + 折りに
「意味」「〜ときに / 〜機会に」・「機会がある際に」 -マイナスのことにはあまり使われない -「折りに触れて」や「折りを見て」といった定型文句がある ・「折りに触れて」=「その機会があれば常に~」、という意味 (例)「大阪での展示会のオープンについては、SNSで折に触れて、みなさまに最新情報をお届けします。」
「例文」
- 次にお会いした折りに、また詳しくお話いたします。
- 中国へ旅行に行った折に、偶然昔の生徒に会った。
- 今後の方針については、次回の会議の折に詳しくご説明いたします。
- 家族の中で折に触れてカードの送り合いをしている。
- 祖母も大好きだったこの街には、折に触れてお墓まいりと散歩に来る。
- 平和のために、お国のために戦った彼らのことを、折に触れて思い出していただければ幸いです。
~からして
N +からして
“judging from…”
「意味」 ①「例」=「~がそうだから、それ以外ももちろん」 -マイナスの評価をすることが多い -あまり重要でないことをポイントとして取り上げる (例)「有名俳優は靴からしておしゃれだ。」←「靴」はあまり重要でない。 ②「推量の根拠」=「~から判断して」 -後件には判断、推測、評価などの表現がくる -Xというあるものの一部分を見て、あるもの全体(Y)であることを断定、または推論する -①とかなり似ているが、『後件が推量表現になれば②』と思って問題ない
「例文」 1. 中国語は発音からして難しい。 2. 有名俳優は靴からしておしゃれだ。 3. このホテルはトイレからして汚い。きっとサービスもよくないだろう。 4. 日本は道からしてきれいだ。 5. 日本はジュース一本からして高いから、レストランの料理が高いのは当然だ。 6. 私の会社は遅刻する人が多い。社長からして遅刻する。 7. 田中さんは目つきからして怖い。 8. このレストランは雰囲気からして、おいしそう。 9. 彼女の言い方からして、とても怒っていると思う。 10. このラーメンはにおいからしておいしそうだ。 11. 私の家の経済状況からして家を買うのは無理だろう。 12. A:「山田さん、結婚してかわったね。」 B:「うん、優しくなった。言葉づかいからして、前と全然違う。」