N2文法 ① Flashcards
~といえば・~というと
取り上げる言葉 +といえば・というと
「意味」「(連想することについて話す)〜について話すと」 -「ある話や思い出したことを話題にするときの表現」 -話題に出てきた〇〇という言葉を取り上げ、それに関連のある別の話に導く -相手の言葉や自分の話、思い出したことなど、取り上げた言葉につく -主題や話題を表す助詞の「〜は」に似ています
「例文」
1. 春といえば桜だ。 / 春というと桜だ。
2. 2020年といえば東京オリンピックですね。 / 2020年というと東京オリンピックですね。
3. 和食といえばお寿司ね / 和食というとお寿司ね。
4. 「母の日」といえば、カーネーションがすぐに浮かぶけど、ほかの花でもいいんですよ。
5. A:もう2月だね…時間が経つのは早いね
B:2月といえばもうすぐバレンタインだね! / 2月というともうすぐバレンタインだね!
6. A:昨日から頭が痛くて・・・。
B:頭が痛いといえば、最近インフルエンザが流行り始めたんだって。
~にも関わらず
普通形(Na/Nである)+にもかかわらず
“despite/in spite of…”
「意味」「~のに」(硬い表現)
-予想と違ったことに対する、話し手の【驚き・不満・非難】などの気持ちを表す/前の事実に影響されないことに対する驚きや意外感を表す
・前件の事態から予想されることとは違う結果になる
・話者の驚き・意外・不満・非難などの気持ちを表す
「例文」
- 本日は雨天にもかかわらず、大勢の方にお集りいただき、誠にありがとうございます。
- 当日は激しい雨だった。それにもかかわらずレースは行われた。
- ここは禁煙エリアだ。にも関わらず、タバコが落ちている。
- 彼は1か月前に日本へ来たにも関わらず日本語がぺらぺらだ。
- 昨日修理したにも関わらずまた調子が悪くなった。
- あそこのレストランはおいしいにも関わらず全然人気がない。
~げ
いA/なA +げ
“looks/seeming…” ; “sounds like…”
「意味」「〜そうな様子」・「~のような様子」 -外からみた様子を表す・人の気持ちを表す言葉につく -目上の人の様子をいう時にはあまり使わない -推量や様態を表す「〜そう」とチェンジすることができる ・うれしげだ→うれしそうだ ・うれしげな様子→うれしそうな顔
「例文」
- 彼の表情は少し、悲しげだった。
- 彼女は寂しげに、一人で公園のベンチで座っていた。
- 彼は得意げな顔で、みんなにテストの結果を見せた。
- 怪しげな人が家の回りをウロウロしている。
- 彼は何か言いたげな様子だったが、何も言わずに部屋を出て行った。
- 恥ずかしげもなく街中でキスをするのは私にはできない。
- 監督は優勝した選手たちを見て、満足げな顔をした。
- 不安げな声で返事した。
- 新入社員は自信なさげに部長に進言した。
- なぜか犬は切なげな顔で用を足す。
~からすると・~からすれば
N +からすると/からすれば
“from~viewpoint…”
「意味」 ①「立場」=「〜の立場で考えると」・「Xから考えるとYだ」 ②「推量の根拠」=「~の観点・基準から考える」 -前件をもとに考え出した話者の結論を後件で述べる -判断をするときに使う
「例文」 1. 皆はキムさんの日本語は上手だと言うが、日本語の先生からするとまだまだだ。 2. 雨は人からすると嫌な天気だが、花や木からすると嬉しい天気だ。 3. ネイティブの日本人からすると、トムさんの日本語はまだまだです。 4. ラーメンを食べるときにに音を出す習慣は外国人からすると、考えられないことだそうです。 5. お金の持ちのトムさんを羨む人が多いですが、私からすると最低限生活できるお金があれば幸せなので、何とも思いません。 6. 彼の日本語の発音/顔からすると、彼は中国人だろう。 7. A:「この葉書、だれからかな?」 B:「この丸い字からすると、山田さんじゃないかなあ。」 8. A:「試験の合格発表、昨日でしょ。林さん、どうだったんだろう?」 B:「あの様子からすると、だめだったんじゃない?」 9. あの服装からすると、彼はおそらくデザイナーでしょう。 10. フィリピンでトイレットペーパーが流せないなんて、日本人からすると信じられないことかもしれない。
~もしない(で)
Vます +もしない(で)
ⅢグループV +もしない(で)
“without even doing…”
「意味」「全く~ない」
-話し手の不満な気持ちが込められることが多い
「例文」 1. 「僕が悪かった」と誤っているのに、彼はこっちを見もしない。ますます腹が立って来た。 2. 調べもしないで、「先生、わからない」はダメです。まずは自分で調べましょう。 3. 彼はスマホばかり触って、私の話を聞きもしない。 4. 食べもしないで、美味しかどうかなんてわからない。 5. できるかどうか、努力もしないで、最初から諦めるんですか。 6. A:失敗したなあ。このシャツ、ちょっと派手すぎだ。 B:よく見もしないで買うからよ。
~どころではない
N(辞書形)+どころではない
Vている +どころではない
“not the time/occasion for…” ; “can’t… (based on circumstances)” ; “no way…”
「意味」「〜できる状況ではない」・「〜している場合ではない 」・「とても~できる状態ではない」・「~する余裕がない」
-多くの場合、「何か理由があって〜できる状況や場合ではない」という意味で使用される・「~する余裕がない」
-この文型においての「どころ」は時間の方(場所ではない)
-余裕がない事情【時間がない、お金がない、うるさい、病気】で、期待していることが全くできないと強く否定する
❗「Aは考えられない/とんでもない/全然~ない」(Aを強く否定する)
「例文」 1. こんなに給料が少ないと、結婚どころじゃないよ… →「こんなに給料が少ないと、結婚なんてできる状況ではないよ…」 2. お母さんが入院したので、クリスマスどころではなかった。 →「お母さんが入院したので、クリスマスを楽しんでいる場合ではなかった」 3. 居酒屋は週末忙しいので、休憩するどころではない。 4. 眠いし脚が筋肉痛だし仕事どころではない。 5. 彼女はケーキ屋で働いているから、毎年クリスマスは彼氏とデートどころではない。 6. A:今晩飲みに行かない? B:ごめん。急な仕事でそれどころじゃないんだ。
~はさておき
N +はさておき
“setting aside…”
「意味」「〜のことは今は置いておいて」
-他にもっと大切なことがあるので、~はとりあえず話題から外す
-「Nはいったん忘れて。Nは考えないで。Nはとりあえず置いておいて。Nはともかく。」
-「疑問詞+か」にもつく
-「ところで」のように話題を変えるような働きがある・話題を変え、本題に入るときなどに使う
→「冗談はさておき」:相手が冗談を言った際に、その冗談に対して何も言うことがなく、話題を変えたい時に使う
「例文」 1. 冗談はさておき、いい方向に働いてよかった。 2. 実年齢はさておき、見た目だけなら20代と言われても疑わない。 3. お金に自由かどうかはさておき、彼はとにかく幸せな生活を送っている。 4. A:恋人とデートしないの? B:明日は試験なんだ、恋人はさておき、今は勉強するよ。 5. A:学校の宿題終わった? B:まだ。宿題はさておき、今は休みを楽しもう! 6. A:旅行の日は決まったけど、どこ行く? B:どこへ行くかはさておき、アルバイトの休みを取らなきゃ。 7. 誰がミスしたのかはさておき、今度ミスが起きないようにはどうしたら良いかを考えることが大事だ。 8. 誰が発表するかはさておき、先にプレゼンの内容について話し合いましょう。 9. 難しい話かはさておき、みんなで楽しくやりましょう。 10. 何はさておき、君に今の気持ちを伝えたい。
~はもとより
N(辞書形)+はもとより
“~of course, let alone/also…”
「意味」「〜だけでなく〜も」・「〜はもちろん〜も」(「~はもちろん」より硬い)
-「Aは当然〜で、Bも同じように〜だ」と言いたい時に使う
-「~」である事はYよりもXの方が強い
・新宿は、(🔺平日はもちろん、土日)・(⭕️土日はもちろん、平日)も人が多い。
「例文」
- たばこは吸っている人はもとより、近くにいる人の体にも悪い。
- 学校の中はもとより、学校の近くも禁煙です。
- 田中先生には勉強はもちろん、恋人やアルバイトの相談もできる。
- 新しい包丁は切れ味はもとより、お手入れも簡単にできると好評だ。
- 留学することには、母はもとより父も賛成だ。
- うちのおばあちゃんはスマホはもとよりパソコンも使ったことがない。
~を抜きに(する/して)
N(辞書形) +を抜きに(する/して)
“leaving out…” ; “cutting out…”
「意味」「Aがないと、Bの実現が困難」
1. 今後の日本経済を考えるとき、消費税の問題を抜きにすることはできない。
2. A:「カルロスが試合に出れないのは大きいですね。」
B:「ええ。このチームは彼を抜きにしては、戦えませんから。」
~抜く
Vます形 +抜く
“to do s/t to the end…”
「意味」「すごく〜する」・「最後までしっかり〜する」 -Xは大変な事を述べるので、簡単な事には用いない →「大変なことを最後まで一生懸命やった」「苦しかったが、最後までがんばった」と言いたい時に使う -「すごく〜する」はほとんどの場合、決まった単語に使用される ・考え抜く ・困り抜く ・悩み抜く ・悲しみ抜く ・知り抜く など
「例文」 1. 考え抜いた結果、日本へ留学することに決めた。 →「すごく考えて、日本へ留学することに決めた」 2. マラソン42.195キロを走り抜いた。 「→マラソン42.195キロを最後までしっかり走った」 3. 彼は約束を守り抜いた。 →「彼は約束を最後までしっかり守った」 4. 彼は10年間雨の日も風の日もジョギングをやりぬいた。 5. 最後まで全力でやり抜くだけです。 6. サイクルの早い芸能界で生き抜くには積極性がないとだめだ。
~抜きで
N +ぬきで・ぬきに・ぬきの
“leaving out (s/t normally there)…”
「意味」「Xがない状態では後件だ」 -「(普通はあるもの)/(普通は含まれるもの)/(本来あるべきもの)、当然あるべきものがない状態で」 -普通はあるものや含まれるものがないときに使う -そのように使う事が多いというだけで、そうとは限らない ・彼は食事抜きで勉強している(当然あるべきもの) ・先生はお世辞抜きできれいです(お世辞は当然言うべきものではない)
「例文」 1. 今日は時間がなかったので、朝食ぬきで学校へ来た。 2. <仕事で訪れた場所について> 「すごくいいところで、次はぜひ、仕事抜きで来たいと思った。」 3. A:「何とか、私たちの活動にご協力いただけませんか。 B:「わかりました。困っている人たちを助けるためですからね。お金のことは抜きで、できる限りの協力します。 4. 今日は部長ぬきで飲みに行こう。 5. 韓国人はキムチぬきでご飯を食べない。 6. ワサビぬきで寿司を食べる。 7. 今日は感情論抜きで話そう。 8. お世辞抜きで素晴らしかったよ。 9. 挨拶はぬきにして、食事にしましょう。 10. 方向性はあなたが辞任してから、あなた抜きでみんなで決めるんですよ。
~っこない
Vます形 +っこない
“no chance of…” ; “definitely not possible…”
「意味」「絶対~ない」・「絶対にできない」 -可能性を強く否定する -可能表現を使うことが多い・話者の判断を表す -「~なんか/なんて」「こんな/そんな/あんな(に)」と一緒に使うことが多い -友達や家族との間で使われる話し言葉です -「Vます」が一文字のものは❌ ❌寝る→寝っこない ❌いる→いっこない ❌見る→見っこない ❌要る →要っこない
「例文」 1. 家賃30万円なんて払えっこない。 2. もう新宿駅には100回以上行ったんだから、迷いっこないよ。 3. 家族がいるのにアメリカへ出張なんかできっこない。 4. A:「日本は最初の試合、ブラジルとだって。」 B:「ブラジルと!?前回の優勝国でしょ。勝てっこない。 5. 田中さんは真面目だから、うそを言いっこない。 6. うちのチームが優勝なんてできっこないよ。 →「うちのチームが優勝なんて絶対できないよ」
~というもの
N(辞書形)+というもの
「意味」 ①「本当にXだ・それが本当の/当然のXだ。」 -話者の強い主観を表すので、 ・❌「1足す1は2というものだ」という文は非文となる。 ・⭕️正しくは「1足す1は2だ」である。 -ある話題を取り上げ、その普遍的な性質を述べる表現・「〜というものは」は一般的考え方を表す文型ですので、後ろには「〜ものだ」がよくきます
②「強調」 -「Nというもの」は「N」を強調して言いたい時に使われる・「N」に使用する名詞はほとんど決まっていて、その名詞を強調的に言いたい時に使う 1. うちの子は努力というものをしない。 2. 私は幸せというものを感じたことがない。 3. あの子は母親の愛というものを知らない。
「例文」 1. 家で家事をするのが女性というものだという考え方が昔はあった。 2. 部下が失敗をしたら、責任を負うのが上司の責任というものだ。 3. 学校に大金を払って学校で寝るのはお金の無駄というものだ。 4. 勝者がいるから敗者がいる。それが勝負というものだ。 5. 思い通りに行かないのが、人生というものです。 6. A:お母さん、学費や家賃払ってくれてありがとう。 B:子どものために何かするのが親というものだから、気にしないでいいのよ。 7. デート中はお金を払うのが男ってものでしょ? 8. 初日に遅刻するなんてただのバカというものだ。 9. アートとは自己表現であるというものです。 10. 友達が困っている時に助けるのは当然というものだ。
~というものでは(/も)ない
普通形(Na/N だ )+ というものでは(/も)ない
“no guarantee that…” ; “not necessarily…”
「意味」「〜とは言えない」
-部分否定の「〜わけではない」と同じ意味で使われる
-Xを一部否定したり、「Xだけではだめだ」という時に用いる
・勉強はすればいいというものではない。(ただ勉強するだけではダメ。ちゃんと読解なら読解の解法、聴解なら聴解のがわかっていないとダメ)
「例文」
- スポーツはただ練習すればできるようになるというものではない。
- 外国語はただ文法を覚えれば話せるというものではない。
- お金があれば、幸せだというものでもない。
- 辞めれば済むってものじゃないよ。きちんと責任をとってほしい。
- 数が増えすぎると大変なので増えればいいというものではない。
- だからと言ってテキトーに乗り越えればいいというものではない。
~かいがあって
V(た形・辞書形) +かいあって
N(辞書形)+のかいあって
“worth one’s efforts (to do s/t)…” ; “worth…”
「意味」 ①「〜した効果/成果があって ・ 〜のおかげで」 ②「〜の価値があって」 -大変だった、辛かったが〜したことで効果や成果が得られて、いい結果になったと言いたい時に使う。 -Xのおかげで、といいたい時に使われる -「がいがある」は「おかげで」や「てくれる」のように、話者の感謝を表すこともできる →話す時は「〜かいがあって」の「が」が脱落することが多い →否定の形は「〜かいがなく」でもいいが「〜かいもなく」を使うことが多い
「例文」 1. 並んだかいあって、おいしいラーメンが食べられた。 →「並んだ効果があって、おいしいラーメンが食べられた」 2. 努力したかいあって、N1に合格した。 →「努力した成果があって、N1に合格した 」 3. 毎日トレーニングしたかいあって、優勝することができた。 →「毎日トレーニングした効果があって、優勝することができた」 4. 早起きのかいあって、きれいな朝顔が見られた。 5. いい薬を飲ませたかいがあって、熱下がってきたみたい。 6. いつもご飯をおいしいって言いながら食べてくれるので、とても作りがいがある。
- 努力のかいもなく、N1の試験に合格できなかった。
- 遠くから時間とお金をかけて来たかいもなく、店は閉まっていて名物料理が食べられなかった。
- 父は手術のかいもなく、亡くなってしまった。
- 夜11時まで残業したかいもなく、納期を守れず謝ることになった。