D5 ガバナンス、リスク・マネジメントおよびコントロール Flashcards
35%
以下の目的のうち、リスク・マネジメント戦略の最終的な目的を選べ。
a. コストを最低限に抑える。
b. 市場シェアを最大限に伸ばす。
c. 損失を最低限に抑える。
d. 株主価値を最大限に伸ばす。
【解答と解説】
正解:d
これは包括的アプローチであり、会社全体におけるリスク・マネジメント戦略に関係する。
リスク・マネジメント戦略や技術の究極的な目的は、株主価値を最大化することである。
この広義の目的の下で、利益、市場シェア、組織の全体的な業績を最大化させ、付随的に、費用と損失を最小化することをも達成する。
ab.c. コストを最低限に抑えること、市場シェアを最大限に伸ばすこと、損失を最低限に抑えることは、リスク・マネジメント戦略の目的の中では、付随的なものである。
内部監査人は、一部の出荷品の請求が行われていないことに気ずいた。組織における、このような請求漏れを防ぐために、有効な手段を選べ。
a. 売上が仕訳記入される際、出荷を管理するすべての文書(梱包明細、船積指図書など)に、連番を記入し、独立した確認手続を取る。
b. 注文が行われた際、顧客の妥当性検査を行う。
C. 与信担当マネージャーまたはその他の承認者による与信承認がある場合のみ、製品の出荷を行う。
d. 製品ラインごとに、粗利益率のテストを定期的に行い、計画との重大な差異がある場合、説明を求める。
【解答と解説】
正解:a
連番を付すことは、取引に対する標準的なコントロールであり、連番に対する確認
手続は、独立した者が行うべきである。
その主な目的は、取引の記録漏れと、未承認取引を発見することである。
妥当性検査は、データの妥当性を検査することはできるが、「取引の
未承認取引を防止することはできない。
与信承認では、請求は確認できない。
粗利益率のテスト(検証)は、分析的手続であり、予防的統制ではない。
全社的リスク・マネジメント (ERM)について、正しい記述を選べ。
a. 組織の目的の達成を保証する。
b. 内部監査人による、リスクの把握およびコントロール活動の確立を要求する。
c. 組織の目的にマイナスの影響を及ぼす事象の識別が含まれる。
d. 組織に対するリスクへの最善の対応の選定を含む。
【解答と解説】
正解:c
ERM (Enterprise Risk Management)とは、組織目的の達成に影響を与え得る脅
威の特定・評価・報告について、組織全体にわたって構築されている、一貫して連続
したブロセスである。
、組織の目的の達成を保証することはできない。ERMは、組織目的
成を保証するものではないが、目的達成を妨げる要素を特定し、取り除く目的で
実施するものである。
コントロール活動の確立に内部監査人が関わると、内部監査人の独立性が毀損
される。
ERMは、組織のリスクに対する最善の対応の選定とは関係なく、リスクのレベ
ルを、自らのリスク選好(許容可能なリスク水準)の範囲内に納めるよう、最高
経営者が取る対応策である。
DV
小さな会社の2名の事務員のうち1名が、4,300ドルの売上送り状を作成したが、
係が総勘定元帳に誤って記載し、さらに、売掛金補助元帳に3,400ドル
た。その後、顧客から、月次計算書の金額である3,400ドルが送金
門の従業員は3名であると仮定して、この種のエラーを防ぐために、「最も考
的なコントロールを選べ。
売上送状の価格、割引、延長、合計金額の計算、勘定、請求書連番をチェッ
クする、独立した第2の事務員を配置する。
b.
月次計算書を帳簿係に作成させるようにし、郵送前に、事務員に交互に検証
させるようにする。
転記作業をコントロールするために、合計金額を利用する。
帳簿係に、売掛金補助元帳と総勘定元帳の定期的な照合を行わせる。
つ
巴
【解答と解説】
正解:c
引を転記する際に、合計金額のチェックを行うべきである。そして、低
に転記された項目の合計金額と比較しなければならない。
転記の誤りは、このプロセス(手続)の後に発生したエラー(手続上のミス)
であるため、効果はない。
b. このプロセスでは、最初の転記間違いを防ぐことはできず、検証は、誤って転
記された記録に基づいているため、効果はない。
d. これらのコントロールでは、最初の転記間違いを発見できない。
1
ClA Part I
g0
DV
5
給与処理を行う者が、実在しない社員を給与支払名簿に付加してしまうリスクを
減らす方法を選べ。
a.
給与支払名簿にスタッフを追加する際、スタッフの管理者による承認を要件
とする。
b.
給与処理を行う同じ従業員が、毎月の給与支払いの銀行残高調整を行うよう
にする。
C.
ーオフィスに行き、給与支払名簿に記載されている従業員のチ
定期的に行う。
d. タイムカードと給与支払対象時間数の照合をさせる。
【解答と解説】
正解:c
の配付を監視することにより、実在しない社員への給与の支払
ることができる。
給与支払名簿へのスタッフの追加の承認は、管理者ではなく、人事部門によっ
てなされるべきである。
b.毎月の給与支払いの銀行残高調整は、給与に関連した職能・責任を持たない独
立した当事者によってなされるべきである。
d. タイムカードと給与支払対象時間数(労働時間数)の照合は、支払額の検証に
はなるが、支払対象の有効性の検証にはならない。
ClA Part I
104
B
DV
企業の最高経営者は、内部統制の維持の役割を担う。コントロール手段としての
最高経営者の職能が関与するものを選べ。
a.
従業員の業務状況の監視
b.企業方針マニュアルの使用
C.
品質管理部門の維持
d.
內部監查
【解答と解説】
正解:
効なコントロールは、組織の目標および目的が達成されるという合理的な
1る方法で、最高経営者がシステムを指揮している場合に存在するも
には、業務の承認と監視、実績と計画との定期的な比較、システムが
りに稼動しているという追加的保証を提供することを目的とした活動の文書化が含ま
れる。監視とは、活動を監督、観察およびテスト(検証)することで、責任者への適
切な報告に関するものである。監視により、目標と目的の達成に向けての進捗の検証
がなされる。
b.
マニュアルは、アドバイスであってコントロールではない。
C.
品質管理部門は、内部レビューの形式である。品質管理マネージャーは、レビ
ューの対象となる部門とは独立していなければならない。
銀行の従業員が、会社の有価証券を保管する金庫に1人で立ち入ること(
を選べ。
ぐきである。1人で金庫に立ち入ることが許される場合に生じる恐れの
従業員が、会社の有価証券を担保に、短期の個人向け銀行ローンを借りるこ
とができる。
従業員が、
会社の有価証券を横領し、全く発見されない。
従業員に、身元保証保険を掛けることができなくなる。
従業員が金庫に入った場合の記録がなされない。
【解答と解説】
正解:a
では、金庫へのすべての立ち入りに関して継続的な記録を行い、記金
ては会社のスタッフが検査できるような仕組みを構築していなければ
金庫へのアクセスは、承認された役員に限定されるべきである。
さらに、金庫への立ち入りには、承認された2人の立会いが必要なのが一般的であ
る。これにより、「一時的に証券を持ち去り、ローンの担保にする(担保契約)」とい
うような不正行為に対する予防的コントロールとなる。
される
b.
明確な横領があれば、記録の改ざんがない限り、最終的には監査で発見
こととなる。
身元保証保険が掛けられるか否かは、特定のコントロールの存在ではなく、各
従業員の特性によって決まる。
d.
銀行では、立ち入りについての記録がされている。
内部監査人は、売掛金部門がその他の会計活動と分離されていることに
は、独立した与信部門によって承認される。統括勘定と補助元帳の
行われている。同様に、勘定の年齢調べは毎月なされている。
売掛金担当マネージャーは、支払いが遅れている勘定がある場合は1年で、また、
破産やその他の異常事態発生時にはより早期に、償却処理を行っている。
貸方メモは、予めナンバリングされており、受取報告書と照合しなければならな
上記の組織における、内部統制の弱点を選べ。
支払いが遅れている勘定の償却
与信承認
売掛金の毎月の年齢調べ
貸方メモの扱い
【解答と解説】
正解:a
売掛金担当部門以外の者が、償却の承認を担当すべきである。
売掛金担当マネージャーが売掛金の償却処理を行い、記録業務に加えて、本来両立
すべきでない機能である償却の承認に関与しているため、不正が発生する可能性があ
る。取引の記録と承認は、分離すべきである。
与信承認部門は、記録部門から適切に分離されている。
売掛金の毎月の年齢(掛売から現在までの期間)調べは、適切である。
貸方メモの扱いは、標準的である。
仕入担当者は、仕入先と高額の取引をしたお礼に、高額の贈り物を受け取
このような事態の発生防止に、最も効果的な会社の方針を選べ。
a.
特定の金額を超えた購入には、予算要件へのコンプライアンスを決定する役
員による承認が必要である。
段を保護するために、大量購入する重要な素材は、2つの異な
業者より購入する。
部門を分散化し、各部門のマネージャーまたは主任が、自分自上
を担当するようにする。
実用可能な範囲で、仕入には競争入札を行う。
【解答と解説】
正解:d
一般的に競争入札は、高品質のものを最低入札価格で入手する正当で効果
である。
この方法では、仕入担当者は、有利な取り計らいをする販売業者に発注することが
難しくなるため、不正行為防止に有効なコントロールである。
金額の承認は、仕入の承認に関連している。本間は、販売業者の選定に関する
ものである。
2つの異なる販売業者から仕入れても、仕入担当者は、一方の販売業者に対し、
有利に計らうことができる。
散化によって、この種の不正行為の機会は、反対に増えて
多国籍企業の支店の送金部門における、適切な内部統制を選べ。
電信送金担当者は、銀行口座計算書の照合作業は行わない。
支店長が、すべての電信送金を受け取る。
外貨の為替相場の外貨換算率は、2名の従業員によって、別々に計算される。
会社の最高経営者が、送金部門の従業員の雇用を承認する。
【解答と解説】
正解:a
適切な内部統制には、銀行口座の調整係が独立して残高照合作業を行うことが必要
である。
b.d.
これらは、適切な内部統制ではない。
貨換算率は計算するものではなく、検証するものである。「外貨の為
2名の従業員によって別々に計算させても、内部統制は強化されない。
ある会社では、セールスマンに業務用の車を提供している。
会社の車が私的に使用されるのを防止するために、有効な方針を選べ。
内部監査人が、販売オフィスを監査する際に、車の私的使用について調べる。
新入社員向けのオリエンテーションに、倫理のテーマを設ける。
セールスマンが会社の車を使用した日は、必ず走行距離を記録させる。
定期的に、社内報に、セールスマンによる会社車両の私的使用を禁じる会社
方針を掲載する。
【解答と解説】
正解:c
走行距離を記録させることにより、会社の車の不適切な使用が抑止される。
これは、発見的統制(発見的コントロール)であり、予防的統制(予防的コン
トロール)ではない。
b. 倫理のテーマでは、範囲が広すぎる。
d.
望ましいことではあるが、不適切な行為をやめようという単なる忠告に過ぎない
最高経営者は、従業員の給与が、実際に遂行された仕事に対してのみ支払われる
ことを確実にするために、工場の給与支払手続の内部統制に、新たな手続を導入し
たいと考えている。
この目的に、最も適した内部統制の措置を、次の中から選べ。
タイムカードを使用する。
各セクションの監督者に、自分のセクションに属する従業員への給与小切手
の配付を行わせる。
出来高払いの仕事の記録と、生産在庫の増加量を比較する。
未使用の小切手を、金庫に保管する。
【解答と解説】
正解:c
出来高払いとは、労働時間ではなく、出来高(仕事の実績や成果)に応じて、所定
の金額を支払うことをいう。
生産高(在庫の増加量)と、支払金額(出来高払いの仕事の記録)の比較は、給与
に関する適切なコントロールである。
従業員以外の者も、タイムカードに記録することができる。
各セクション(各部門)の監督者は、タイムカードへのアクセス権も有するた
め、給与小切手の配付は行うべきでない。配付は、給与支払担当者が行うべきで
ある。
d. 未使用の小切手は、口座に戻すべきである。
生産サイクルの監査をしている。その中のコントロール手続では、政府からの受
注契約で、重要な送り状(発送明細書)に関して、会計係が原料の単価と個別原価
一覧表の単価の照合を行っている。
この手続の目的は、以下のうち、
どのコントロールであるか。
妥当性
評価
承認
分類
【解答と解説】
正解:b
内部統制は、取引が本物で(妥当性)、適切な期間に適時に記録されていることを確
実にするものである。
また、取引が最高経営者の希望に従って履行され (承認)、適切な金額で記録され
(評価)、適切な勘定で記録される(分類)ことを確実にするものでもある。
これらのうち、会計係によって行われる手続は、評価目的のものである。
プログラムされた(コンピュータによって自動化された)コントロールを、シス
テマティックに、厳しくテストすることについて、正しい記述を選べ。
適切な手続を保証するための最高経営者による監督に、過度に依存するリス
クを減らす。
知識基盤システムの普及に、過度に依存するリスクを減らす。
組織戦略と情報の間の緊密な結びつきに、過度に依存するリスクを減らす。
自動制御に、過度に依存するリスクを減らす。
【解答と解説】
正解:d
プログラムされたコントロール(コンピュータによって自動化されたコントロール)
を、システマティック(体系的)に、厳しくテストすることにより、自動制御に過度
に依存するリスクを減らすことができる。
の利用が高まるにつれ、対応可能な手動コントロールが少なく
施および機能においてコントロールをテスト(検証)する必要性
最高経営者による監督は、組織内のすべてのコントロール構造の重要な要素で
あり、適切な手続を保証するためには、むしろ常に依存すべきである。
知識に基づくシステムの普及は、不適切な知識基盤のリスク(システムが提供
する知識が誤っていた場合のリスク)を増加させる。よって、普及自体がリスク
要因なのであり、過度の依存がリスク要因であるわけではない。
組織戦略と情報の間の緊密な結びつきは、長所であり、短所ではない。
積荷に添付される内容明細票上の発注書番号は、積荷の受取承認前に、
コピーまで遡って照合される。
このコントロール手続の意図について、最も適切な記述を選べ。
仕入先が請求する価格が合理的であるか検証する。
予めナンバリングされている発注書の番号の順番を検証する。
積荷を出荷した販売業者が、承認された仕入先であることを検証する。
積荷が仕入部門によって承認されていることを検証する。
【解答と解說】
正解:d
仕入部門による取引の開始には、発注した部門によって承認された購買請求書が必
須である。
仕入部門によって承認された発注書のコピーは、仕入先、発注した部門、受取部門、
および買掛金部門に送付される。受取部門のコピーには、数量の記載をしない。
したがって、積荷に添付される内容明細票上の発注書番号を、発注書のコピーと照
合させることにより、積荷が仕入部門に承認されていることが検証される。
これは、買掛金部門によって、仕入先の送り状に基づいて行われる。
これは、通常、買掛金部門によって行われる。また、発注書番号の照合では、
発注の順番の検証はできない。
これは、発注が行われる前になされるべきである。
大規模組織(企業)における給与監査の目的の1つとして、職務の適切な分掌に
ついての判断がある。以下の活動の中で、同じ部署内での職務の分掌に該当しない
ものを選べ。
従業員の雇用と給与の額の変更の承認
給与支払名簿の作成と、所得税の納税申告用紙の記入
給与小切手の署名と配付
出欠データの作成と給与支払名簿の作成
【解答と解説】
正解:d
出久データ(タイムカードの記録等)は、就業時間記録部門(情報処理部門、人事
部門の情報処理係等)によって蓄積される。
給与支払名簿の作成は、給与部門の業務である。
コントロール面では、これらの業務は分掌して、不正行為の発生およびその隠蔽を
防止すべきである。
両方とも、人事部門の業務である。
両方とも、給与部門の業務である。
適切な財務部門の業務には、給与小切手の署名と配付が含まれている。
以下の給与係の活動のうち、コントロールの強みではなく、弱点であるものを選
小切手の署名スタンプマシンの保管をしている。
賃金支払簿を作成する。
賃金支払簿を主任会計士に提出し、承認を得る。
給与小切手は、分離した給与口座から振り出される。
【解答と解説】
正解:a
時間記録、記録保管、賃金支払簿の作成に関わっていない会計係が、
手のサインをすべきである。
給与係は、記録業務を行う。
これは、給与係による記録業務の1つである。
c. d.
これらは、適切な職務分掌であり、コントロールの長所に関する記述となって
いる。
適切な内部統制が行われるのは、以下のうち、どの場合か。
経営者が、組織の目的および目標を、それらが効率的かつ経済的に
される合理的な保証を提供するような方法で計画し、整備している場合
オペレーティングシステムおよび機能システムの設計において、最高経営者
が、専門職としての正当な注意を行使している場合
オペレーティングシステムおよび機能システムが、法律に準拠して、設計、
設置および実施されている場合
最高経営者が、効率的なオペレーティングシステムおよび機能システムを、
設計、設置および実施している場合
【解答と解説】
正解:a
最高経営者が、組織の目的および目標を、効率的かつ経済的に達成される合理的な
保証を提供するような方法で計画し、整備している場合、それらに「適切性」がある
える。「システム設計プロセスは、目的および目標を設定することから
設定された目的および目標を達成すべく、調和して運用されるよう、横
活動、人々を結びつける。
システム設計が適切に行われていれば、
計画立案
れた活動は、
どおりに行わ
れ、期待される結果が達成される。
専門職としての正当な注意は、必ずしも妥当なコントロールを提供しない。
法律遵守は、コントロールがカバーする活動範囲の一側面に過ぎない。
オペレーティングシステムや機能システムが効率的(無駄がない状態)であっ
ても、妥当なコントロールが存在しない場合もある。
会社の取締役、最高経営者、外部監査人、内部監査人はすべて、妥当な
ル環境の創造に重要な役割を果たす。最高経営者が主要な責任を負うの
のうちどれか。
適切な環境を確立し、全体的な内部統制構造を確定する。
確立された目的を達成する合理的な保証を提供するコントロールシステムを
設計し、運営する。
C.
外部監査人と内部監査人がコントロール環境を適切に監視することを確保す
d. 取締役会によって設計されたコントロールを実施し、監視する。
【解答と解説】
正解:a
高経営者は、組織の目的および目標が、効率的かつ経済的に達成され
保証を提供するような方法で計画、整備を行う。
また、最高経営者は、コントロールを育成する環境を確立し、維持する。
b. 最高経営者は、コントロールシステムの詳細な設計と日々の運営には関与しな
最高経営者は、コントロールの責任を監査人に委譲できない。
取締役会には監視責任があるが、通常の場合、詳細な設計には関与しない。
内部監査人は、部門の給与手続をレビューしている。給与部門の監督者に、ある
業務が割り当てられていたため、内部監査人が大きな懸念を抱いているという。
内部監査人に懸念を生じさせているというその業務は、以下のどれである可能性
が最も高いか。
すべての給与小切手の共同署名
部下スタッフの雇用
すべての部下の勤務時間報告のレビューと承認
全従業員への給与小切手の配付
【解答と解説】
正解:d
給与部門の監督者は、記録を取る責任を負うため、給与小切手の配付を行うべきで
はない。人事記録にもアクセスできる給与部門の監督者が小切手を配付すれば、幽霊
社員を使った小切手の流用につながりかねない。
これは、記録と(小切手の)管理という2つの相容れない業務を担当することから
生じるものである。
給与部門が小切手を作成するため、給与小切手の共同署名は相容れない業務で
はない。監督者の署名のみでは不十分である。
これらは、人事・給与部門の監督者の通常の業務であり、内部監査人に大きな
懸念を生じさせる業務ではない。
受取部門は、在庫受け取りの確認と記録に使用するため、発注書のコピーを受け
取る。発注書には、仕入先名と、注文されたものの数量が記載されている。
このシステムで、発生が考えられるエラーを選べ。
承認されていない販売業者に対する支払い
承認されていない購入に対する支払い
部分的納入に対する払い過ぎ
購入記録の遅れ
【解答と解説】
正解:c
注書に記載された数量による先入観を排除し、公正に数量をカウントするか
受取部門に送付される発注書には、数量を記載しない。
、積荷のアイテム(商品)の数をカウントし、受取報告書を作用
しは在庫管理と買掛金部門に送付される。
発注書と受領書(販売業者に返送する納品の完了証明書)を比較すれば、承認
されていない販売業者の発見は可能である。
発注書と受領書を比較すれば、承認されていない購入の発見は可能である。
発注書を使って受領書を識別しても、購入の記録が遅れることはない。
工場監督者による業務の中で、コントロールの弱点ではなく、強みであるものを
選べ。
生産業務の労働者の賃金を設定する。
通常の勤務時間と残業時間をまとめた、勤務時間報告書を作成する。
生産業務の労働者に、給与小切手を配付する。
未請求小切手を給与係に返却する。
【解答と解説】
正解:b
コントロールとは、設定された目的および目標が達成される可能性を高めるために
最高経営者によってとられる何らかの行為である。コントロールの強みは、妥当なコ
ントロールを識別する。工場監督者が、通常の勤務時間と残業時間をまとめた勤務時
間報告書を作成すれば、独立した記録が作成されることになり、それを従業員のタイ
ムカードと照合すれば、コントロールの強みとなる。勤務時間報告書には、特定の業
務に割り当てられた業務時間が記載される。
この業務は、人事部門が行うべきである。
C.
勤務時間の記録やその他の給与職能とは独立した者が、
小切手の配付を行うべ
きである。
d.
未請求小切手は、財務部門に返却され、直ちに再預け入れされるべきである。
さらに、工場監督者が給与支払業務を行うべきではなく、給与小切手の保管も行
ってはならない。
ある組織では製造プラントの業務にメインフレームを採用しようとしているが、
その他のアプリケーションについてもダウンサイジングを検討している。ダウンサ
イジングの目的として適切なものを選べ。
信頼性の改善
セキュリティの改善
複雑性の低減
コスト削減
【解答と解説】
正解:d
ダウンサイジング(規模縮小)の目的は、より小規模、安価で多目的に使えるシス
テムを採用し、アプリケーション・システムのコストを削減することである。
ダウンサイジングを行ったアプリケーション・システムの信頼性は、一般的に
低い。これは、ダウンサイジングにともない、集中処理から分散処理になるため
にシステム管理が複雑になること、また、従来型のシステムに比べ稼動実績が歴
史的にまだ浅いこと等により、システム障害の発生をまだ十分に抑制できていな
いことによる。ただし、近年は改善が進み、従来型システムとあまり変わらなく
なってきている。
a.と同様の理由で、セキュリティについても、ダウンサイジングを行ったシス
テムの方が弱いが、近年は従来型システムと変わらなくなりつつある。
むしろ、ダウンサイジングにともない、集中処理から分散処理になるためにシ
ステム管理はより複雑になる。
承認仕入先リストに記載された仕入先から購入するという要件は、以下のどれに
あたるか。
予防的統制
発見的統制
是正的統制
指揮的統制
【解答と解説】
正解:a
防的統制(予防的コントロール)は、エラーの発生を防ぐ意図で、取引
講ずる措置である。
承認仕入先リストは、承認されない販売業者の利用を防ぐコントロールである。
b.
発見的統制(発見的コントロール)は、エラー発生後に、それを識別するコン
トロールである。
是正的統制(是正的コントロール)は、発見的統制によって識別された問題を
是正するコントロールである。
指揮的統制(指揮的コントロール)は、望ましい事象を発生させ、あるいは促
進させることを目的としている。
会社名義のクレジットカードの不正使用を最低限に抑えるために、有効な内部統
制手続を選べ。
承認された従業員にクレジットカードを発行する会社方針を確立する。
最高経営者および運営レベルで、定期的に、クレジットカードの必要性と妥
当性をレビューする。
クレジット会社の月次計算書とカード所有者のカード使用控えを照合する。
クレジットカードの請求額を、通常の会社経費に使用するものと同じ用紙を
使って処理させる。
【解答と解説】
正解:d
クレジットカードの不正使用とは、個人的な費用など、承認されていない経費を組
織に請求することである。
クレジットカードの請求額は、費用勘定やその他の費用報告と同じ方法で管理され
るべきであり、それには特定の経費に対する制約も含まれる。請求額は、受取報告書
や請求書など、それを裏付ける文書と照合される。
ab.これらは、クレジットカードの使用の方法ではなく、クレジットカードの入手
可能性に関するものである。
この手続によって請求料金はチェックできるが、請求された支払いが不正使用
に関するものなのか否かは発見できない。
現金受領の予備記載をし、そのリストを現金出納係と会計部門に回すのは、以下
のどのコントロールにあたるか。
予防的統制
是正的統制
発見的統制
指揮的統制
【解答と解説】
正解:
チェックのフォームに現金受領の予備記載をするのは、予防的統制(予防的コント
ロール)である。予防的統制は、望ましくない事象が発生することを抑止する。
現金関連の不正が最も起こりやすいのは、現金受領が記録される時であるため、送
金通知や小切手の予備記載をメールルーム用に作成し、できるだけ早く記録をとるべ
きである。キャッシュレジスター(レジ)が打ち出した紙テープも、カウンター越し
に受け取った現金の予備記載である。
予備記載のうち、一部は会計部門において現金出納帳や仕訳帳の作成に使用され、
一部は現金出納係において小切手と受領された現金の照合に使用
b. 是正的統制(是正的コントロール)は、
発見され、報告された誤りを正す。
発見的統制(発見的コントロール)は、発生した誤りを発見する。
指揮的統制(指揮的コントロール)は、
望ましい事象を発生させ、あるいは促
進させる。
給与係が、実在しない社員を給与支払名簿に加え、友人や親戚の口座に小切手の
振込みを行っていたことが、給与部門の監査で分かった。
このような不正を防止するために、有効なコントロールを選べ。
従業員の総所得の計算に、タイムカードと出欠記録を使用する。
給与支払いに、明細表の作成を要求する。
給与小切手の署名と配付を、財務部門にさせる。
給与支払名簿に関する変更の承認は、人事部門のみが行う。
【解答と解說】
正解:d
給与部門のみが、給与支払名簿情報の編集(記録)の責任を負うべきである。
は、雇用、解雇、賃金、控除などの従業員関連手続の承認の責
(給与部門)と承認(人事部) を分けることにより、職務分掌が確保さ
給与係が、これらの文書の管理を行うため、有効なコントロール
しらは、支払プロセスの段階であり、給与支払名簿の正確な作成に
裏づけ文書が偽造されていれば、実在しない社員への支払いを防止
見することはできない。
内部統制は、以下のうち、どの事項に関する合理的保証を提供するために設計
れるか。
さ
重大な誤りまたは不正行為が、従業員により、その業務遂行中に適時に防止
または発見され、是正される合理的保証
最高経営者の計画が、従業員の対立によって妨害されない合理的保証
最高経営者の業務に対する内部監査部門の指導と監督が、経済的かつ効率的
に達成される合理的保証
最高経営者による計画、整備および指揮プロセスが、適切に評価される合理
的保証
【解答と解説】
正解:a
最高経営者は、組織の目的および目標が、効率的かつ経済的に達成される合理的な
保証を提供するような方法で、内部統制を設計すべきである。
許容できるレベルまでリスクを軽減し、予想される逸脱(あるべき正常な状態から
の乖離)を制限する、最も費用対効果の高い手段が、設計・導入段階でとられた場合、
合理的保証が得られる。
従業員による、重大な誤りまたは不正行為の時宜を得た防止、発見、是正は、効率
的かつ経済的にリスクを軽減するものである。
b.従業員の対立は、内部統制に固有の限界である。
c. 取締役会または同様の組織(監査委員会等)が、最高経営者に対する指導と監
視責任を負う。
d. マネジメント・プロセスの検証と評価は、内部監査部門の業務である。しかし、
本問は最高経営者の責務である内部統制について問う問題である。
監査委員会が、会社のコントロールシステム強化に用いる方策を選べ。
内部監査部門に、政府機関との折衝の責任を割り当てる。
内部監査部門長を、外部監査人の選定の情報源として用いる。
内部監査部門長の提案をフォローアップする。
内部監査部門の方針を承認する。
【解答と解説】
正解:c
内部監査部門は、最高経営者および監査委員会を含む取締役会のサポートにより、
監査対象部門からの協力を得て、監査対象部門からの干渉がない業務遂行ができるよ
うにしなければならない。
このようなサポートにより、独立性が強化され、広範な監査範囲、監査報告書の適
切な検討、監査提案に対する適切な措置が確保される。
内部監査部門の地位がこのように高まれば、コントロールシステムも強化される。
a.b.d. これらの活動は、コントロールシステム強化の直接的な方策ではない。
内部監査人が、ある企業の仕入部門の監査につき予備調査を行っている。
監査調書では、「すべての部門での発注について、仕入担当者が、購買依頼書と
発注書の発行、承認および執行を日常的に行っている。」 という欠陥が指摘されて
いる。
これは、以下のどれにあたるか。
不適切な予防的統制で、具体的には、不適切な業務の分掌
不適切な発見的統制で、具体的には、
取引の承認と執行の決定の不備
資産へのアクセスの適切な制限の欠如
不適切な予防的統制で、
具体的には、
不適切な指揮的統制で、具体的には、方針と手続の文書化の不備
【解答と解説】
正解:a
予防的統制(予防的コントロール)は、望ましくない事象が発生することを抑止す
ることである。承認と執行の職能の効果的な分掌を行うことは、仕入部門の従業員に
よる不正行為の防止に効果的である。
発見的統制(発見的コントロール)とは、発生してしまった望ましくない事象
を発見し、是正することである。本間は、予防的統制の欠如である。
C.
この仕入部門における欠陥は、資産へのアクセスではなく、適切な業務分掌に
関するものである。
指揮的統制(指揮的コントロール)は、望ましい事象を発生させ、あるいは促
させることである。方針と手続の文書化は指揮的統制であるが、こ
における欠陥の指摘の中に、方針と手続が文書化されているか否かは示されてい
ない。
コントロールについて、最も正しい記述を選べ。
コントロールは、最高経営者による、適切な計画、整備および指揮の結果で
ある。
コントロールは、組織が選択した、達成すべき内容に関する、最も広範な記
述である。
C.
コントロールは、許容レベルからの逸脱を制限するために、費用対効果の高
い措置が取られたときに提供される。
コントロールは、最低限の資源の使用で、目的および目標を正確かつ適時に
達成する。
【解答と解説】
正解:a
コントロールとは、設定された目標および目的が達成される可能性を高めるために、
最高経営者によってとられる何らかの行為である。
最高経営者が、組織の目的および目標が、効率的かつ経済的に達成される合理的な
保証を提供するような方法で、コントロールを計画し、整備している場合、コント
ールに「適切性」があるといえる。
組織が選択した、達成すべき内容に関する最も広範な記述は、「目標
c. 許容レベルからの逸脱(あるべき正常な状態からの乖離)を制限するために、
費用対効果の高い措置が取られたときに提供されるのは、「合理的保証」である。
d. 最低限の資源の使用で、目的および目標を正確かつ適時に達成するのは、「効率
的な業務」である。
銀行窓口係(テラー)は、顧客の口座から資金を不正に個人の口座に送金するの
を防ぐために、承認された窓口係端末を使用することがある。
窓口係の承認されない行為を発見するために、最適なコントロールを選べ。
銀行の顧客間の送金には、必ず上司の承認が必要である。
b. オンライン窓口による、すべての口座の取引の会計処理の確認を行う。
テラー機能へのアクセス権を有する従業員の口座を、定期的に審査する。
テラー機能へのアクセス権を有する従業員には、定期的に休暇を
【解答と解説】
正解:c
この手続により、従業員の口座の異常な動きが発見できる。
この手続では、通常の銀行業務に支障が出る。
この手続は、すべての取引が会計処理されていることを確認するが、すべての
取引が承認されているかは確認できない。
この手続では、窓口係が休暇の前に不正送金をすべて元に戻してしまった場合、
発見することはできない。
内部統制の適切なシステムは、エラーや不正が発見または防止される合理的な保
証を提供する。調達機能における発見的統制を選べ。
受取商品はカウントされ、発注書の数量と受取報告書の数量と比較される。
調達部門は、受取り、支払い、および会計部門と組織的に分離されている。
発注書の最終発行の前に、各調達行為のレビューと承認が必要である。
予めナンバリングされた発注書フォームに、要求されるすべての条件が記入
されている。
【解答と解説】
正解:a
この手続により、調達手続におけるエラーや不正が発見できる。
発見的統制(発見的コントロール)とは、発生してしまったエラーや不正を発見す
ロールであり、予防的統制(予防的コントロール)の有効性を計測
に必要である。
職務の分掌、各調達行為のレビューと承認、予めナンバリング(音
れた発注書フォームは、予防的統制であり、発見的統制ではない。
コントロールは、6つの要素から成る閉鎖されたシステムとも言われる。6つの
要素に含まれるものを選べ。
実施基準の設定
データファイルの適切な保護
監查基本規程の承認
独立監査機能の確立
【解答と解説】
正解:a
コントロールには、次の4つの重要な要素がある。これらは、設定された目標およ
び目的が達成されるという合理的な保証を、最高経営者に与えるものである。
目的の設定
基準の導入
実際の結果と導入された基準の比較
必要な場合の是正措置
しかし、「ソイヤーの内部監査」(ローレンス・B・ソイヤー著、日本内部監査協会発
では、6つの要素が挙げられている。
(IIA1988年)
基準の設定
パフォーマンスの測定
パフォーマンスの分析と基準との比較
逸脱(あるべき正常な状態からの乖離)の評価、および
適切な者への通知または報告
逸脱の是正措置
是正措置のフォローアップ
取引の記録に記載漏れがある場合、コンピュータ・プログラムは、月末残高の計
算を行わない。
これは、以下のどのコントロールにあたるか。
予防的統制
発見的統制
是正的統制
任意の統制
【解答と解説】
正解:a
予防的統制(予防的コントロール)は、誤りの発生を防止するコントロールである。
取引の記載漏れがある場合に、コンピュータ上で(当座預金等の) 月末残高が計算
されないようにすることは、誤った集計結果が出ることを防止するコントロールであ
る。
b.発見的統制(発見的コントロール)は、発生した誤りを発見するコントロール
である。
c. 是正的統制(是正的コントロール)は、発見され、報告された誤りを正すコン
トロールである。
d. 任意の統制という言葉は存在しない。
コントロールについて、正しい記述を選べ。
設定された目的および目標が達成される可能性を高めるために、最高経営者
によってとられる何らかの行為
組織が達成を計画している内容の記述
目的達成のために、失敗に関するリスクを認識する行為
目的および目標を達成するために相互に関係した活動や人々の取りまとめ
【解答と解説】
正解:a
コントロールとは、設定された目的および目標が達成される可能性を高めるために、
最高経営者によってとられる何らかの行為で
b.
これは、「目標」の定義である。
C.
これは、「リスク・マネジメント」の要件である。リスクの認識は必要であるが、
それのみではコントロールにならない。
d. これは、「組織」の定義である。
特定の売上粗利益率の達成の合理的保証を最高経営者に与えるコントロールとし
て、正しいものを選べ。
指揮的コントロール
予防的コントロール
発見的コントロール
アウトプットコントロール
【解答と解説】
正解:a
コントロールとは、設定された目的および目標が達成される可能性を高めるために、
最高経営者によって取られる何らかの行為である。
指揮的コントロール(指揮的統制)の目的は、望ましい事象を発生させ、あるいは
促進させることであり、特定の売上粗利益率の達成の合理的保証を最高経営者に与え
ることは、その一例である。
b. 予防的コントロール(予防的統制)とは、望ましくない事象が発生することを
抑止する措置である。
C.
発見的コントロール(発見的統制)とは、望ましくない事象を発見し是正する
措置である。
dアウトプットコントロール(出力コントロール)とは、情報システムからの出
力が正確で完全であり、あらかじめ認められた配付先にのみ配付されるよう管理
する措置である。
内部監査人は、内部統制の一切のシステムにおいて、一定の固有の限界があるこ
とを認識している。
内部統制の固有の限界を示している状況を、以下の中から選べ。
コントローラーが、現金預金の管理と記録を行う。
ガードマンが、承認なしに倉庫担当従業員を構内に立ち入らせ、会社の資産
を持ち出させる。
会社が、顧客に対して、与信承認なしに掛売りする。
アクセス権のない従業員に、会社のEDP(電子データ処理システム)テープ
ライブラリと動作マニュアルの保管を担当させる。
【解答と解説】
正解:b
内部統制における固有の限界には、判断ミス、指示に対する誤解、スタッフの不注
意、注意散漫、疲労、対立、最高経営者による不正行為、条件の変更、コンプライア
ンスレベルの低下などがある。
ガードマンと倉庫担当従業員の職務を分け、職務分掌に基づくコントロールを採用
しても、2名以上の従業員が結託すれば、無力化されることがある。
資産の管理と記録の分掌は、通常は行われていることであり、固有の限界では
ない。ここでいう「コントローラー」は、管理者を指す。
取引の実行前に与信承認を受けることは可能であり、固有の限界にはあたらな
い。
特定データの管理・アクセス権がないはずの従業員を、その保管業務に配置す
る、という事態は、回避できるものであり、固有の限界ではなくコントロールの
弱点である。ここでいう
「EDPテープライブラリ」とは、電子的にデータを記録
したテープ
(磁気テープ)のライブラリである。
陳腐化した製品のコントロールに関して、正しい記述を選べ。
実際に処分されるまで、会計記録には、原価で記録される。
高額で販売できるよう、処分されるまで、仕分けされ、梱包された上で取り
扱われる。
承認権限のある者が、通常の使用に適さない旨決定する。
通常の保管エリアで保管される。
【解答と解說】
正解:c
倉庫管理人に、製品が使用可能か否か判断する知識がなく、代わ
:独立した者(専門家)が、商品が通常の使用に適さない(陳腐化し
か否かの判断を行う場合がよくある。
の有効な管理のためには、このような決定、資産の保管、「処分の承語
れなければならない。
陳腐化した製品は、正味実現可能価額で記録されるべきである。
b. 仕分けなどに掛かる経費が、処分価額を上回ってしまう。
d.
東腐化した製品は、通常の製品とは別に保管されること
ある中堅規模の会社では、会計係に過度の責任が与えられていたため、不正が行
われた。この会計係は、サービスの契約と送り状の承認の権限を持っていた。この
ため、年度の中途にサービスサプライヤーを変更したにもかかわらず、前のサプラ
イヤーからの偽造送り状を引き続き提出し、請求手続を行った。
た、小切手の郵送も担当していたため、前のサプライヤー名義で開い
口座に小切手の入金が行われた。
会計係は優秀であると思われていたため、最終的には部門全体の」
責任も与えられ、不正な支払分も予算に組み込めるようになった。
ような不正行為の防止と発見に、最も有効でないコントロー
a.
約の交渉を行う者以外の者が、支払いの承認を行うよう
b. 小切手の署名を行う者が、送り状とサービスの独立した比較検証を行う。
予算作成は、契約締結と支払いの承認を行う者以外の者が行う。
d小切手の署名と送り状の承認の責任者以外の者が、小切手の郵送を行う。
【解答と解説】
正解:d
作成され、署名された小切手の郵送を担当するのみでは、不適切な支払いの防止や
発見はできない。
契約締結と支払いの承認を分掌していれば、不正は防止できたはずである。
実際に受けたサービスに対して独立した検証を行っていれば、実際に受けてい
ないサービスに対する支払いは防止できたはずである。
予算が独立した者によって作成されていれば、実際の金額と予算
不正な支払いは発見できたはずである。
会社による、公社債などの負債証券や、株式などの持分証券の取引の適
、会計および財務サイクルにおけるコントロールの目的の1つであ
この目的に最も適したコントロールを選べ。
取引の記録と資金の保管の責任を分掌する。
b.
大規模な資金調達および返済に関する提案の取締役会によるレビューを要求
する会社方針を、書面により作成する。
C.
負債証券や持分証券の新規発行の際は、必ず引受会社を利用する。
d.
高額の会社小切手には、2人の署名を必要とする。
a.
【解答と解説】
正解:b
負債証券とは、公社債(国債、地方債、社債等)などの債券に相当し、「持分記
は、株式に相当する。
コントロールにおける「適切な承認」の目的は、最高経営者の希望に沿った適切な
取引を実行することである。
そのコントロール達成の方法の1つとして、方針と指針の策定がある。
が会社の株式資本に影響する場合、最高レベルでのレビューを要求す
針の策定が必要である。
a.d. これらは、資産保全のコントロールであり、承認のコントロールではない。
c. これは、コントロールに関する記述というよりも、有価証券発行の特定の手段
に関する記述である。
最高経営者によるコントロールは、有効で妥当な
下線部に入る正しい記述を選べ。
a.
組織活動の計画、整備、指揮
b.
ニーズの確認、代替策の識別、業務測定のための基準の設定、予め設定され
た基準と結果との比較
業務の承認と監督、実際の業務と計画された業務の比較
目的および目標の達成を含む業務の効率と経済性の決定
の結果である。
【解答と解説】
正解:a
コントロールとは、設定された目的および目標が達成される可能性を高めるために
最高経営者によってとられる何らかの行為である。
最高経営者は、組織の目的および目標が、効率的かつ経済的に達成される合理的な
保証を提供するような方法で、十分な措置の履行の計画、整備、指揮を行う。
したがって、コントロールは、最高経営者による適切な計画、整備、指揮の結果である。
帳簿上、口座入金が記録されたが、実際には入金されていなかったというエラー
を発見するためのコントロールを選べ。
可能な限り早く、受領に関する報告を行う。
a.
b.
受領書と、その他の内部勘定(売掛金の回収か売上による入金か、など)を
リンクさせる。
受領口座を一元化する。
C.
d.第三者によって、銀行残高調整を行わせる。
【解答と解説】
正解:d
独立した第三者に銀行残高調整を行わせれば、会社の入金記録と銀行口座計算書の
不一致が明らかになる。
銀行残高調整は、会社の記録と銀行口座計算書を比較し、未達預金、未決済小切手、
不渡小切手、銀行手数料、誤記などによる差異を解決するものである。
a. このコントロールは、受領後、会社の帳簿に記録される前に行われる確認手続
きである。この場合の問題は、受領に伴い適切に記録された現預金の流用である。
b. 受領書とその他の内部勘定をリンクさせることでは、実際の入金との差異は発
見できない。
受領口座を一元化しても、実際の入金との差異は発見できない。
顧客からの小切手の受け取りは、毎日メールルームで行われる。
小切手の保全のためにすべきコントロールを選べ。
a.
顧客からの支払い用に、別個の郵便箱を設置する。
b.
小切手を受領したら、現金出納係に提出する。
C.
特定のメール担当者を配置し、各小切手のリスト作成と小切手の条件付裏書
をさせる。
d.メール担当員に保険を掛けて保護する。
【解答と解説】
正解:c
他の記録へのアクセス権を持たない従業員が、メール(郵送物、配送物)を開き、
同封された小切手を確認して、受け取った小切手のリストを作成すべきである。
小切手のリストは、毎日の銀行入金額および売掛金の仕訳記入と照合される。
メール担当者が、「預金用 Fordepositonly」と条件付裏書すれば、そのとおり銀行
の口座に入金されることとなる。
a. この方法では、c.ほどの効果は得られない。
同じ人物が小切手の受領と入金手続を行っていない点は良いが、cほど
得られない。
保険を掛ければ損失の補填にはなるが、直接損害を予防するわけ
内部統制が適切な場合、発見される可能性が最も高い不正行為を選べ。
a.
従業員グループの共謀による不正行為
b.
単独の従業員による不正行為
C.
マネージャーグループの共謀による不正行為
d.
単独のマネージャーによる不正行為
【解答と解説】
正解:b
に役立つ。
努の分掌などのコントロール手続は、従業員が単独で行う不正行為の陸
業員1人では不正行為を行うことは難しく、業務遂行の過程で、他の行
見される可能性が高い。
しかし、共謀が行われると、コントロールが無力化されることがある。
記録の比較をしても、不正行為を発見できないことがある。
ば、資産保全の担当者と記録担当者の共謀による不正行為の場合、資
単独の従業員よりも、グループの方が、共謀によって不正行為を成功させやす
いため、発見が遅れることがある。
c.d. マネージャー(経営者)は、業務執行の必要上、大きな権限を持たされている
とから、その権限によって、単独でもグループでもコントロールを無
ことができるため、発見が遅れることがある。
製造工場から約10マイル離れた、会社の廃棄物置場に、金属のスクラップがトレ
ーラーで運ばれて行くのがしばしば見られるが、その金属のスクラップの流用が懸
念される。
これをコントロールする、最適な方法を選べ。
a. トレーラーが工場を出発する前と、廃棄物置場到着後に、完全な積荷検査を
行う。
b.
現在配置されているガードマンに、工場からの出発時間と廃棄物置場への到
着時間を記録させる。工場と廃棄物置場間の輸送に要した時間を管理者がレ
ビューし、不正を発見する。
工場から廃棄物置場まで、トレーラーに武装ガードを同行させる。
d.廃棄物の除去のために、独立した運搬業者と契約する。
【解答と解說】
正解:b
追加費用が掛からないため、費用効率の高いコントロールである。
記録上の輸送時間(出発時刻と到着時刻の差)と、標準的な輸送時間を比較し、そ
の大幅な不一致について調査すれば、廃棄物の流用を発見する手掛かりとなる。
費用が掛かりすぎるため、経済的に実施可能では
c.廃棄物が非常に高価なものでない限り、武装ガード(武装警備員)の同行が必
要になる可能性は少ない。大半の場合、出発時刻と到着時間の記録で十分である。
d独立した運搬業者を雇っても、不正行為の防止や発見に関する追加的保証は得
られない。
a.
ある大手企業は、大幅な組織変更について検討している。以下のグループの中で、
変更の実施に責任を持たない者を選べ。
a.
従業員
b.
最高経営者
C.
普通株主
d. 現場の管理職
【解答と解説】
正解:c
株主(普通株式を有する者)は、組織内で決定された事項の実施に
ない。もし、(組織の内部者である)最高経営者のメンバーが普通材
たとしても、あくまで(株主総会からの)業務受託者として決定を下し、株主として
の自らの利益と最高経営者としての責任とは切り離して考えねばならない。
a. 組織の変更は改革代行者(組織変更の実施責任者)を介して行われる。改革代
行者には、組織の管理職や従業員も含まれる。
b.d. 組織の変更は改革代行者を介して行われる。改革代行者には、あらゆるレベル
の管理層(現場管理層から上級経営層まで)も含まれる。
内部統制システムの構成要素に関する記述で、最も適切なものを選べ。
組織構造、経営哲学、計画策定
統制環境、リスク評価、統制活動、情報伝達システム、モニタリング
リスク評価、バックアップ設備、責任会計、自然法
会社の法的環境、経営哲学、組織構造
【解答と解説】
正解:b
レームワークによると、内部統制システムの構成要素は、「以下
統制環境
リスク評価
統制活動
情報伝達システム
モニタリング
事前承認された販売店一覧にある供給業者から購入するよう要求することは、次
のうちどれに該当するか。
a.
予防的統制
b.
発見的統制
C.
是正的統制
d.
監視的統制
【解答と解說】
正解:a
正解。予防的統制は、誤謬の発生を防ぐことを目的として取引実行前に行う行
為である。事前承認販売店リストの使用は、好ましくない供給業者の起用を防止
するための統制である。
b. 不正解。発見的統制は、発生した誤謬を特定する統制である。
©. 不正解。是正的統制は、発見的統制によって特定された問題を是正する統制で
ある。
不正解。監視的統制は、統制システムの継続的な運用の質を確保す
計される。
a.
排出基準に不適合な廃水放出を防止するための工場統制システムに含まれないも
のは、次のうちどれか。
許可される成分かどうか、排出前に水質の化学分析を行う。
工場内のシンクや床の排水管を通じてどの物質を排出できるか、(指針、研修、
注意標識によって)明示する。
C.
汚染物質が十分希釈されるよう、シンクと床の排水管に大量の浄水を定期的
に流す。
d. 工場の事前処理システムに関する予防的保守プログラムを制定する。
【解答と解説】
正解:c
a.
正解。これらの各個別統制などを実施すれば、許容限度・条件に選
の放出防止に関して、経営者は目標を達成しやすくなる。正解以
統制は、それぞれ異なった方法でリスクにアプローチしている。分析結果は放出
の判断をする際の基準となる。また、汚染物質が廃水に混入するのを防ぐことに
より、汚染物質の濃度が下がり、必要となる事前処理が抑制される。さらに、予
防的保守プログラムが実施されれば、装置の故障が生じにくくなる。
b. 不正解。これらの各個別統制などを実施すれば、許容限度・条件に適合しない
廃水の放出防止に関して、経営者は目標を達成しやすくなる。正解以外の3つの
統制は、それぞれ異なった方法でリスクにアプローチしている。分析結果は放出
の判断をする際の基準となる。また、汚染物質が廃水に混入するのを防ぐことに
より、汚染物質の濃度が下がり、必要となる事前処理が抑制される。さらに、予
防的保守プログラムが実施されれば、装置の故障が生じにくくなる。
C.
正解。定期的に希釈を行っても、必ずしも排出制限を超える汚染物質の放出を
抑えられるわけではない。
d. 不正解。これらの各個別統制などを実施すれば、許容限度・条件に適合しない
廃水の放出防止に関して、経営者は目標を達成しやすくなる。正解以外の3つの
統制は、それぞれ異なった方法でリスクにアプローチしている。分析結果は放出
の判断をする際の基準となる。また、汚染物質が廃水に混入するのを防ぐことに
より、汚染物質の濃度が下がり、必要となる事前処理が抑制される。さらに、予
防的保守プログラムが実施されれば、装置の故障が生じにくくなる。
承認された金額についてのみ給与小切手が発行されるようになる可能性が最も高い統制は、次のうちどれか
従業員のタイムカードについて、管理者の承認を要求する。
組織体にとっての必要数量を超えた注文を防止する統制は、次のうちどれか。
すべての購入依頼書について、使用部門において購買部門への提出前に管理者がレビューを実施すること
購買担当者が特定の供給業者特別扱いすることを防止する統制は、次のうちどれか。
購買担当者を定期的に交代させる
品質の低い原材料によって生じる製品欠陥を最小限にするものは、次のうちどれか。
すべての購買について材料規格の要求