一人一人の心のはたらき Flashcards
認知的節約家
cognitive miser
認知資源を節約するため,認知的な近道を通って情報処理をするという人間のモデル。
ヒューリスティック
heuristic
迅速で多くの場合は適切な解決をもたらすが,場合によっては誤った解決をもたらすことのある決定方法。思いつきやすい情報だけを用いて判断する利用可能性ヒューリスティック(availability heuristic),典型的な事例に似ているかどうかで判断する代表性ヒューリスティック(representativeness heuristic)などがよく知られている。
アルゴリズム
algorithm
時間がかかるが必ず適切な解決に到達できる決定方法。
基準率の誤り
base rate fallacy
確率判断などにおいて,情報の典型性などに注目することによって,基準の確率を無視する傾向。
誤った関連づけ
illusory correlation
情報の目立ちやすさなどの効果によって,実際には存在しない関連性が存在するように思うこと。
誤った合意性
false consensus
他人を自分と同じだと過剰に考える傾向。
スキーマ
schema
知識を組織化する認知構造。
スクリプト
script
出来事の系列についてのスキーマ。
プロトタイプ
prototype
あるカテゴリーに最も典型的な事例。
ステレオタイプ
stereotype
特定の社会集団の成員が同じ特定の特性を共有しているとする信念。
過剩正当化効果
over justification effect
ある行動の説明として十分強力な外的要因が与えられることにより生じる,その行動に対する内発的動機づけの低下。
態度
attitude
ある対象に対する持続性のある評価。
暗黙のパーソナリティ理論
implicit personality theory
人々が人間のパーソナリティについてもっている信念体系。J.S.ブルーナーが提唱。
自己知覚理論
self-perception theory
自分自身の態度や感情を,自分の行動を手掛かりに推測するという理論。D.J.ベムが提唱。
情動の2要因理論
two-factor theory of emotion
生理的喚起と手掛かりが共に存在することによって特定の情動経験が生じるとする理論。S.シャクターとJ.シンガーが提唱。
外的帰属
external attribution
行動の原因を課題の困難さや運などの環境の特性に求めること。
錯誤帰属
misattribution
生理的喚起の原因を誤った手掛かりを使って解釈し,本当の原因とはかけはなれた情動が生まれること。S.シャクターの提唱する情動の2段階理論により説明される。
共変原理
covariation principle
結果とともに変化する要因がその結果の原因だと考える傾向。
割引原理
discounting principle
他の原因の存在により,行動についての別の原因の重要性が割り引かれること。H.H.ケリーが提唱。
内的帰属
internal attribution
行動の原因を能力や性格などの個人の内部に求めること。
基本的な帰属のエラー
fundamental attribution error
他者の行動の原因を内的な要因に基づくと過大評価する傾向。L.ロスが提唱。
自己奉仕的帰属
self-serving attribution
自分の成功は自分の内的な属性に,失敗は外的な要因に帰属する傾向。
学習性無力感
learned helplessness
望ましくない結果をコントロールできないことを学習する結果獲得される無力感。M.E.P.セリグマンが提唱。
精緻化見込みモデル
elaboration likelihood model
説得内容を理解するための動機づけと,そのために必要な能力がある場合には中心ルートを通して,またそれがない場合には周辺ルートを通して態度変化が生じるとするモデル。R.E.ペティとJ.T.カシオッポが提唱。
プライミング(priming)
特定の概念や情報を活性化することで,それと関連する概念やスキーマが活性化されやすくなること。