自己説明・仲間同士の相互作用 Flashcards

1
Q

自己説明

A

自己説明 (self-explanation)
新しい情報を理解するために、自分に対して説明をすること;自分の心的過程に関する推論を含む
e.g. 新しい情報から何を得たか、すでに読んだ内容とどのように関係するか、何か疑問が生じたかなど
自己説明が様々な年齢・課題において理解・転移などを促進 e.g. 中学生の循環系の理解、医学生の正確な診断、数学・科学領域の転移

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2
Q

自己説明の理論的枠組み

A

①知識の統合を促進する
既有知識と新しい情報を結びつける
既有知識との矛盾に気づき、解消する
②注意を表面的特徴から構造的特徴に移す
より一般的な特徴に注意することで転移を促す
③理解状態のモニタリングを助ける
理解できていない→説明できない

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3
Q

自己説明の実践①:自己説明の問題点

A

①自己説明の問題点
自己説明を促すことで学習が阻害されてしまうこともある e.g. 主要概念の理解は促される一方で、転移課題の成績が低下する;例外の見落とし、過度の一般化

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4
Q

自己説明の実践②:自己説明と他の教授法の比較

A

②自己説明と他の教授法の比較
vs ガイダンスなしの学習
自己説明の方が課題従事時間 (time on-task) が長い
vs 教師の説明
結果は一貫していない→説明の質が重要
質の高い説明(推論が含まれている)→自己説明がより効果的   
質の低い説明(推論が含まれていない)→教師の説明がより効果的
質の高い自己説明をすることは難しい+教師の説明より時間がかかる
vs 繰り返しのテスト
繰り返しのテストの方が長期的な保持に関してより効果的
繰り返しのテストの方が効果が個人差に依存しない

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5
Q

自己説明の実践③:教室における自己説明

A

③教室における自己説明
どうやって自己説明をさせるのか?どうやって自己説明を支援するのか?
宿題への導入
例題の正しい解法と誤った解法を示し、それぞれについて自己説明を求める
理解確認としての活用
考えて考えさせる授業
①教師からの説明:教科書に記載されているような基本事項は、教師が教材や教具などを工夫してわかりやすく教える
②理解確認:学習者が教えられたことを理解できているか確認する e.g. 具体例を考えてもらう
③理解深化:学習者が誤解していそうな内容を問う問題や、教えたことを使って考えさせる発展的な問題を与えて取り組ませ、理解を深める
④自己評価:授業でわかったこと、まだよくわからないことを内省して記述させる

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6
Q

自己説明の実践④:自己説明の実践に関するガイドライン

A

自己説明の実践に関するガイドライン
①領域や学習目標に応じて自己説明活動を選ぶ
自己説明は一般的な原理があり、例外が少ない領域に適している(数学・科学)
理解と転移について自己説明の効果が証明されているが、細部の再生について自己説明が阻害要因になることがある
学習目標に応じて自己説明のプロンプトをデザインし、学習者の注意を方向づけるとよい(概念・手続き)
②訓練や構造化を通じて自己説明の質を高める
訓練によって自己説明の質を高める
説明と動機づけ、モデルの呈示、コーチング
構造化により自己説明の質を高める
空欄補充、選択式
構造化によって自己説明の正確さに対するフィードバックが容易になる
③正しい情報を説明するよう促す
④なぜ正しいか+なぜ誤りかを説明することを促す

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7
Q

仲間との相互作用①:協調学習

A

協調学習 (collaborative learning):以下の条件を満たすグループ学習
①互恵的相互依存関係の成立:クラスやグループで学習に取り組む際、その構成員すべての成長(新たな知識の獲得や技能の伸長など)が目標とされ、その目標達成には構成員すべての相互協力が不可欠なことが了解されている
②二重の個人責任の明確化:学習者個人の学習目標のみならず、グループ全体の学習目標を達成するために必要な条件(各自が負うべき責任)をすべての構成員が承知し、その取り組みの検証が可能になっている
③促進的相互交流の保障と顕在化:学習目標を達成するために構成員相互の協力(役割分担や助け合い、学習資源や情報の共有、共感や受容など情緒的支援)が奨励され、実際に協力が行われている
④「協同」の体験的理解の促進:協同の価値効用の理解内化を促進する教師からの意図的な働きかけが ある(たとえば,グループ活動の終わりに、生徒たちにグループで取り組むメリットを確認させるような 振り返りの機会を与える)

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8
Q

仲間との相互作用②:共同学習

A

協同学習 (cooperative learning):以下のようなグループ活動
①プロジェクト(一過性のイベント)の形をとり
②メンバーの間で相手の活動を参照して自分の行動を調整する仕組み(機会)があり
③プロジェクトの成果物に対して各自が何らかの貢献を期待され
④しばしばプロジェクトリーダーによって統率される学習活動であり
⑤質の高い成果物が求められる学習活動

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9
Q

仲間との相互作用③:ペアでの活動

A

ペアでの活動
学習を促進する条件
コミュニケーションスキルが高い、問題解決方略を言語化できる、能力に関連したポジティブなフィードバックを与えられる
学習に関連する要因の促進
知的関わり、方略的思考スキル、学業的達成、課題関与と理解
*多様な認知能力の学習者に対して有効(e..g. 注意障害の学習者)

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10
Q

仲間との相互作用④:小集団での活動

A

小集団での活動
学習を促進する条件
ポジティブな相互依存性、個人の責任が明確、対面の相互作用、協調的に作業するのに必要なスキルの学習
有効とならない条件
能力、人種、SESが多様なメンバーから構成される場合
学習に関連する要因の促進
内発的動機づけ、学校に対するポジティブな態度、粘り強さ、自己効力感、自尊感情

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11
Q

仲間との相互作用の実践①:学習場面

A

ただ複数人で取り組ませればうまくいくわけではない
たまに認知的負荷の低い質問をするのみ、誤りがあっても正さない、不適切なタイミングでポジティブなフィードバックをする
相互作用を上手く進めるために必要なスキルを持っているとは限らない
相互作用に必要なスキルを訓練することが有効
より成績の高いメンバーを訓練することで、相互作用の質とより成績の低いメンバーの認知的機能が高められる
より成績の高いメンバーを訓練することで、ADHDと診断された学習者との相互作用の質が向上

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5
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12
Q

仲間との相互作用の実践②:日常場面

A

教師の児童・生徒に対する期待や行動が仲間からのそれと関連
生徒の適性やパフォーマンスに関する教師の期待と仲間からの受容/拒絶が関連
教師の子どもに対する言語的、非言語的行動とその子どもの仲間からの扱われ方が関連
学習場面でのアプローチが仲間関係に影響
学習者中心の方が、教師中心や競争よりも仲間とのやりとりを楽しむ

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