簡易裁判所における通常訴訟の特則 Flashcards

1
Q

起訴手続きの簡素化

A

① 簡易裁判所における訴えは、口頭で提起することができる(271条)。
② 当事者双方は、任意に裁判所に出頭して、口頭弁論をすることができる。この場合、訴えの提起は口頭の陳述による(273条)。
③ 訴えの提起においては、請求の原因に代えて、紛争の要点を明らかにすれば足りる(272条)。

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2
Q

書面による準備の省略

A

① 簡易裁判所においては、口頭弁論は、書面で準備することを要しない(276条1項)。

② 相手方が準備しなければ陳述できない事項は、準備書面を提出するか、口頭弁論期日の前に直接相手方に通知するかしなければ、相手方が欠席した口頭弁論期日で主張することができない(276条2項、3項)。

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3
Q

擬制陳述の拡張

A

① 簡易裁判所においては、続行期日についても擬制陳述が認められる。

② すなわち、当事者の一方が欠席した場合に、欠席当事者が準備書面を提出していれば、書面の記載事項を陳述したものとみなすことができる(277条)。

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4
Q

尋問等に代わる書面の提出

A

裁判所が相当と認めるときは、証人もしくは当事者本人の尋問又は鑑定人の意見の陳述に代え、書面の提出をさせることができる(278条)。

※ 地方裁判所以上では、証人尋問につき、裁判所が相当と認め、かつ当事者に異議がない場合にのみ認められている(205条)。

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5
Q

口頭弁論調書の簡略化

A

① 裁判官の許可があれば、証人等の陳述又は検証の結果の記載を省略することができる(規170条1項前段)。

② 当事者は、裁判官が許可をする際に意見を述べることができるが、異議を述べることはできない(規170条1項後段)。

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6
Q

司法委員制度

A

簡易裁判所は、必要があると認めるときは、和解を試みるについて司法委員に補助をさせることができる(279条1項)。

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7
Q

判決書の簡素化

A
判決書に事実及び理由を記載するには、
① 請求の趣旨及び原因の要旨
② その原因の有無
③ 請求を排斥する理由である抗弁の要旨
を表示すれば足りる(280条)。
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8
Q

和解に代わる決定 その1

・ 意義

A

簡易裁判所の決定手続きにより、和解をしたのと同様の解決を図る制度(275条の2)。

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9
Q

和解に代わる決定 その2

・ 要件(275条の2①)

A

① 金銭の支払の請求を目的とする訴えであること
② 被告が口頭弁論において原告の主張した事実を争わず、その他何らの防御方法も提出しない場合であること
③ 裁判所が、被告の資力その他の事情を考慮して、相当であると認めること
④ 原告の意見聴取を行うこと

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10
Q

和解に代わる決定 その3

・ 内容(275条の2①②)

A

① 支払期限の猶予(一括払い)又は分割払いの定めを基本となる内容とする。これらの期間は、(決定の告知を受けた日から2週間経過時から)5年を超えない範囲内でなければならない。
② 分割払いの定めをするときは、被告が支払いを怠った場合における期限の利益の喪失についての定めをしなければならない。
③ 期限どおりに支払ったとき、又は期限の利益を失うことなく支払ったときは、訴え提起後の遅延損害金の支払義務を免除する旨の定めを加えることができる。

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11
Q

和解に代わる決定 その4

・ 決定の効力(275条の2③~⑤)

A

① 当事者は、決定の告知を受けた日から2週間の不変期間内に異議を申し立てることができる。
② 当該期間内に異議の申立てがあった場合、決定は失効する。
③ 当該期間内に異議の申立てがない場合、決定は裁判上の和解と同一の効力を有する。

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