写真1(飛鳥~院政期) Flashcards
名称、作者、所在地
飛鳥寺釈迦如来像
作者:鞍作鳥(止利仏師)
所在地:奈良県高市郡明日香村。
飛鳥寺(安居院)の本尊で、飛鳥大仏の通称。北魏様式。金銅像。
1940年に重要文化財に指定、指定名称は「銅造釈迦如来坐像(本堂安置)1躯」。像高は275.2cm。
飛鳥寺は、蘇我馬子が建立した日本最初の寺院。
名称、作者、所在地
法隆寺金堂釈迦三尊像
作者:鞍作鳥(止利仏師)
所在地:奈良県斑鳩町
法隆寺金堂の中央に安置される本尊。北魏様式。金銅像。国宝。
中尊の釈迦如来坐像(像高87.5cm)と左右の脇侍菩薩立像の三尊からなる。三尊は背後に大型の舟形光背(全高177cm)を負う。宣字座と称される上下2段構成の箱形の木造台座上に釈迦如来が坐し、その左右に両脇侍像が侍立する。本像は一光三尊の金銅像として日本で最も古い様式、また最も完具した仏像。
名称、所在地
法隆寺夢殿救世観音像
所在地:奈良県斑鳩町
法隆寺夢殿の本尊で、クスノキの一木造。北魏様式。国宝。
作者:不明。
長年秘仏であり、白布に包まれていたが、明治初期(1884年?)に岡倉天心とフェノロサが何重にも覆っていた白布を取り「発見」した。現在も春・秋の一定期間しか開扉されない秘仏。保存状態が良く当初のものと思われる金箔が多く残る。聖徳太子の現し身とも言われる。
名称、所在地
法隆寺百済観音像
法隆寺大宝蔵院の百済観音堂に安置する。クスノキの一木造。百済・中国南朝様式。国宝。
作者:不明。
所在地:奈良県斑鳩町
八頭身のすらりとした姿と、優美で慈悲深い表情で多くの人びとを魅了する。丸みを帯びた体躯が特徴的。百済観音像と呼ばれているが、朝鮮半島ではクスノキは用材として使用されないため、日本で作られたと思われる。左手に下げられた水瓶はヒノキで作られたもの。蓮華座は五角形。
名称、所在地
中宮寺半跏思惟像
所在地:奈良県斑鳩町(法隆寺に隣接)
中宮寺の本尊。クスノキの木造。国宝。作者:不明。
丸みを帯びた体躯に柔和な表情がよく調和している。一木造ではなく、頭部は前後2材、胴体の主要部は1材とし、これに両脚部を含む1材、台座の大部分を形成する1材などを矧ぎ合わせ、他にも小材を各所に挟む。両脚部材と台座部材は矧ぎ目を階段状に造るなど、特異な木寄せを行っている。かつて、50円普通切手の意匠になった。
名称、所在地
広隆寺半跏思惟像
所在地:京都市右京区太秦
広隆寺の本尊。アカマツの一木造。国宝(彫刻の部第一号)。作者:不明。
アカマツ材の木造は朝鮮半島に多い。秦河勝(はたのかわかつ)が聖徳太子から朝鮮伝来の仏像を与えられ、広隆寺を創建したという伝承との関係が注目される。1968年に背板にクスノキが使用されていると判明し、日本で造像された可能性も出てきた。
名称、所在地
法隆寺玉虫厨子
所在地:奈良県斑鳩町
飛鳥時代の仏教工芸品。国宝。
「厨子」とは、仏像などの礼拝対象を納めて屋内に安置する、屋根付きの工作物。さまざまな形式のものがあるが、玉虫厨子は実際の仏堂建築の外観を模した造りになっていて、古代の日本建築を知るうえでも重要な遺品。本尊をおさめた宮殿部と須弥座、台脚部からなる。装飾に玉虫の羽が敷き詰められていたことからこの名がついたが、現在はそのほとんどが失われている。
名称、所在地
(表)施身聞偈図(せしんもんげず、須弥座左側面)
(裏)捨身飼虎図(しゃしんしこず、須弥座右側面)
所在地:奈良県斑鳩町
いずれも釈迦の前世の物語。「捨身飼虎図」は、飢えた虎の母子に自らの肉体を布施する話。「異時同図法」の典型例で、王子が衣服を脱ぎ、崖から身を投げ、虎にその身を与えるまでの時間的経過を表現する。「施身聞偈図」は、自らの体を羅刹(人を食う鬼)に与えようと崖から身を投げる場面。
名称、所在地
中宮寺天寿国繡帳
所在地:奈良県斑鳩町(法隆寺に隣接)
中宮寺が所蔵する、飛鳥時代の染織工芸品。国宝。
聖徳太子の死去を悼んでその妃の橘大郎女(たちばなのおおいらつめ)が作らせたという。太子が往生した天寿国のありさまを刺繍であらわした。飛鳥時代の染織工芸、絵画、服装、仏教信仰などを知るうえで貴重な遺品。渡来系の人物が下絵を描き、宮中に仕えた女たちが刺繍した。
名称、所在地
難波宮近く出土の地方行政単位を記した木簡
所在地:大阪府大阪市中央区
2015年2月、難波宮跡近くで地方の行政単位「五十戸」を記した木簡が出土。「玉作五十戸俵」と記されていた。玉作という地名は陸奥(青森)や土佐(高知)などにあり、地方から五十戸単位で税として米を納めた際の荷札とみられる。
名称、所在地
薬師寺東塔
所在地:奈良県奈良市
国宝。
白鳳様式を伝える。総高34.1m(相輪含む)。下から1・3・5番目の屋根は裳階(もこし)で、構造的には三重の塔。塔の先端部の相輪にある青銅製の水煙(すいえん)には飛天像が透かし彫りされており、奈良時代の高い工芸技術を現代に伝える。フェノロサが「凍れる音楽」と表現したとされるが、これは誤りとする文献も複数ある。
名称、所在地
賀茂別雷神社(上賀茂神社)楼門(ろうもん)
所在地:京都市北区
天武天皇の創建と伝えられる。ユネスコの世界遺産に「古都京都の文化財」の1つとして登録されている。
名称、所在地
賀茂別雷神社(上賀茂神社)細殿
所在地:京都市北区
伝天武天皇創建。立砂(たてずな)=細殿前の円錐状の2つの砂の山。神体である神山(こうやま)を模したもの。鬼門にまく清めの砂の起源とされる。
名称、所在地
薬師寺金堂薬師三尊像
所在地:奈良県奈良市
金堂に安置する、薬師寺の本尊。金銅像。国宝。
中尊は薬師如来、左脇侍(向かって右)に日光菩薩、右脇侍に月光菩薩を配している。像高は薬師如来254.7cm、日光菩薩317.3cm、月光菩薩315.3cm。
名称、所在地
薬師寺東院堂聖観音像
所在地:奈良県奈良市
薬師寺東院堂の本尊。金銅像。国宝。
像高188.5センチ。彫刻法は、インドのグプタ王朝の影響を受けている。
名称、所在地
興福寺仏頭
所在地:奈良県奈良市
元の所在地:山田寺(蘇我倉山田石川麻呂のために造った)
銅造仏頭。国宝。
もと山田寺講堂本尊薬師如来像の頭部。『玉葉』(九条兼実の日記)によれば、1187年に興福寺の僧兵が山田寺に押し入り山田寺講堂本尊の薬師三尊像を強奪、興福寺東金堂の本尊に据えた。1411年の東金堂の火災の際に焼け落ち、かろうじて焼け残った頭部だけが、その後新しく造られた本尊像の台座内に格納。1937年に再発見されるまでその存在が知られていなかった。
名称、所在地
法隆寺夢違観音像
所在地:奈良県斑鳩町
法隆寺の大宝蔵殿に安置されている観音菩薩立像。白鳳期、銅造。国宝。
作者:不明。
もと東院絵殿の本尊。銅製鍍金で像高87.3cm。頭部の三面宝冠と台座は別鋳で本体は一鋳になり、内部は空洞。像名の「夢違」は、江戸時代に書かれた『古今一陽集』に、「悪い夢を見たとき、この観音像に祈るとよい夢に変えてくれる」とあることに由来し、一般に親しまれている。
名称、所在地
法隆寺金堂壁画(1949年焼損)
所在地:奈良県斑鳩町
法隆寺金堂の壁面に描かれていた7世紀末頃の仏教絵画。
作者:不明。
アジアの古代仏教絵画を代表する作品の1つだったが、1949年に不審火による火災で焼損。この事件をきっかけに文化財保護法が制定された。壁画が焼損した1月26日は文化財防火デーと定められ、日本各地の社寺等で消火訓練が行われている。
(下図)飛天の壁画20面は火災当時取り外されて別の場所に保管されていたため難をまぬがれた。
名称、所在地
高松塚古墳壁画
所在地:奈良県明日香村(国営飛鳥歴史公園内)
高松塚古墳は特別史跡。壁画4面は国宝。写真は西壁女子群像。
壁画は石室の東壁・西壁・北壁(奥壁)・天井の4面に存在し、切石の上に厚さ数mmの漆喰を塗った上に描かれている。壁画の題材は人物像、日月、四方四神および星辰(星座)である。中でも西壁女子群像は色彩鮮やかで、歴史の教科書をはじめさまざまな場所でカラー写真が紹介され、「飛鳥美人」の愛称で親しまれている。
名称、所在地
東大寺法華堂
所在地:奈良県奈良市
国宝。左側は奈良時代、右側は鎌倉時代。
東大寺にある仏堂。一般に「三月堂」として知られる。東大寺に現存する数少ない奈良時代建築の1つ。名称・通称の由来は、毎年3月に法華会という行事が営まれていたからだと言われている。
名称、所在地
東大寺転害門
所在地:奈良県奈良市
国宝。
東大寺の創建時の遺構をとどめる唯一の門。平重衡の兵火(1180年)、三好・松永の戦い(1567年)の2回の戦火にも焼け残った。
10月5日の転害会では、この基壇上において手向山八幡宮の祭礼が行われる。門の中央には神輿の安置のための石が据えられている。また、大注連縄が門の西面の二柱に懸けられて、神仏習合の姿がみられる。
名称、所在地
(東大寺)正倉院宝庫
所在地:奈良県奈良市
校倉造の大規模な高床式倉庫。国宝。
光明皇后が聖武天皇の遺品を納めた。天平時代を中心とした多数の美術工芸品を収蔵していた。「古都奈良の文化財」の一部として世界文化遺産に登録されている。
名称、所在地
唐招提寺金堂
所在地:奈良県奈良市
天平期金堂の唯一の遺構。国宝。
寄棟造で、前面一間通りが吹き放ち、軒を支える組み物は三手先(みてさき)と呼ばれる形式で、その建立年代を示している。
名称、所在地
唐招提寺講堂
所在地:奈良県奈良市
入母屋造、本瓦葺き。国宝。
平城宮の東朝集殿(ひがしちょうしゅうでん)を移築・改造したもの。奈良時代宮廷建築の唯一の遺構として極めて貴重。開放的な空間。現在の姿は鎌倉時代の改造によるところが大きいと言われている。
名称、所在地
法隆寺夢殿
所在地:奈良県斑鳩町
法隆寺東院の正堂。国宝。
八角円堂。伽藍創立時の創建で何度も修理されてきたが、屋上の宝珠露盤などに天平の面影を残す。聖徳太子が《法華義疏》等の作成中,夢に金人(きんじん)が現れて教示を受けたという伝説から,斑鳩宮の太子の居室の跡と伝えるこの堂に夢殿の名が付いた。
名称、所在地
東大寺法華堂日光・月光菩薩
所在地:奈良県奈良市
塑造。国宝。
本尊が立つ八角仏壇上の左右に脇侍のように立っていた像で、2011年より東大寺ミュージアムに安置されている。「日光・月光菩薩」とは、本来は薬師如来の脇侍であり、観音像の脇侍として日光・月光菩薩を安置する例は他にみない。
名称、所在地
東大寺法華堂執金剛神像
所在地:奈良県奈良市
塑造。国宝。
像高170.4cm。本尊背後の厨子に安置され、毎年12月16日の開山忌にのみ開扉される秘仏である。秘仏であるため、彩色が残っている。唐風の甲(よろい)をまとい、両目を見開き、口を開いて怒号するさまを表す。右手は肩の辺りまで上げ、仏敵や煩悩を打ち砕く金剛杵(こんごうしょ)を構え、左手は下げて拳を固く握っている。