写真1(飛鳥~院政期) Flashcards

1
Q

名称、作者、所在地

A

飛鳥寺釈迦如来像

作者:鞍作鳥(止利仏師)

所在地:奈良県高市郡明日香村。

飛鳥寺(安居院)の本尊で、飛鳥大仏の通称。北魏様式。金銅像。

1940年に重要文化財に指定、指定名称は「銅造釈迦如来坐像(本堂安置)1躯」。像高は275.2cm。

飛鳥寺は、蘇我馬子が建立した日本最初の寺院。

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2
Q

名称、作者、所在地

A

法隆寺金堂釈迦三尊像

作者:鞍作鳥(止利仏師)

所在地:奈良県斑鳩町

法隆寺金堂の中央に安置される本尊。北魏様式。金銅像。国宝。

中尊の釈迦如来坐像(像高87.5cm)と左右の脇侍菩薩立像の三尊からなる。三尊は背後に大型の舟形光背(全高177cm)を負う。宣字座と称される上下2段構成の箱形の木造台座上に釈迦如来が坐し、その左右に両脇侍像が侍立する。本像は一光三尊の金銅像として日本で最も古い様式、また最も完具した仏像。

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3
Q

名称、所在地

A

法隆寺夢殿救世観音像

所在地:奈良県斑鳩町

法隆寺夢殿の本尊で、クスノキの一木造。北魏様式。国宝。

作者:不明。

長年秘仏であり、白布に包まれていたが、明治初期(1884年?)に岡倉天心とフェノロサが何重にも覆っていた白布を取り「発見」した。現在も春・秋の一定期間しか開扉されない秘仏。保存状態が良く当初のものと思われる金箔が多く残る。聖徳太子の現し身とも言われる。

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4
Q

名称、所在地

A

法隆寺百済観音像
法隆寺大宝蔵院の百済観音堂に安置する。クスノキの一木造。百済・中国南朝様式。国宝。
作者:不明。
所在地:奈良県斑鳩町
八頭身のすらりとした姿と、優美で慈悲深い表情で多くの人びとを魅了する。丸みを帯びた体躯が特徴的。百済観音像と呼ばれているが、朝鮮半島ではクスノキは用材として使用されないため、日本で作られたと思われる。左手に下げられた水瓶はヒノキで作られたもの。蓮華座は五角形。

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5
Q

名称、所在地

A

中宮寺半跏思惟像

所在地:奈良県斑鳩町(法隆寺に隣接)

中宮寺の本尊。クスノキの木造。国宝。作者:不明。

丸みを帯びた体躯に柔和な表情がよく調和している。一木造ではなく、頭部は前後2材、胴体の主要部は1材とし、これに両脚部を含む1材、台座の大部分を形成する1材などを矧ぎ合わせ、他にも小材を各所に挟む。両脚部材と台座部材は矧ぎ目を階段状に造るなど、特異な木寄せを行っている。かつて、50円普通切手の意匠になった。

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6
Q

名称、所在地

A

広隆寺半跏思惟像

所在地:京都市右京区太秦

広隆寺の本尊。アカマツの一木造。国宝(彫刻の部第一号)。作者:不明。

アカマツ材の木造は朝鮮半島に多い。秦河勝(はたのかわかつ)が聖徳太子から朝鮮伝来の仏像を与えられ、広隆寺を創建したという伝承との関係が注目される。1968年に背板にクスノキが使用されていると判明し、日本で造像された可能性も出てきた。

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7
Q

名称、所在地

A

法隆寺玉虫厨子

所在地:奈良県斑鳩町

飛鳥時代の仏教工芸品。国宝。

「厨子」とは、仏像などの礼拝対象を納めて屋内に安置する、屋根付きの工作物。さまざまな形式のものがあるが、玉虫厨子は実際の仏堂建築の外観を模した造りになっていて、古代の日本建築を知るうえでも重要な遺品。本尊をおさめた宮殿部と須弥座、台脚部からなる。装飾に玉虫の羽が敷き詰められていたことからこの名がついたが、現在はそのほとんどが失われている。

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8
Q

名称、所在地

A

(表)施身聞偈図(せしんもんげず、須弥座左側面)

(裏)捨身飼虎図(しゃしんしこず、須弥座右側面)

所在地:奈良県斑鳩町

いずれも釈迦の前世の物語。「捨身飼虎図」は、飢えた虎の母子に自らの肉体を布施する話。「異時同図法」の典型例で、王子が衣服を脱ぎ、崖から身を投げ、虎にその身を与えるまでの時間的経過を表現する。「施身聞偈図」は、自らの体を羅刹(人を食う鬼)に与えようと崖から身を投げる場面。

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9
Q

名称、所在地

A

中宮寺天寿国繡帳

所在地:奈良県斑鳩町(法隆寺に隣接)

中宮寺が所蔵する、飛鳥時代の染織工芸品。国宝。

聖徳太子の死去を悼んでその妃の橘大郎女(たちばなのおおいらつめ)が作らせたという。太子が往生した天寿国のありさまを刺繍であらわした。飛鳥時代の染織工芸、絵画、服装、仏教信仰などを知るうえで貴重な遺品。渡来系の人物が下絵を描き、宮中に仕えた女たちが刺繍した。

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10
Q

名称、所在地

A

難波宮近く出土の地方行政単位を記した木簡

所在地:大阪府大阪市中央区

2015年2月、難波宮跡近くで地方の行政単位「五十戸」を記した木簡が出土。「玉作五十戸俵」と記されていた。玉作という地名は陸奥(青森)や土佐(高知)などにあり、地方から五十戸単位で税として米を納めた際の荷札とみられる。

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11
Q

名称、所在地

A

薬師寺東塔

所在地:奈良県奈良市

国宝。

白鳳様式を伝える。総高34.1m(相輪含む)。下から1・3・5番目の屋根は裳階(もこし)で、構造的には三重の塔。塔の先端部の相輪にある青銅製の水煙(すいえん)には飛天像が透かし彫りされており、奈良時代の高い工芸技術を現代に伝える。フェノロサが「凍れる音楽」と表現したとされるが、これは誤りとする文献も複数ある。

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12
Q

名称、所在地

A

賀茂別雷神社(上賀茂神社)楼門(ろうもん)

所在地:京都市北区

天武天皇の創建と伝えられる。ユネスコの世界遺産に「古都京都の文化財」の1つとして登録されている。

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13
Q

名称、所在地

A

賀茂別雷神社(上賀茂神社)細殿

所在地:京都市北区

伝天武天皇創建。立砂(たてずな)=細殿前の円錐状の2つの砂の山。神体である神山(こうやま)を模したもの。鬼門にまく清めの砂の起源とされる。

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14
Q

名称、所在地

A

薬師寺金堂薬師三尊像

所在地:奈良県奈良市

金堂に安置する、薬師寺の本尊。金銅像。国宝。

中尊は薬師如来、左脇侍(向かって右)に日光菩薩、右脇侍に月光菩薩を配している。像高は薬師如来254.7cm、日光菩薩317.3cm、月光菩薩315.3cm。

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15
Q

名称、所在地

A

薬師寺東院堂聖観音像

所在地:奈良県奈良市

薬師寺東院堂の本尊。金銅像。国宝。

像高188.5センチ。彫刻法は、インドのグプタ王朝の影響を受けている。

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16
Q

名称、所在地

A

興福寺仏頭

所在地:奈良県奈良市

元の所在地:山田寺(蘇我倉山田石川麻呂のために造った)

銅造仏頭。国宝。

もと山田寺講堂本尊薬師如来像の頭部。『玉葉』(九条兼実の日記)によれば、1187年に興福寺の僧兵が山田寺に押し入り山田寺講堂本尊の薬師三尊像を強奪、興福寺東金堂の本尊に据えた。1411年の東金堂の火災の際に焼け落ち、かろうじて焼け残った頭部だけが、その後新しく造られた本尊像の台座内に格納。1937年に再発見されるまでその存在が知られていなかった。

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17
Q

名称、所在地

A

法隆寺夢違観音像

所在地:奈良県斑鳩町

法隆寺の大宝蔵殿に安置されている観音菩薩立像。白鳳期、銅造。国宝。

作者:不明。

もと東院絵殿の本尊。銅製鍍金で像高87.3cm。頭部の三面宝冠と台座は別鋳で本体は一鋳になり、内部は空洞。像名の「夢違」は、江戸時代に書かれた『古今一陽集』に、「悪い夢を見たとき、この観音像に祈るとよい夢に変えてくれる」とあることに由来し、一般に親しまれている。

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18
Q

名称、所在地

A

法隆寺金堂壁画(1949年焼損)

所在地:奈良県斑鳩町

法隆寺金堂の壁面に描かれていた7世紀末頃の仏教絵画。

作者:不明。

アジアの古代仏教絵画を代表する作品の1つだったが、1949年に不審火による火災で焼損。この事件をきっかけに文化財保護法が制定された。壁画が焼損した1月26日は文化財防火デーと定められ、日本各地の社寺等で消火訓練が行われている。

(下図)飛天の壁画20面は火災当時取り外されて別の場所に保管されていたため難をまぬがれた。

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19
Q

名称、所在地

A

高松塚古墳壁画

所在地:奈良県明日香村(国営飛鳥歴史公園内)

高松塚古墳は特別史跡。壁画4面は国宝。写真は西壁女子群像。

壁画は石室の東壁・西壁・北壁(奥壁)・天井の4面に存在し、切石の上に厚さ数mmの漆喰を塗った上に描かれている。壁画の題材は人物像、日月、四方四神および星辰(星座)である。中でも西壁女子群像は色彩鮮やかで、歴史の教科書をはじめさまざまな場所でカラー写真が紹介され、「飛鳥美人」の愛称で親しまれている。

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20
Q

名称、所在地

A

東大寺法華堂

所在地:奈良県奈良市

国宝。左側は奈良時代、右側は鎌倉時代。

東大寺にある仏堂。一般に「三月堂」として知られる。東大寺に現存する数少ない奈良時代建築の1つ。名称・通称の由来は、毎年3月に法華会という行事が営まれていたからだと言われている。

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21
Q

名称、所在地

A

東大寺転害門

所在地:奈良県奈良市

国宝。

東大寺の創建時の遺構をとどめる唯一の門。平重衡の兵火(1180年)、三好・松永の戦い(1567年)の2回の戦火にも焼け残った。

10月5日の転害会では、この基壇上において手向山八幡宮の祭礼が行われる。門の中央には神輿の安置のための石が据えられている。また、大注連縄が門の西面の二柱に懸けられて、神仏習合の姿がみられる。

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22
Q

名称、所在地

A

(東大寺)正倉院宝庫

所在地:奈良県奈良市

校倉造の大規模な高床式倉庫。国宝。

光明皇后が聖武天皇の遺品を納めた。天平時代を中心とした多数の美術工芸品を収蔵していた。「古都奈良の文化財」の一部として世界文化遺産に登録されている。

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23
Q

名称、所在地

A

唐招提寺金堂

所在地:奈良県奈良市

天平期金堂の唯一の遺構。国宝。

寄棟造で、前面一間通りが吹き放ち、軒を支える組み物は三手先(みてさき)と呼ばれる形式で、その建立年代を示している。

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24
Q

名称、所在地

A

唐招提寺講堂

所在地:奈良県奈良市

入母屋造、本瓦葺き。国宝。

平城宮の東朝集殿(ひがしちょうしゅうでん)を移築・改造したもの。奈良時代宮廷建築の唯一の遺構として極めて貴重。開放的な空間。現在の姿は鎌倉時代の改造によるところが大きいと言われている。

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25
Q

名称、所在地

A

法隆寺夢殿

所在地:奈良県斑鳩町

法隆寺東院の正堂。国宝。

八角円堂。伽藍創立時の創建で何度も修理されてきたが、屋上の宝珠露盤などに天平の面影を残す。聖徳太子が《法華義疏》等の作成中,夢に金人(きんじん)が現れて教示を受けたという伝説から,斑鳩宮の太子の居室の跡と伝えるこの堂に夢殿の名が付いた。

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26
Q

名称、所在地

A

東大寺法華堂日光・月光菩薩

所在地:奈良県奈良市

塑造。国宝。

本尊が立つ八角仏壇上の左右に脇侍のように立っていた像で、2011年より東大寺ミュージアムに安置されている。「日光・月光菩薩」とは、本来は薬師如来の脇侍であり、観音像の脇侍として日光・月光菩薩を安置する例は他にみない。

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27
Q

名称、所在地

A

東大寺法華堂執金剛神像

所在地:奈良県奈良市

塑造。国宝。

像高170.4cm。本尊背後の厨子に安置され、毎年12月16日の開山忌にのみ開扉される秘仏である。秘仏であるため、彩色が残っている。唐風の甲(よろい)をまとい、両目を見開き、口を開いて怒号するさまを表す。右手は肩の辺りまで上げ、仏敵や煩悩を打ち砕く金剛杵(こんごうしょ)を構え、左手は下げて拳を固く握っている。

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28
Q

名称、所在地

A

東大寺戒壇院四天王像

所在地:奈良県奈良市

塑造。国宝。

法華堂の日光・月光菩薩像および執金剛神像とともに、奈良時代の塑像の最高傑作の一つ。怒りの表情をあらわにした持国天、増長天像と、眉をひそめ怒りを内に秘めた広目天、多聞天像の対照が見事である。記録によれば、創建当初の戒壇院四天王像は銅造であり、現在の四天王像は後世に他の堂から移したもの。鑑真が四天王に守られながら、無事日本にたどり着くことができたという逸話あり。四天王は仏法を守護する神であり、戒壇堂の壇上の四隅の四天王像は今も仏に誓いを立てる人々を見守っている。

29
Q

名称、所在地

A

東大寺法華堂不空羂索観音像

所在地:奈良県奈良市

乾漆造。国宝。

三目八臂で額に縦に第三の眼を有する。8本の腕のうち2本は胸前で合掌し、両掌の間に水晶珠を挟む。残りの6本の腕のうち、下方に伸ばした2本には持物(じもつ)はない。他の4本の手のうち左第1手には蓮華、左第2手には羂索、右第1手には錫杖をそれぞれ持つが、これらの持物はいずれも後補である。右第2手の持物は失われているが、他の不空羂索観音の造像例からみて、払子を持っていたと思われる。

30
Q

名称、所在地

A

興福寺阿修羅像

所在地:奈良県奈良市

乾漆造。国宝。

八部衆像のうちの一つ。三面六臂で、他の像と違って甲冑を着けず、上半身は条帛(じょうはく、襷状の布)を着けるのみである。下半身には裙(くん、下半身に巻くスカート風のもの)を着け、足には板金剛というサンダル状のものを履く。合掌する腕の右前膊は後補。当初は鮮やかに彩色されていた。

31
Q

名称、所在地

A

興福寺乾漆十大弟子立像

所在地:奈良県奈良市

乾漆造。国宝。

釈迦に従った10人の高弟像のうち6躯が残る。いずれも髪を剃り、袈裟を着て、板金剛(いたこんごう)をはき、洲浜座(すはまざ)に両足をそろえて直立。十大弟子はインド人のはずだが、いずれも日本人の顔立ちをしている。顔の表情、手のかたち、袈裟の折り目の起伏や流れに変化を持たせ、個性的な表現をとる。

32
Q

名称、所在地

A

唐招提寺鑑真和上像

所在地:奈良県奈良市

乾漆造。国宝。

高さ80.1cm。日本最古の肖像彫刻。鑑真和上の不屈の精神まで感じさせる。弟子の忍基(にんき)が制作を指導したとされ、今も鮮やかな彩色が残っている。

33
Q

名称、所在地

A

薬師寺吉祥天像

所在地:奈良県奈良市

国宝。

吉祥天女を描く。吉祥悔過会(きちじょうけかえ)の本尊像として製作されたものと推定される。吉祥悔過会とは奈良時代に始まったもので、年の初めに宮中や諸大寺において吉祥天像を祀り、過去の罪障を悔い改めるとともに、国家の繁栄や国民の幸せ、五穀豊穰などを願って営まれたものである。

34
Q

名称、所在地

A

正倉院鳥毛立女屏風(とりげりゅうじょのびょうぶ)

所在地:奈良県奈良市

正倉院に伝わる屏風。国宝。

六扇からなり、各扇に唐装の婦人を一人配した樹下美人図。天平勝宝8年(756)の東大寺献物帳に記載される。頭髪・着衣・樹木などにヤマドリの羽毛が貼られていたのでこの名があるが、現在はほとんど剥落して下図の墨線のみとなり、彩色された面貌(めんぼう)だけが当初の様相をとどめている。「とりげたちおんなびょうぶ」ともいう。

35
Q

名称

A

過去現在絵因果経

国宝。(東京芸術大学蔵)

釈迦の前世における善行から現世で悟りを開くまでの伝記を説いた経文を下段に書き、それに相当する絵を上段に書いた絵巻物。唐の原本を元に制作されたとみられる。

36
Q

名称、所在地

A

螺鈿紫檀五絃琵琶

所在地:正倉院北倉(奈良県奈良市)

背面に一面に散らされた唐花文の豪華さが眼を引く。艶やかな光を放つ螺鈿の花、芯の赤い部分には、裏面から色を施した琥珀が埋め込まれている。紫檀の木地に直接象嵌されているが、この木地象嵌による螺鈿技法は、中国西方で誕生したものと考えられる。表面には、らくだに乗って琵琶を演奏する楽人の姿が螺鈿で表現される。シルクロード交易の東の終着点ともいわれる正倉院らしいモチーフ。エラー! ハイパーリンクの参照に誤りがあります。この絵柄のベースの茶色い部分は玳瑁(たいまい、鼈甲・べっこうのこと)が使用されている。

37
Q

名称、所在地、製作指示者

A

百万塔陀羅尼

所在地:奈良国立博物館

製作指示:称徳天皇

日本最古の印刷物。恵美押勝の乱(藤原仲麻呂の乱)を平定した称徳天皇が戦死した将兵の菩提を弔うと共に、鎮護国家を祈念するために作らせた。陀羅尼を100万巻印刷し、小型の塔に納めて10万基ずつ10大寺に奉納。法隆寺に4万数千基が残るほかは、博物館や個人に数基所蔵されているのみである。

38
Q

名称、所在地

A

室生寺金堂

所在地:奈良県宇陀市

国宝。

段差のある地盤に建っており、建物前方の礼堂部分は斜面に張り出して、床下の長い束(つか)で支えている。このような建て方を「懸造(かけづくり)」と言い、山岳寺院によく見られる。

39
Q

名称、所在地

A

室生寺五重塔

所在地:奈良県宇陀市

国宝。800年頃の建立。

木部は朱塗り。屋外の木造五重塔としては、法隆寺塔に次ぎわが国で2番目に古く、国宝・重要文化財指定の木造五重塔で屋外にあるものでは日本最小。高さ16m強、初重は1辺の長さ2.5mの小型の塔で、高さは興福寺五重塔の約3分の1。

40
Q

名称、所在地

A

羽黒山五重塔

所在地:山形県鶴岡市

国宝。山形県鶴岡市羽黒町手向(とうげ)の羽黒山にある室町時代建立の五重塔。

山形県にある山岳修験の道場である月山、湯殿山、羽黒山を合わせて出羽三山という。このうち羽黒山には三山の神を祀る三神合祭殿があり、そこへ至る参道の途中、木立の中にこの五重塔が建つ。近くには樹齢1000年、樹の周囲10mの巨杉「爺杉」がある。 東北地方では最古の塔といわれ、昭和41年(1966年)に国宝に指定された。塔の所有者は出羽三山神社(月山神社出羽神社湯殿山神社)である。

41
Q

名称、所在地

A

観心寺如意輪観音像

所在地:大阪府河内長野市

国宝。観心寺の本尊。

高野山真言宗の寺院。秘仏で、毎年4月17・18日の2日間のみ開扉。六臂(手が6本)の密教彫像。長らく秘仏であったため、保存がよく、表面の彩色や文様もよく残っている。

42
Q

名称、所在地

A

神護寺薬師如来像

所在地:京都市右京区高雄

国宝。金堂の本尊。

像高170.6cm、カヤ材の一木造。唇に朱を、眉、瞳などに墨を塗るほかは彩色などを施さない素木仕上げの像である。目を細めた森厳で沈うつな表情と体躯のボリューム感は、親しみよりも威圧感を見る者に与える。図式的・観念的に整えられた衣

文などに平安時代初期特有の様式が見られる。

43
Q

名称

A

元興寺薬師如来像

国宝

平安前期の作。奈良国立博物館に寄託。

44
Q

名称(中央の像の名称)

A

薬師寺三神像

(中央)薬師寺僧形八幡神像

所在地:奈良市芝新屋町(奈良国立博物館)?

国宝

平安時代初期に作られた薬師寺鎮守八幡宮の三柱の神像。いずれも像高30数センチの小品で、薬師寺の鎮守八幡宮の神体として作られた。日本の神像彫刻は仏像の影響を受けて作り始められたもので、日本の神像としては現存最古作の1つ。奈良国立博物館に寄託されている。向かって右に神功皇后[じんぐうこうごう]、向かって左に仲津姫命[なかつひめのみこと]を配した三神一具の像。

45
Q

名称、所在地

A

神護寺両界曼荼羅(高雄曼荼羅)

(表)金剛界、(裏)胎蔵界

所在地:京都市右京区高雄

国宝。彩色本ではなく、紫色に染めた綾地に金銀泥で描いたもの。損傷甚大ながら、空海在世時の作で、空海が唐から請来した曼荼羅原本の唐様式を最もよく示すものとされる。

46
Q

名称、所在地

A

教王護国寺両界曼荼羅(西院曼荼羅)

(表)金剛界、(裏)胎蔵界

所在地:京都市南区九条町

国宝。平安初期の作。日本に伝わる両界曼荼羅のうち、最も著名なもの。鮮烈な色彩とインド風の濃い諸仏の官能

的な肢体が特色。

47
Q

名称、所在地

A

園城寺不動明王像(黄不動)

所在地:滋賀県大津市

国宝。平安初期の作と推定。高野山明王院の「赤不動」、青蓮院の「青不動」と共に日本三不動の1つに数えられる。承和5年(838年)、比叡山で籠山修行中の円珍(当時25歳)の前に忽然と現れ、「自分は金色不動明王である。仏法の真髄を伝える汝(円珍)を守護するために現れた。」と告げたとされる。その後、この不動明王は、円珍が唐への航海の途上、海賊に襲われそうになった時に出現するなど、円珍の生涯の危機に際して現れたとされ、円珍の守護神的な性格をもっていたと思われる。

48
Q

名称

A

当麻曼荼(陀)羅(たいま まんだら)

奈良の当麻寺に伝わる中将姫伝説のある蓮糸曼荼羅と言われる根本曼荼羅(当麻曼荼羅と中将姫伝説の項を参照)の図像に基づいて作られた浄土曼荼羅の総称である。曼荼羅という用語を用いているが、密教の胎蔵界・金剛界の両界曼荼羅とは無関係である。浄土曼荼羅という呼称は密教の図像名を借りた俗称であり、現代における正式名称は、浄土変相図である。

49
Q

名称、所在地

A

醍醐寺五重塔初重壁画

所在地:京都府京都市伏見区

醍醐寺五重塔壁画は、天暦五年(九五一)十月塔の竣工と共に成ったもので、平安時代における壁画として平等院鳳凰堂のそれに並び最も重要な遺例にあげられる。壁画は塔初重内部の心柱覆板、四天柱、連子窓及び腰羽目板に両界曼荼羅の諸尊と真言八祖(善無畏を欠く)をきわめて効果的、立体的に配置し、絵の描写は平安前期以降の密教絵画の伝統にねざしながらも優美かつおおらかな藤原新様式の萠芽を窺わせ、新旧両様式の交錯する十世紀の基準作としてその価値は甚だ高い。

50
Q

名称、所在地

A

平等院鳳凰堂

所在地:京都府宇治市

世界遺産、国宝。天喜元年(1053年)に建立された阿弥陀堂。『源氏物語』の「宇治十帖」の舞台。

51
Q

名称、所在地

A

法界寺阿弥陀堂

所在地:京都市伏見区日野

国宝。現在の建物は鎌倉時代初期の建築。承久3年(1221年)の兵火で焼失後まもなくの建立と推定される。方五間(間口、奥行ともに柱間の数が5間)の堂の周囲に1間の裳階(もこし)をめぐらした形で、屋根は宝形造(ピラミッド形)で檜皮葺き。内陣の柱や長押上の小壁には創建当時の絵画が残る。

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名称、所在地

A

醍醐寺五重塔

所在地:京都府京都市伏見区

世界遺産、国宝。醍醐寺は豊臣秀吉による「醍醐の花見」の行われた地として有名。五重塔は、天暦5年(951年)建立。承平元年(931年)、その前年に亡くなった醍醐天皇の冥福を祈るために第三皇子の代明親王が発願し、穏子皇太后の令旨で建立が計画された。しかし、代明親王の死去(937年)などの影響で工事は停滞し、発願の20年後に完成した。総高38メートル。京都に残る数少ない平安時代建築として貴重。初重内部の両界曼荼羅と真言八祖を表した壁画も平安絵画の遺品として重要で、「絵画」としても国宝に指定。

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名称、所在地、作者

A

平等院鳳凰堂阿弥陀如来像

所在地:京都府宇治市

作者:定朝

世界遺産、国宝。仏師定朝の確証ある唯一の遺作。寄木造漆箔、像高284cm。円満な面相、浅く流れる衣文などを特色とする定朝の優美で温和な作風は、「仏の本様」と称されて平安時代の貴族にもてはやされ、以後の仏像彫刻には定朝様(よう)が流行した。

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Q

名称、所在地

A

高野山聖衆来迎図

所在地:和歌山県伊都郡高野町(高野山霊宝館)

国宝。平安~鎌倉時代の作。阿弥陀如来を中心に諸聖衆が楽器を奏でながら、往生者を迎えに来る情景を三幅からなる大画面に描いた来迎図の傑作。

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名称、所在地

A

仏涅槃図(ぶつねはんず)

所在地:高野山金剛峯寺所蔵(和歌山県伊都郡高野町)

仏涅槃図は釈迦入滅を、横臥する釈迦を中心に菩薩や仏弟子、会衆や動物に到るまでらが釈迦を取り囲み、嘆き悲しむ情景を描いた仏画。釈迦を追善供養する涅槃会の際に懸用された。日本では平安時代から製作され、高野山金剛峯寺所蔵品は最古の作例として知られる。

仏涅槃図は他の釈迦を描いた仏教絵画とともに宗派を問わず多くの寺院に具備されおり、鎌倉時代・室町時代の作例も多い。鎌倉後期には宋元画の影響を受ける。

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名称、所在地、建立者

A

中尊寺金色堂

所在地:岩手県西磐井郡平泉町

建立者:藤原清衡

国宝。世界遺産。平安時代後期建立の仏堂。奥州藤原氏初代藤原清衡が天治元年(1124年)に建立したもので、平等院鳳凰堂と共に平安時代の浄土教建築の代表例。堂の所有者は宗教法人金色院である。

阿弥陀三尊像に着目すると、中央壇の阿弥陀如来像は典型的な定朝様で、定朝から3代目の円勢などの円派仏師の作風に通ずるところがあり、12世紀前半の制作とみられる。

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名称、所在地

A

富貴寺大堂

所在地:大分県豊後高田市

国宝。天台宗の寺院。近畿地方以外に所在する数少ない平安建築として貴重な存在。富貴寺のある国東半島は、神仏習合の信仰形態をもつ宇佐八幡(宇佐神宮)と関係が深く、古くから仏教文化が栄えた。

富貴寺は、国東半島の他の多くの寺と同様、養老2年(718年)、仁聞(にんもん)の開創と伝えられる。

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Q

名称、所在地

A

白水阿弥陀堂

所在地:福島県いわき市

国宝。所有者は真言宗智山派願成寺。平安時代末期の建築で、福島県内唯一の国宝建築物。その領域は白水阿彌陀堂境域(しらみずあみだどうきょういき)として国の史跡に指定されている。桁行と梁間はともに3間、一重の宝形造である。屋根はとち葺。

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名称、所在地

A

瑞巌寺(ずいがんじ)(写真裏は本堂)

所在地:宮城県宮城郡松島町

日本三景・松島にある臨済宗妙心寺派の寺院。平安時代の創建で、古くは松島寺とも通称された。

毎年、11月第2日曜日には芭蕉祭が行われる。また、大晦日の火防鎮護祈祷である「火鈴巡行」と一般も撞ける除夜の鐘が有名である。

境内には、「臥龍梅」と呼ばれる紅白二本の梅の木があり、伊達政宗お手植えと伝えられている。また、参道にはシンボルとも言える杉並木があったが、2011年3月11日の東日本大震災の津波に見舞われしまい、その後の塩害によって立ち枯れが目立ったことから、約300本が伐採されることになった。

平泉中尊寺・毛越寺、山形立石寺と共に「四寺廻廊」という巡礼コースを構成している。

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名称、所在地

A

三仏寺投入堂(さんぶつじなげいれどう)

所在地:鳥取県東伯郡三朝町

天台宗の仏教寺院。国宝。鳥取県のほぼ中央に位置する三徳山(標高900m)に境内を持つ山岳寺院。古くは三徳山全体を境内としていた。「投入堂」の通称で知られる奥院の建物は、垂直に切り立った絶壁の窪みに建てられた他に類を見ない建築物となっている。

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名称、所在地

A

毛越寺

所在地:岩手県西磐井郡平泉町

天台宗の寺院。世界遺産。浄土式の庭園は特別名勝。寺伝によれば嘉祥3年(850年)、中尊寺と同年に円仁が創建。その後、大火で焼失して荒廃したが、奥州藤原氏第2代基衡夫妻、および、子の第3代秀衡が壮大な伽藍を再興した。鎌倉時代には鎌倉幕府にも保護されたが、1226年(嘉禄2年)に火災に遭い、戦国時代の1573年(天正元年)には兵火に遭って、長年の間、土壇と礎石を残すだけとなっていた。1989年(平成元年)に平安様式に則って本堂が再建され、現在に至っている。

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名称

A

源氏物語絵巻

国宝。

源氏物語を題材とする絵巻物は複数存在するが、右写真は通称「隆能源氏」(たかよしげんじ)と呼ばれている平安時代末期の作品で、国宝に指定されている。

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名称

A

源氏物語絵巻

国宝。源氏物語を題材とする絵巻物は複数存在するが、通称「隆能源氏」(たかよしげんじ)と呼ばれている平安時代末期の作品が国宝に指定されている。

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Q

名称、作者

A

伴大納言絵巻

作者:常盤光長(ときわみつなが)

国宝。応天門の変を題材にした平安時代末期の絵巻物。伴大納言絵詞とも言う。写真は、有名な応天門炎上の部分。

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名称

A

信貴山縁起絵巻

(表)信貴山縁起 山崎長者の巻(鉢に乗って空を飛んでいく倉、驚いて後を追う人々)

(裏)米俵を鉢に乗せるように指示する命蓮

国宝。平安時代末期の絵巻物。朝護孫子寺が所蔵(原本は奈良国立博物館に寄託されており、霊宝館では複製を展示)。「信貴山縁起」とも称する。表題は寺社縁起絵に属するものだが、内容は高僧絵伝の範疇に入る。

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名称、所在地

A

鳥獣(人物)戯画

所在地:京都市右京区の高山寺

国宝。京都市右京区の高山寺に伝わる紙本墨画の絵巻物。現在の構成は、甲・乙・丙・丁と呼ばれる全4巻からなる。内容は当時の世相を反映して動物や人物を戯画的に描いたもので、鳴呼絵(おこえ)に始まる戯画の集大成。特にウサギ・カエル・サルなどが擬人化して描かれた甲巻が非常に有名。「日本最古の漫画」とも称される。

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名称、所在地

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平家納経

所在地:厳島神社(広島県)

国宝。平安時代に平家一門がその繁栄を願い、厳島神社に奉納した経典類の総称。経典に施された装飾は絢爛豪華で、平家の栄華を今に伝えている。経典を筆写したのは平家の一族で、清盛・重盛・頼盛・教盛など。それぞれ一巻を分担する形で筆写した。

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名称

A

扇面古写経

大阪市・四天王寺に伝来した装飾経の遺品。扇形に切った料紙(扇面)に絵を描いて2つに折り、折り目で貼り合わせて冊子とし、そこに法華経・無量義経・観普賢経の経典の経文を書写したものである。